クラシック音楽










著名なクラシック音楽の作曲家達の一部の肖像を集めたもの(クラシック音楽の作曲家一覧)。 左から右へ:
最上段 – アントニオ・ヴィヴァルディ, ヨハン・ゼバスティアン・バッハ, ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル, ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト, ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン;
2段目 – ジョアキーノ・ロッシーニ, フェリックス・メンデルスゾーン, フレデリック・ショパン, リヒャルト・ワーグナー, ジュゼッペ・ヴェルディ;
3段目 – ヨハン・シュトラウス2世, ヨハネス・ブラームス, ジョルジュ・ビゼー, ピョートル・チャイコフスキー, アントニン・ドヴォルザーク;
最下段 – エドヴァルド・グリーグ, エドワード・エルガー, セルゲイ・ラフマニノフ, ジョージ・ガーシュウィン, アラム・ハチャトゥリアン










クラシック音楽(クラシックおんがく 英: classical music、独: Klassische Musik 、仏: musique classique、伊: musica classica)は、直訳すると「古典音楽」となるが、一般には西洋の芸術音楽を指す。宗教音楽、世俗音楽のどちらにも用いられる。




目次






  • 1 概説


  • 2 歴史


  • 3 演奏形式による分類


  • 4 セールス・鑑賞上の分類


  • 5 クラシック音楽ファンを増やす試み


  • 6 出典


  • 7 関連項目





概説


一般的にはバロック音楽、古典派音楽、ロマン派音楽に当たる1550年頃から1900年頃にクラシック音楽の様式が確立されたとされている。主な時代区分を以下に示す。



  • 古代の音楽

  • 中世西洋音楽

  • ルネサンス音楽

  • バロック音楽

  • 古典派音楽

  • ロマン派音楽

  • 国民楽派

  • 印象主義音楽

  • 新古典主義音楽

  • 近代音楽

  • 現代音楽


16世紀頃から使われたクラシック音楽の記譜法は、ヨーロッパ以外の伝統音楽やポピュラー音楽の記譜法と大きく異なる[1]。クラシック音楽では楽譜は、作曲家が演奏家に曲の音高(メロディ、ベースライン、コード等)、テンポ、拍子、リズムを示すために使われた。そのため、ヨーロッパ以外の伝統音楽やジャズ、ブルースのようなポピュラー音楽によく見られる、即興や自由な装飾が施しにくい[2]。しかし、クラシック音楽の記譜法により、フーガ、協奏曲、交響曲、ソナタ、オペラといった非常に精巧な展開を作り上げ、より大きな構成を保持し、複雑な楽曲を作り出すことができる。


「クラシック音楽」という用語は早くとも19世紀まで使われていなかった。その頃、ヨハン・セバスチャン・バッハからルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの時代の音楽を復活させる試みがなされたことにより、クラシック音楽が他と区別されるようになった[3]。初めてオックスフォード英語辞典でクラシック音楽に言及されたのは1836年のことである[4]



歴史



6世紀頃、キリスト教の聖歌であるグレゴリオ聖歌や、多声音楽が生まれた。これが中世西洋音楽の始まりである。9世紀頃、グレゴリオ聖歌がネウマ譜で記譜されるようになった。これが発展し、15世紀にはフランスのブルゴーニュ地方でルネサンス音楽が確立された。16世紀には本格的な器楽音楽の発達、オペラの誕生が起こり、宮廷の音楽が栄えた(バロック音楽)。これ以前の音楽を初期音楽とよぶことが多い。その後18世紀半ばになると民衆にも音楽が広まり、古典派音楽とよばれる「形式」や「和声」に重点をおいた音楽に発展した。またこの頃から一般的に音楽が芸術として見られるようになる。19世紀には「表現」に重点を置いたロマン派音楽に移行し、各国の民謡などを取り入れた国民楽派も生まれる。20世紀頃には「気分」や「雰囲気」で表現する印象主義音楽や、和声及び調の規制をなくした音楽などの近代音楽が生まれ、さらに第二次世界大戦後は現代音楽とよばれる自由な音楽に発展した。



演奏形式による分類



  • 器楽

    • ソナタ

    • 組曲

    • 性格的小品





  • 管弦楽

    • 管弦楽曲

    • 協奏曲

    • 交響曲

    • 序曲

    • 交響詩


    • 組曲
      • バレエ組曲




  • 吹奏楽



  • 室内楽

    • 弦楽四重奏曲

    • ピアノ三重奏曲

    • ピアノ五重奏曲

    • 木管五重奏曲

    • ヴァイオリンソナタ

    • チェロソナタ

    • トリオ・ソナタ




  • 声楽曲

    • オラトリオ

    • カンタータ

    • ミサ曲

    • 受難曲

    • 合唱曲

    • 歌曲

    • 連作歌曲




  • 舞台音楽


    • オペラ

      • オペラ・ブッファ

      • オペラ・セリア

      • ジングシュピール

      • オペラ・コミック

      • オペレッタ

      • グランド・オペラ


      • 楽劇(Musikdrama:ワーグナーやR・シュトラウス、プフィッツナーなど)


      • ムジーク・テアター(ドイツ語版)(主に筋の無い音楽劇でノーノ、シュトックハウゼン、ラッヘンマン、グラスらの作品に見られる)


      • オペラ・バレエ(リムスキー=コルサコフの「ムラダ(英語版)」など、オペラの中のバレエではなくてバレエの比重が半分以上あるもの)



    • バレエ

    • パントマイム


    • 劇付随音楽:演奏会形式の組曲で上演されることも多い(グリーグの《ペール・ギュント》など)




  • 電子音楽

    • 騒音音楽

    • コンピューター音楽

    • テープ音楽

    • ミュージック・コンクレート

    • ライヴエレクトロニクス

    • (狭義の、電気的な合成音による)電子音楽


    • 電子楽器(テルミン、オンドマルトノ、メロトロン、シンセサイザー等)のための器楽曲





セールス・鑑賞上の分類


CD店、図書館、音楽関連書籍ではしばしば以下のように分類される。[5][6]



  • 交響曲

  • 協奏曲


  • 管弦楽曲:管弦楽のための音楽から上記2つを除いたもの

  • 室内楽曲

  • 器楽曲:独奏曲と呼ぶ場合もある。

  • 声楽曲:歌唱を主体にしたものからオペラを除いたもの

  • オペラ

  • 音楽史:古典派音楽より前、すなわち中世音楽・ルネサンス音楽・バロック音楽。古楽とも。

  • 現代曲



クラシック音楽ファンを増やす試み


音楽チャートにクラシック音楽のアイテムがめったに登場しないことからもわかるとおり、クラシックファンの数はポピュラー音楽ファンに比べて圧倒的に少ない。しかし、いくつかの成功例がある。



ラ・フォル・ジュルネ


1995年にフランスのナントで始まったイヴェント。短時間・低価格のコンサートを多数開催し、初心者でも聴きやすくした。この試みは他国にも拡大し、日本でも「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭」の名で2005年の東京を皮切りに行われている。

アダージョ・カラヤン

1995年発売。ヘルベルト・フォン・カラヤンの演奏の中からゆったりかつ叙情的な作品または楽章を集めたコンピレーションアルバム。全世界500万枚のセールスを上げた[7]

小澤征爾&ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート2002


小澤征爾指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートのCDが100万枚を超えるヒットとなった[8]

ベスト・クラシック100


2005年発売。有名曲の聴きどころだけを集めたコンピレーションアルバム。70万枚を超えるセールスを上げた[9]

「のだめオーケストラ」LIVE!


2006年発売。音楽大学を舞台とした漫画(のちにアニメ及びドラマ化)「のだめカンタービレ」に登場するクラシック曲を収録。オリコン週間チャートで最高6位、2006年年間チャートで74位を記録した。

Classic fm


イギリスのクラシック音楽専門の民間FM放送局[10]。1992年に放送を開始した。現在では、FM放送以外にデジタル衛星テレビ、ケーブルテレビ、デジタルラジオ放送を行うほか、ストリーミング放送やポッドキャスト配信も行っている。よく知られた小品を数多く取り上げる。

大作は編集して短くする。交響曲等は一番ポピュラーな楽章だけを選んで放送する。リクエストで人気投票を行い、ヒットチャートのように紹介するなどの、ポピュラー音楽の商業放送では常套手段となっている手法を導入している。



Classic Manager-クラシックマネージャー [11]

著作権保護期間が経過したクラシック音楽を無料鑑賞できるアプリケーションサービス。ジャンル別で自動再生される機能や自分だけのオリジナルアルバムを作成できたり、作成したアルバムを共有して楽しめるなどクラシック音楽愛好家の中で密かに話題となっているサービスである。無料鑑賞可能な音源は77,801個にもおよび、初心者でも利用できるように自動再生機能に力を入れている。



出典





  1. ^ Chew, Geffrey & Rastall, Richard. "Notation, §III, 1(vi): Plainchant: Pitch-specific notations, 13th–16th centuries". In L. Root, Deane. Grove Music Online. Oxford Music Online. Oxford University Press.  (Paid subscription required要購読契約)


  2. ^ Malm, W.P.; Hughes, David W. "Japan, §III, 1: Notation systems: Introduction". In L. Root, Deane. Grove Music Online. Oxford Music Online. Oxford University Press.  (Paid subscription required要購読契約)


  3. ^ Rushton, Julian, Classical Music, (London, 1994), 10


  4. ^ "Classical", The Oxford Concise Dictionary of Music, ed. Michael Kennedy, (Oxford, 2007), Oxford Reference Online. Retrieved July 23, 2007.


  5. ^ “クラシック検索 総合 HMV ONLINE”. HMV. 2013年1月26日閲覧。


  6. ^ “レコード・アカデミー賞 受賞ディスク一覧 2010年度 - 音楽之友社”. 音楽之友社. 2013年1月26日閲覧。


  7. ^ “ヘルベルト・フォン・カラヤン Herbert von Karajan - アダージョ、カラヤンGOLD”. ユニバーサルミュージック. 2013年1月26日閲覧。


  8. ^ “小澤 征爾 / ニューイヤー・コンサート 2002【国内盤】【CD”. ユニバーサルミュージック. 2013年1月26日閲覧。


  9. ^ “東芝EMIの「ベスト・クラシック100」(1)〜クラシック初心者の入門CDとして提供”. nikkei BPnet. 日経BP (2006年3月29日). 2013年1月26日閲覧。


  10. ^ “Classic FM - Discover Classical Music”. Classic FM. 2013年6月10日閲覧。


  11. ^ https://classicmanager.com/




関連項目



  • クラシック音楽の作曲家一覧

  • クラシック音楽の曲名一覧

  • クラシック音楽の指揮者一覧

  • クラシック音楽の演奏家一覧

  • オーケストラの一覧

  • クラシック音楽の室内楽団一覧

  • ハイカルチャー

  • オペラ

  • バレエ


  • 邦楽 - 日本の伝統音楽














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