ヘルツ
ヘルツ hertz | |
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記号 | Hz |
系 | 国際単位系 (SI) |
種類 | 組立単位 |
量 | 周波数・振動数 |
組立 | s−1 |
定義 | 1秒間に1回の周波数・振動数 |
語源 | ハインリヒ・ヘルツ |
ヘルツ(英: hertz、記号:Hz)は、国際単位系 (SI) における周波数・振動数の単位である。その名前は、ドイツの物理学者で、電磁気学の分野で重要な貢献をしたハインリヒ・ヘルツに因む[1]。
目次
1 定義
2 歴史
3 使用例
3.1 電磁波
3.2 CPU動作周波数
4 倍量・分量単位
5 符号位置
6 出典
7 関連項目
定義
1ヘルツは、「1秒間に1回の周波数・振動数」と定義される。
ヘルツはSI組立単位であるs−1に与えられた固有の名称であるが、一定周期で発生する現象にのみ使用される。ランダムに発生するような現象についてはヘルツではなくs−1(毎秒)を使用する。特に、1秒間に原子核が崩壊する数は、ベクレルという単位で表される。
角速度・角周波数もs−1の次元を持つが、ヘルツは使用できず[2]、ラジアン毎秒で表現する。回転数はヘルツで表現することができ、60回転毎分 (rpm) = 1回転毎秒は1ヘルツに等しい。1回転は2πラジアンなので、角速度が2πラジアン毎秒の回転は1回転毎秒=1ヘルツに等しい。
歴史
ヘルツという単位名称は、1930年に国際電気標準会議で制定され[3]、1960年に国際度量衡総会(CGPM)で、それまでの単位名称「サイクル毎秒」を置き換えて採用された。
サイクル毎秒(記号:c/s, cps)または略してサイクル(記号:c)という単位は、日本では1972年7月1日を以ってヘルツに変更された。サイクル・サイクル毎秒は使用されなくなったが、(旧)計量法には、全面改正される1997年9月30日まで残っていた[1]。
使用例
一般的には、電波・電磁波・音波などの波の周波数を表すのに用いられることが多い。ラジオ放送では、テレビ放送などと違い、搬送波周波数表記で選局するのが一般的である。また、CPUなどのクロック周波数を表すのにも用いられる。
電磁波
電磁波の周波数について使われる場合は、Hzは1秒あたりの電磁放射の振動の数を指す。
長波(LF) 30〜300kHz
中波(MF) 300〜3000kHz
短波(HF) 3〜30MHz
超短波(VHF) 30〜300MHz
極超短波(UHF) 300〜3000MHz
極々超短波(SHF) 3〜30GHz
CPU動作周波数
1974年から2000年までに製造されたほとんどのCPUは、メガヘルツの範囲の速度で動いていた。それ以降の家庭用コンピュータで用いられているものはギガヘルツ(109ヘルツ)の速度で動作しているが、多くの組み込み用コンピュータ、携帯ゲーム機などでは依然としてメガヘルツの速度で動いている。メガヘルツの数は、CPUのクロック信号の周波数(クロックスピード)を意味する。
さまざまなバス(たとえばCPUとシステムRAMを接続しているメモリバス)もまた、メガヘルツの範囲の周波数のクロック信号によって信号を転送している。
倍量・分量単位
ヘルツの倍量・分量単位は、以下の通りである。分量単位は、定義はできるが実用されることは稀である。
分量 | 倍量 | |||||
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値 | 記号 | 名称 | 値 | 記号 | 名称 | |
10−1 Hz | dHz | デシヘルツ | 101 Hz | daHz | デカヘルツ | |
10−2 Hz | cHz | センチヘルツ | 102 Hz | hHz | ヘクトヘルツ | |
10−3 Hz | mHz | ミリヘルツ | 103 Hz | kHz | キロヘルツ | |
10−6 Hz | µHz | マイクロヘルツ | 106 Hz | MHz | メガヘルツ | |
10−9 Hz | nHz | ナノヘルツ | 109 Hz | GHz | ギガヘルツ | |
10−12 Hz | pHz | ピコヘルツ | 1012 Hz | THz | テラヘルツ | |
10−15 Hz | fHz | フェムトヘルツ | 1015 Hz | PHz | ペタヘルツ | |
10−18 Hz | aHz | アトヘルツ | 1018 Hz | EHz | エクサヘルツ | |
10−21 Hz | zHz | ゼプトヘルツ | 1021 Hz | ZHz | ゼタヘルツ | |
10−24 Hz | yHz | ヨクトヘルツ | 1024 Hz | YHz | ヨタヘルツ | |
よく使われる単位を太字で示す |
符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
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㎐ | U+3390 | - | ㎐ ㎐ | ヘルツ記号 |
出典
^ ジョン・パウエル 『ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学』 早川書房、2017年、165頁。ISBN 978-4-15-209720-0。
^ “SI brochure, Section 2.2.2, paragraph 6”. 2009年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月17日閲覧。
^ “IEC History”. Iec.ch (1904年9月15日). 2012年4月28日閲覧。
関連項目
- 電波法
- 計量法
- 周波数の比較
電波の周波数による分類
- アマチュア無線の周波数帯
- NMR
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