Netflix
本社 | |
種類 | 公開会社 |
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市場情報 | NASDAQ: NFLX S&P 500 Component |
本社所在地 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロスガトス |
設立 | 1997年 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 動画ソフトウェアの販売・レンタル ストリーミング配信 映像コンテンツ製作 |
代表者 | リード・ヘイスティングス(会長、CEO) テッド・サランドス(CCO) |
売上高 | 116億9200万ドル(2017年) |
営業利益 | 8億3900万ドル(2017年) |
純利益 | 5億5900万ドル(2017年) |
純資産 | 35億8200万ドル(2017年) |
総資産 | 190億1300万ドル(2017年) |
従業員数 | 5,400人(2017年) |
主要株主 | ディッシュ・ネットワーク(2011年 - ) |
主要子会社 | Netflix株式会社(日本法人) ミラーワールド |
関係する人物 | リード・ヘイスティングス(共同創業者) マーク・ランドルフ(共同創業者) |
外部リンク | www.netflix.com |
Netflix(ネットフリックス、NASDAQ: NFLX)は、アメリカ合衆国のオンラインDVDレンタル及び映像ストリーミング配信事業会社。アメリカ合衆国の主要なIT企業で、FAANG[1][2]の一つである。
本社はカリフォルニア州ロスガトスに置かれている。10万種類、延べ4200万枚のDVDを保有し、レンタル向けに1,600万人の顧客を得ている。また、ストリーミング配信では既存のコンテンツに加え、独占配信やオリジナル作品も扱っている。
2017年12月の時点で190ヵ国以上で配信事業を展開する[3]。アメリカのほか、オランダ、ブラジル、インド、日本、韓国にオフィスを構える[4]。
目次
1 歴史
1.1 創業期:1997年~1999年
1.2 成長期:2000年~2005年
1.3 変革期:2007年~2014年
1.4 発展期:2015年~現在
2 ロゴ
3 各国での運営
3.1 カナダ
3.2 中南米
3.3 日本
3.4 ヨーロッパ
4 オンラインDVDレンタル
5 映像ストリーミングサービス
5.1 日本での映像ストリーミングサービス
6 レコメンド機能
7 主な配信作品
7.1 配信作品の分類と定義
7.2 Netflixオリジナル作品の国・地域ごとの配信の仕組み
7.3 Netflixオリジナル作品の歴史
7.4 Netflixオリジナル作品
7.5 映画の定義
8 脚注
8.1 注釈
8.2 出典
9 関連項目
10 外部リンク
歴史
創業期:1997年~1999年
Netflixは1997年8月29日、現CEOのリード・ヘイスティングスと、ソフトウェア会社の役員だったマーク・ランドルフによって、カリフォルニア州スコッツバレーにて設立された[5][6][7][8]。創業時の資本金は250万ドル[5]で、初代CEOにはランドルフが就任した[9]。オンラインでのDVDレンタルサービスを事業とすることを思いついたのはヘイスティングスで、かつて彼が『アポロ13』のビデオテープをレンタルした際、返却期限に間に合わず40ドルの延滞料金を支払った経験がきっかけとなっている[5][10]。
1998年、Netflixはわずか30名の従業員と共に、ウェブサイトによるDVDレンタルサービスを世界で初めて開始[5][11][6]。当初扱っていた作品数は925タイトルで、1週間レンタルにつき4ドル、送料・手数料として2ドル(追加でレンタルする場合はさらに1ドル)を支払う仕組みになっていたが[5][6][12]、1999年9月、定額制のレンタルサービス「マーキー・プログラム」を開始。月額15ドルでDVDを本数制限なしにレンタルできるこのサービスは、延滞料金、送料・手数料が全て無料という当時としては画期的なアイデアだった[5][13]。以降、ウォルマートなどのライバル企業が同様のサービスで参入したが[注釈 1]、2012年にキオスク型でのレンタル事業を展開するレッドボックスに明け渡すまで、DVDレンタル業界1位の座を守り抜いていた[14][15]。この年には本社を、現所在地のロスガトスに移している[16]。
^ 日本では2000年にDMM.comが定額制DVDレンタルという名称で開始している。
成長期:2000年~2005年
2000年、Netflixは会員の評価に基づき、各会員にお勧めの作品を提示する「レコメンド機能」を導入[7][11]。同年にはレンタルビデオ店チェーンのブロックバスターに、5000万ドルで自社を売却するという旨の申し出を行っているが、ブロックバスター側が断ったことにより、買収はされなかった[17][18]。この時期、Netflixはアメリカ国内に60万人の会員を抱えるまでに成長しており[11]、2002年には新規株式を公開してNASDAQに上場[11]。普通株式550万株を15ドルで売却し[19]、さらに追加で82万5千株を同額で売却した[20]。
2003年度の会計では、売上高2億7200万ドル、純利益650万ドルを計上しているが[21]、2004年に取締役員を務めていたランドルフが職を退き、会社を去った[22]。
2005年には会員数が420万人を突破[11]。扱う作品数も3万5千タイトルにまで増え、毎日100万枚ものDVDがNetflixを通じてレンタルされるようになった[23]。
変革期:2007年~2014年
2007年1月、Netflixは自社のコアビジネスを、それまでのDVDレンタルサービスからビデオ・オン・デマンド方式によるストリーミング配信サービスに移行[24]。2008年から2010年にかけては、大手メーカーと提携し、ゲーム機(Xbox 360、プレイステーション3、Wii)、ブルーレイディスクプレーヤー、インターネット接続テレビ、アップル製品(iPhoneやiPadなど)およびその他デバイスでの配信に対応していった[11]。
しかし2011年9月、Netflixは自社のサービスからDVDレンタルサービスを独立させ、「クイックスター」(Qwikster)というブランド名で提供することを発表[25][26]。DVDだけでなく、Xbox 360、Wii、プレイステーション3専用のゲームタイトルもレンタル可能にする予定だったが[27][28]、利用者からは同社がストリーミング配信サービスと合わせてそれぞれ7ドル値上げしたことについて不満の声が上がり、第3四半期には約80万人もの会員がサービスを解約[15]。さらに「クイックスター」という名前自体が、既にTwitterの個人アカウント名として使われていることが判明[29]。翌月には計画全てを廃止することとなった[30][31][15]。
2012年10月にはエミー賞より、ストリーミング配信を世に広めた功績が讃えられ、同賞の技術開発部門であるプライムタイム・エミー・エンジニアリング賞を受賞[32][33]。また、第4四半期にはアメリカ国内でのストリーミング配信サービスの利用者は2,710万人に増え、売上高は9億4500万ドルとなった[34]。2013年、インターネット界のアカデミー賞とも呼ばれるウェビー賞のMedia Streaming部門 (音声・映像ストリーミングサービス対象) でWebby Award (審査員投票) と People's Voice Webby Award (一般投票) のダブル受賞を果たした[35]。2014年4月、Netflixはアメリカでのストリーミング配信市場において32.3%のシェアを獲得[36]。同年6月には企業ロゴのデザインおよびウェブサイトのUIを一新するリブランディングを行い[37]、7月には全世界の会員数が5000万人を突破した[38]。
ストリーミング配信で成功を収める一方、Netflixは既存作品の配信だけでなく、オリジナル作品の製作にも乗り出すようになる。中でも同社が2013年に配信を開始したドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は、ケヴィン・スペイシーやロビン・ライトら有名俳優を主演に据え、映画監督のデヴィッド・フィンチャーがシリーズの製作総指揮を務めたほか、製作費として1億ドル(約123億円)もの巨額が投じられたことで話題となった[39][40]。また、従来のテレビ放送のように毎週1話ずつではなく、1クール全話での一挙配信を行ったことにより、アメリカ国内では俗にいう「一気見」をする人が続出、社会現象となった[39][40]。続いて製作された『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 塀の中の彼女たち』もヒットし、同2作はドキュメンタリー映画『ザ・スクエア』も含めて、プライムタイム・エミー賞で31のノミネートを獲得[11]。『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は3つのプライムタイム・エミー賞を受賞し、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 塀の中の彼女たち』は2014年に7つのクリエイティブアート・エミー賞を受賞[11]。これにより、映像コンテンツ製作会社としての地位を確立していった。
発展期:2015年~現在
2015年2月、Netflixは2016年末を目標とするグローバル展開の一環として、日本でのストリーミング配信サービスを開始することを発表[41][42]。それと同時に日本法人としてNetflix株式会社が設立され、ストリーミングおよびパートナーシップ最高責任者であるグレゴリー・K・ピーターズが同社代表に就任した[41][43]。6月にはフジテレビとのコンテンツ制作提携を発表し、同局の人気番組『テラスハウス』の新シーズンおよびオリジナル番組『アンダーウェア』の製作・配信を行うとした[44][39]。8月には大手通信キャリアであるソフトバンクと業務提携を行い、ソフトバンクのユーザーを対象に申込受付から料金請求までを一貫して提供するサービスを開始[45][46][47]。9月に、日本でのストリーミング配信サービスが開始された。
2016年1月には、国際家電見本市コンシューマー・エレクトロニクス・ショーにおいて、新たに130か国以上の国での展開を行い、全世界にストリーミング配信サービスを提供すると発表[48][49][50]。同年末には、会員がオフラインで選択した動画をダウンロードして視聴できる機能が追加された[51]。
2017年7月、同年度の第2四半期決算の発表と共に、全世界の会員数が1億人を突破したことを発表[52][53][54]。8月にはアメコミ原作者であるマーク・ミラーが代表を務める大手漫画出版社ミラーワールドを買収した[55][56][57][58][59][60]。
オリジナル作品においては、2015年2月に行われた第87回アカデミー賞において、俳優のレオナルド・ディカプリオが製作総指揮を務めたドキュメンタリー作品『ヴィルンガ』(オーランド・ヴォン・アインシーデル監督)が長編ドキュメンタリー賞にノミネート[61][62]。同年10月に配信されたNetflix初のドラマ映画[11]『ビースト・オブ・ノー・ネーション』(キャリー・フクナガ監督)は、同作に出演したアブラハム・アターとイドリス・エルバが、英国アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞での男優賞や、ヴェネツィア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞など、数多くの栄誉ある賞を受賞またはノミネートを獲得した。2017年2月には『ホワイト・ヘルメット -シリアの民間防衛隊-』(アインシーデル監督)が第89回アカデミー賞において短編ドキュメンタリー賞を受賞。『13th -憲法修正第13条-』(エイヴァ・デュヴァーネイ監督)が長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた[63][64]。同年5月には『オクジャ/okja』(ポン・ジュノ監督)、『マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)』(ノア・バームバック監督)が第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に、ウェブ配信の作品としては初めて出品されたものの、フランスでの劇場公開が確約されなかったことによる現地興行界からの反発や、審査員長を務めた映画監督のペドロ・アルモドバルが記者の質問に対する形で「個人的には、劇場公開される予定のない映画は、最高賞パルム・ドールのみならず、他のどんな賞を受賞するべきではないと考える」との発言をするなど、大きな波紋を呼んだ(アルモドバルはのちに自らの発言を撤回し、公正な審査を行うと宣言してポン監督に謝罪をしたという。)[65][66][67][68]。
また、2017年8月に東京国際フォーラムで開かれたイベント「Netflixアニメスレート 2017」では、自社のアニメ作品への取り組みを紹介。プレゼンでは50社以上のスタジオと制作を進めている他、オリジナルも含む日本発のアニメ作品を2018年に配信していくことを発表した[69][70][71][72]。
ロゴ
旧デザイン(2000年~2014年)
現行デザイン(2014年~)
各国での運営
アメリカ以外では5国にオフィスを置き、中華人民共和国やシリア、クリミア、北朝鮮を除く世界190以上の国で配信サービスを行っている[3][4]。ただし、中華人民共和国ではiQIYIにオリジナル作品のライセンス提供を行っている[73]。
カナダ
2010年より、ストリーミングのみのサービスを開始[74]した。
中南米
2011年には、カリブ海地域、メキシコ、中南米でもストリーミングサービスを開始。
日本
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 日本 〒107-0062[75] 東京都港区南青山3-11-13 新青山東急ビル10階 |
代表者 | グレゴリー・ピーターズ[75] |
外部リンク | https://www.netflix.com/jp/ |
上記の通り、2015年9月1日夜からストリーミングのみのサービスが開始された(4Kコンテンツも同日配信開始)。同年以降に発売される一部のテレビはNetflix対応となり、リモコンには専用ボタンが設けられた(後述)。配信される作品はフジテレビとの共同製作による『テラスハウス』の新シーズンや『アンダーウェア』『火花』といった日本オリジナルの作品がラインアップされた。
サービス開始告知には、Netflixが制作会社と直接契約し、海外での独占配信権を取得しているアニメ『シドニアの騎士』の本編映像を使った動画が配信された[76]。
また2016年には日本放送協会(NHK)と『ドラマ 東京裁判』でパートナーシップを結んだ[77]。
2018年8月23日、日本進出後の3年間で初めてとなる値上げを発表した[78]。
2018年9月1日、ドキュメンタリー番組「ダークツーリスト」にて福島県を取り上げたが、一般の食堂で出された料理に「被曝食材かもしれない」とコメントし、場所も示さないままツアーを断念せざるを得ない高い放射線を検出した、などの内容での放送だった。これらはネット上や海外メディアでも取り上げられため、福島県と復興庁が風評被害を煽るかのような表現に対応するため検討を始めた、と報道された[79]。
ヨーロッパ
2012年よりイギリス、アイルランド、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランドでストリーミングのみのサービスを開始。2013年にはオランダでも開始[80]。
オンラインDVDレンタル
パソコンで手続きできる。ウェブ上からQUEUE(キュー)と呼ばれるレンタル希望一覧リストに登録すると、指定した宛先にDVDが配送されるシステムになっている。キューには借りたい作品を200タイトルまで登録しておき、レンタル可能な作品のうち、リスト上位にある作品が配送されるのが一般的である。
DVDは不織布のカバーに入って紙の封筒で届くため、破損することもあるが、その場合は送り返すだけで弁償する必要はない。返却はポストに投函することになる。
映像ストリーミングサービス
"Watch Instantly(ウォッチインスタントリー)"の名称で始まった映像ストリーミングサービスでは、DVDを借りることなく映画やテレビ番組、アニメ作品などを鑑賞できる、パソコンや家庭用ゲーム機、スマートテレビ、ブルーレイプレーヤー等を使ったインターネット経由のビデオ・オン・デマンドサービスである。ただし、DVDレンタル事業が終了したわけではなく、2011年には同社から双方の事業を将来も併存していくことが発表されている。
オンデマンドでテレビ番組を見る際、エピソードを毎回選び直す必要はなく、任意のシーズンBox内で前回鑑賞し終えたエピソードの次の回がデフォルトで表示される。
また、"Friends"という機能では、登録した友人が現在何のDVDを保持しているのか、またどの映画をキューに入れているのか、鑑賞した映画にどのような点数を付けたのかまでわかる仕組みになっている。
日本での映像ストリーミングサービス
日本への参入では、Netflixが"対応するテレビのリモコンに専用ボタンを設けるように"という規定を設けており[81]、2015年から東芝、パナソニックなどの一部機種が対応した。また電源がオフでも、専用ボタンを押すとテレビが起動するようにもNetflixにより定められている。一部のコンテンツは4Kでも配信されており、同様の配信サービスである「ひかりTV 4K」や「4Kアクトビラ」、CS放送の「スカパー!4K」と同じ、H.265(HEVC)でエンコードされる。また、他国でのサービスと同様に、パソコン、スマートフォン・タブレット(iOS、Android、Windows Phone)、ゲーム機(PS3・PS4、Xbox 360・Xbox One、Wii U)、メディアプレーヤー(Apple TV (第3世代以降)、Chromecast、Android TV、Fire TV、Fire TV Stick)、Netflix対応BDプレーヤー(2015年以降発売の対応製品)等でも視聴ができる。
レコメンド機能
革新的レコメンド機能を搭載し、個人視聴履歴だけでなく、6500万人以上の会員を抱えるNetflixオリジナルのアルゴリズムを活用することで、世界各国ではユーザーの75%がレコメンド結果から視聴している[82]。
主な配信作品
配信作品の分類と定義
配信作品のラインアップはサービスを行う国・地域によって異なるが、以下のように分類される。
- Netflixオリジナル作品
- Netflix製作作品[注釈 1]
- Netflix単独で製作発注 あるいは 他社が製作発注した作品の全世界の独占配信権をNetflixが獲得[注釈 2]
- Netflixと他社の共同製作発注[注釈 3]
- 他社製作作品の続編をNetflixが製作発注[注釈 3]
- Netflix単独で製作発注 あるいは 他社が製作発注した作品の全世界の独占配信権をNetflixが獲得[注釈 2]
- 他社製作作品をNetflixが一部の国で独占配信 (ライセンス取得)[注釈 4]
- Netflix製作作品[注釈 1]
- Netflixオリジナル以外の作品
複数シーズン/シリーズに渡る作品の場合、シーズン/シリーズ毎にNetflixでの配信が契約される
[注釈 5]。
^ ネットフリックス「製作」 (「制作」ではない) とは、ネットフリックスがコンテンツ制作会社に作品を発注したことを意味する。
^ 他社製作作品の全世界独占配信権を獲得した場合はNetflix製作作品だとしても地域による混乱は生じないためにこのように定義する。特に、特に独立系の映画会社が映画作品を制作する場合は、配給のめどがついていない段階で製作し完成したのちに映画祭などで配給権を売却することが多く、Netflixオリジナル映画の約半数(2018年7月現在)は、他社製作発注の映画の全世界独占配信権を購入したものである。なお、テレビ番組では他社製作作品の全世界独占配信権をNetflixが獲得した例はない
- ^ ab映画ではこの例はない
^ 第三者が製作発注した作品を対象とし、ネットフリックスが独占的にライセンス取得した作品を指す。対象の国・地域内では他の放送局・配信事業者が取り扱うことが許されない、ONLY ON NETFLIX (ネットフリックス上でのみ視聴できる) 作品をオリジナル作品として定義している。国・地域によってNetflixオリジナルであったりなかったりする場合の混乱を避けるために、Netflix製作作品とは別に定義している。
^ 例えば日本のアニメ『冴えない彼女の育てかた』の場合、1期はネットフリックスで配信、2期は他の配信サービスと契約したためネットフリックス未配信となっている。
Netflixオリジナル作品の国・地域ごとの配信の仕組み
Netflixオリジナル作品は全世界的に配信されることが多いが、以下の理由により特定の国・地域に限定されることがある[83]。
- Netflixが進出していない一部の国・地域において、Netflixが製作した作品のライセンスを他社に販売することがある
- 他社作品を独占的に配信する場合、全ての国・地域ではライセンスを取得できず、一部の国・地域では他社が取得することがある
- 作品の言語・内容が特殊なため、オリジナルとしての配信を一部地域に限定することがある
例えばドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』はNetflix単独発注で製作されたオリジナル作品だが、公開された2013年当時、Netflixは日本未上陸だったため、他社が放送ライセンスを有していた。その結果、Netflixが日本でサービスを開始した2015年9月当時、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は日本のNetflixで視聴できなかった。その後、Netflixが日本のライセンスを買い戻し、2016年3月4日より当作品はオリジナル作品として日本でも配信されるようになった。
日本で製作されたNetflixオリジナル作品の配信ライセンスには、以下のようなパターンが存在する。
- 全世界でオリジナルとして独占配信 (『BLAME!』)
- 先行配信 (『アンダーウェア』)
- 日本国外でオリジナルとして独占配信 (『シドニアの騎士』)
Netflixオリジナル作品の歴史
2008年1月時点で、金額ベースでNetflixオリジナル作品の約半数に上る買付・製作をRed Envelope Entertainment (旧社名: Netflix First) が担当していた。当時のNetflixはDVDレンタルサービスが事業の中核を占めており、「Netflixオリジナル作品」はレンタル独占買付の意味合いも強く含まれていた。2008年7月22日、NetflixはREE社の閉鎖を発表した[84][85]。
Netflixが単独で製作発注した初の作品は、2013年公開の政治ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』である。以降、Netflixオリジナル作品の本数は急激に増大し、2016年時点で126本のオリジナルテレビ番組・映画が配信された。この本数は、アメリカ国内のテレビネットワーク局やケーブルテレビ局をも凌駕するものである[86]。
Netflixオリジナル作品
オリジナル作品は映画、TV番組、スタンドアップコメディに分けて以下で説明されている。
オリジナルTV番組の一覧は
オリジナル映画の一覧は
オリジナルスタンドアップコメディの一覧は
映画の定義
Netflixではジャンルとして『映画』(Movies)と『テレビ番組・ドラマ』(TV Shows)を定義しており、ほとんどの作品はそのいずれかである。『映画』のうちNetflixオリジナル作品はアメリカのテレビ業界における『テレビ映画』に対応し、「シリーズではなく一話のみからなる作品」であり、その大部分は劇場公開されず配信のみである。複数話からなる作品はほぼすべて『テレビ番組・ドラマ』となる。一話からなっていても、『テレビ番組・ドラマ』の特別番組扱いの作品もある。なお、スタンドアップコメディ作品のうち、一話からなる作品は『映画』でも『テレビ番組・ドラマ』のいずれでもないとされているが、複数話の作品は『テレビ番組・ドラマ』となる。ドキュメンタリーは一話の場合『映画』、複数話の場合『テレビ番組・ドラマ』となる。
Netflixはオリジナル映画を映画祭に出品することがあり、これまで劇場公開映画を対象としてきたカンヌ映画祭では審査対象から除外すべきか議論が起きている(2017年)。また、Netflixのオリジナル映画の中には、テレビ番組を対象とするエミー賞のテレビ映画部門に応募するもの(A Very Murray Christmasなど)もあり、テレビ番組と映画を明確に分ける賞の仕組みを揺るがせている。
プロモーションの一環として、あるいは映画祭の審査基準を充たすために、短期間の劇場公開をすることもあり、日本初のNetflixオリジナル映画となったBLAME!は配信開始日から2週間限定で劇場公開された(配給はクロックワークス)。
外部会社が劇場公開をめざして映画を製作したのちに、Netflixが全世界あるいは一部の国での独占配信権を購入し、Netflixオリジナル映画として独占配信する場合も多い。この場合、独占配信権を獲得していない国では劇場公開される場合もある。
脚注
注釈
出典
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関連項目
- NetflixオリジナルTV番組の一覧
- Netflixオリジナル映画の一覧
- Netflixオリジナルスタンドアップコメディの一覧
外部リンク
- 公式ウェブサイト
Netflix Japan (@NetflixJP) - Twitter
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Netflix Japan - 公式YouTubeチャンネル
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