シリカゲル
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シリカゲル (silica gel) は、メタケイ酸ナトリウム (Na2SiO3) の水溶液を放置することによって生じる酸成分の加水分解で得られるケイ酸ゲルを脱水・乾燥した物質。組成式はSiO2・nH2O、CAS登録番号は7631-86-9である。
目次
1 概要
2 参考文献
3 出典
4 関連項目
5 外部リンク
概要
多孔質構造(細孔構造)を持ち表面積が広いため、乾燥剤や触媒の担体として利用される。無色半透明であるものの、水分の指示薬として塩化コバルト(II) を添加したものは青(水分吸着力が大)から淡桃色(水分吸着力はほとんどない)を呈している。乾燥剤としてのシリカゲルは、電子レンジあるいはフライパンなどの加熱で細孔内部の水分を蒸発させることにより再利用が可能となる。
A型とB型があり、A型は低湿度でも水分を吸着し、加熱すると水分を放出して、乾燥剤として再生される。B型は高湿度では水分を多く吸着するが、低湿度では水分を放出するという珪藻土のような性質がある。
また、カラムクロマトグラフィーの担体としても利用されるが、この場合はケイ酸末端が Si=O ではなく Si(OH)2 となるように処理されている。疎水性基で化学修飾した逆相担体や、化学修飾担体の製品も製造されている。
カラムクロマトグラフィー担体のシリカゲルについては「カラムクロマトグラフィー」を参照
吸収されないため、全身毒性は無いとされる[1]。
乾燥剤ではなく、もしくはそれを兼ねて食品添加物として使用されていることもある。
A型(乾燥用) | B型(調湿用) | 中低圧クロマトグラフィー用 | HPLC用 | |
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吸湿率(相対湿度20%) | 8以上(JIS規格値) | 3以上(JIS規格値) | ||
吸湿率(相対湿度50%) | 20以上(JIS規格値) | 10以上(JIS規格値) | ||
吸湿率(相対湿度90%) | 30以上(JIS規格値) | 50以上(JIS規格値) 製品によっては70 | ||
pH | 4〜8(JIS規格値) 通常は弱酸性 | 4〜8(JIS規格値) 通常は弱酸性 | 処理による | 処理による |
粒子径 | 数百μm - 数mm | 数百μm - 数mm | 40 - 200μm | 数μm |
細孔径 (ポアーサイズ) | 約24Å(2.4nm) | 約60Å(6nm) | 40 - 100Å(4〜10nm) | 40 - 300Å(4〜30nm) |
細孔容積 | 0.46ml/g | 0.75ml/g | 0.6 - 1.2ml/g | |
修飾・処理 | なし | なし | なし(順相用) 中性など | なし(順相用) ODS(逆相用)など |
- 吸湿率(%)
W1−W0W0×100{displaystyle {frac {W_{1}-W_{0}}{W_{0}}}times 100}, W1{displaystyle W_{1}}=吸湿した試料の質量(g),W0{displaystyle W_{0}}=試料の乾燥重量(g)
包装用シリカゲル乾燥剤の品質(JIS-Z-0701)
参考文献
- 『包装用シリカゲル乾燥剤』JIS-Z-0701、日本規格協会、1977年3月1日。
出典
^ “シリカゲル (PDF)”. 中毒情報データベース. 財団法人日本中毒情報センター (2010年7月15日). 2011年8月3日閲覧。
関連項目
- 吸着
- ゼオライト
- デシケーター
外部リンク
- “安全データシート 非晶質シリカ (シリカゲル、沈降シリカ)”. 職場の安全サイト. 厚生労働省. 2018年2月20日閲覧。