ケロッグ経営大学院
学校種別 | 私立 |
---|---|
設立年 | 1908 |
基金 | 556 million USD (2009年)[1] |
学部長 | Sally Blount (2010年) |
大学職員数 | 149 |
大学院生数 | 1162 |
所在地 | アメリカ合衆国 イリノイエバンストン (イリノイ州)|エバンストン |
スクールカラー | Purple and White[2] |
所属 | ノースウェスタン大学 |
ウェブサイト | ケロッグ経営大学院 公式サイト |
ケロッグ経営大学院(ケロッグけいえいだいがくいん、英語:Kellogg School of Management)は、アメリカ合衆国イリノイ州エバンストンにキャンパスを構えるノースウェスタン大学の経営大学院(ビジネススクール)。ケロッグ・スクール、もしくは単にケロッグとも呼ばれる。1908年創立。ハーバード・ビジネス・スクール、スタンフォード大学経営大学院、ペンシルベニア大学ウォートン・スクール、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスとともに世界的に最高の評価を受けているビジネススクールの一つである[3]。数あるビジネススクール・ランキングの中で、最も信頼性の高いものの一つといわれるビジネスウィークのランキングで1位獲得回数最多を誇る。[4]M7の参加校。
ほぼ全ての分野において最高レベルの評価を得ているが、特にマーケティングの分野では圧倒的な強みを持っている。起業家精神に満ちた校風で、チームワークやリーダーシップ、ジェネラルマネジメント能力の育成を重視し、理論と実践の両面に等しく重きを置く教育を行なっている。
目次
1 沿革
2 プログラムと文化
3 キャンパスと施設
4 日本における著名な卒業生
5 学術提携機関
6 関連項目
7 脚注
8 参考文献
9 外部リンク
沿革
ケロッグは1908年、ノースウェスタン大学商学部として設立された。同校は全米大学経営学会(American Assembly of Collegiate Schools of Business)の創立メンバー16校のうちの1つであった。そのような位置付けから、同校は経営大学院入試において課される標準テストであるGMATの開発に携わるなど大きな役割を果たした。
1950年代、ケロッグはエグゼグティブMBAコースを開講した。スイスのバーゲンストック(Bürgenstock)に分校を設け、やがてエバンストンの本校でもエグゼグティブMBAプログラムを開始した。1956年、同校はそれまでの「商学部」から「経営学部」へと名を改めた。
一方、大学院は1969年に「経営管理大学院」(Graduate School of Business Administration)から「経営大学院」(Graduate School of Management)へと改称した。そしてそれまでの企業中心から、公共団体や非営利団体などさまざまな形態の団体でのマネジメントを志す学生にターゲットを広げた。翌1970年には大学院の課程に注力するため、ノースウェスタン大学は「経営学部」を廃して大学院に一本化した。
1979年、経営大学院の名称は「J・L・ケロッグ経営大学院」(J.L. Kellogg Graduate School of Management)に改められた。これは同年ノースウェスタン大学が、コーンフレークで成功したケロッグ創業者の息子であり、同社の元社長だったジョン・ケロッグ(1950年に死去)の基金から1000万ドル(当時)の寄付を得たことによる[5]。
2001年には名称が短縮され、現在の「ケロッグ経営大学院」(Kellogg School of Management)となった。
2008年、創立100周年を迎える。
プログラムと文化
ケロッグ経営大学院はフルタイムMBA、エグゼクティブMBA、パートタイムMBAのプログラムを開講している。フルタイムMBAには伝統的な2年間のプログラムと、1年間の特急プログラムがあるほか、工学大学院デザイン研究所とのデュアルディグリープログラムであるMMMプログラム(MBA+MS in Design Innovation)や、法科大学院とのジョイントプログラムであるJD-MBAプログラムもある。また、PhDプログラム(博士課程)もある。
いずれのプログラムにおいても、チームワークとリーダーシップが重視される。授業はもとより課外においても、ケロッグ経営大学院の学生にはノースウェスタン大学のオペレーショナル・モデルであることが求められ、同大学主催の各種行事に至るまで、学生主体で組織、運営されている。
そのため入試もチームワークやリーダーシップを重視したものとなる。学部での成績、GMATの点数、職務経験に加え、入学希望者全員に面接を課し、リーダーシップやケロッグへの「適性」を見る。協力(cooperation)と競争(competiton)をかけあわせた造語であるco-opetitionをモットーとし、チームプレイヤーであると同時に個人でも高い成果を出すことを求める同校の校風への合致を入試の段階で既に重視しているのである。
キャンパスと施設
ケロッグのMBAプログラムのうち、フルタイムMBAとエグゼグティブMBAはミシガン湖に面するエバンストンのメインキャンパスで行なわれている。これに対し、パートタイムMBAはシカゴのダウンタウンキャンパスで開講されている。2006年、ケロッグはマイアミにエグゼグティブMBAプログラムを開設した。これは中南米のビジネスパーソンをターゲットにしたものである。ここで学ぶ中南米のビジネスパーソンは週末にマイアミ国際空港へ航空機で飛びコースを受講する。
日本における著名な卒業生
- 浦道雄(1963):昭和アステック社長
- 桐渕利博(1964):前ヤフー監査役
- 青木昭明(1969):元ソニー専務、元ソニー米国法人社長
- 古瀬洋一郎(1970):元三洋電機副社長&CFO
三原淳雄(1970):経済評論家
小椋佳(1971):シンガーソングライター、元第一勧業銀行本店財務サービス部長 (本名:神田紘爾)- 吉田忠裕(1972):YKK会長
寺西正司(1973):元UFJ銀行頭取、元全銀協会長- 中牟田健一(1973):前岩田屋社長
内藤晴夫(1974):エーザイ社長
奥村昭博(1975):経営学者、慶應ビジネススクール教授- 梅津祐良(1975):早稲田ビジネススクール教授
- 柴田光廣(1976):元ディズニーストアジャパン代表、元ロロ・ピアーナジャパン社長
- 稲葉良睍(1976):Executive Chairman,Toyota Motor Sales, U.S.A., Inc.、元トヨタ自動車副社長
- 松木伸男(1977):元MKSパートナーズ社長
- 田中滋(1977):慶應ビジネススクール教授
- 牧野信夫(1978):ハリマ化成専務
- 塚田實(1978):日立製作所 執行役専務
- 川島隆明(1979):カレイド・ホールディングス代表
藤巻健史(1980):参議院議員、元モルガン銀行東京支店長- ダニエル・セイヤー(1981):日本コカコーラ社長
- トーマス・モンタグ(1982):元ゴールドマンサックス東京代表
丸山康幸(1986):元フェニックスリゾート社長兼CEO- 渡辺美衡(1987):元産業再生機構執行役員 マネージングダイレクター、カゴメ 戦略担当役員
- 今井俊哉(1988):元日本SAP上席副社長、ブーズ・アンド・カンパニー東京代表
- 星野朝子(1988):元日産自動車執行役員
鳥山正博(1988):立命館大学 経営大学院 経営管理研究科 教授
渡部卓(1988):帝京平成大学現代ライフ学部教授 / ライフバランスマネジメント研究所代表
竹下誠二郎 (1989):静岡県立大学 経営情報学部 教授・学部長- 倉田進(1989):ワイス社長
松井孝治(1990):参議院議員(民主党)
松井彰彦(1990):経済学者、東京大学大学院経済学研究科教授
石井靖幸(1991):ハーゲンダッツジャパン社長
大里真理子(1992):アークコミュニケーションズ社長- 片桐隆夫(1992):日産自動車執行役員常務
- 鳥越慎二(1993):アドバンテッジリスクマネジメント社長
- 岸本義之(1993):ブーズ・アンド・カンパニー ディレクター、エーザイ取締役、スクロール取締役
前田正子(1994):横浜市国際交流協会理事長、元横浜市副市長- 川上潤(1994):GEヘルスケア・ジャパンCEO
- 岡崎志朗 (1994) :東京酸素窒素株式会社 代表取締役社長
- 有吉昌康(1995):PTP創業社長
- 若月雄一郎(1996):メリルリンチ日本証券投資銀行部門マネージングダイレクター
- 尾崎正弘(1996):米国PwC Strategy&パートナー、元PRTMマネジメントコンサルタンツ日本代表
- 十河哲也(1996):NTN株式会社 常務執行役員
川鍋一朗(1997):日本交通社長- 加治慶光(1997):東京オリンピック招致委員会 エグゼクティブディレクター
- 苅田修(1997):ボストン・コンサルティング・グループ シニア・パートナー・アンド・マネージング・ディレクター
- 國分晃(1998):国分副社長
- 平井研司(1998):SBIホールディングス CFO
- 伊佐治岳生(1998):元アドバンテッジ・リソーシング CEO、ベタープレイス・ジャパン 上席副社長
- 水留浩一(1998):ワールド (企業)常務執行役員、元日本航空取締役副社長、元企業再生支援機構常務、元ローランド・ベルガー 日本代表
田村誠一(2000):JVCケンウッド取締役兼執行役員CSO、元企業再生支援機構マネージング・ディレクター、元アクセンチュアエグゼクティブ・パートナー- 北條元宏(2003):マッキンゼーアンドカンパニー関西オフィス共同代表パートナー、元ATカーニープリンシパル、元コクヨ株式会社戦略担当執行役員
- 榎本一郎(2003):福岡地所常務
- 安永暁俊(2005):安永_(自動車部品)社長
- 上原茂(2006):大正製薬社長
- 高橋英伸(2006):Zmag America, Ltd President
- 小林大祐(2007):GREE、元リクルート、フリーペーパー「R25」発起人
鈴木慶太(2009):Kaien創業社長、NPO法人東京自閉症協会役員- 鎌田武雄(2009):鎌田醤油社長
- 大井悠紀(2010):西村あさひ法律事務所、パートナー
学術提携機関
- 一橋大学大学院経営管理研究科
- タイ国立チュラーロンコーン大学サシン経営大学院
関連項目
- フィリップ・コトラー
- アーサー・アンダーセン
脚注
^ “Kellogg School of Management Investment Report”. 2007年12月10日閲覧。
^ “Guidelines, Northwestern Identity System, Publications, Northwestern University”. 2007年9月26日閲覧。
^ List of Kellogg School of Management rankings
^ https://www.bloomberg.com/features/2016-best-business-schools/
^ Student Affairs - Kellogg School of Management
参考文献
en:Kellogg School of Management 10/18/2006 12:42 (UTC)
外部リンク
ケロッグ経営大学院公式サイト(英語版)
Kellogg-Miami EMBA Program - マイアミで開講しているエクゼグティブMBAプログラム
- 卒業生によるビジネスリーダやプロフェッショナル向け情報サイト「ケロッグ・ビジネススタイル・ジャパン」(日本語)
- 卒業生による受験生向けケロッグ経営大学院紹介(日本語)
座標: 北緯42度3分1.4秒 西経87度40分30.4秒 / 北緯42.050389度 西経87.675111度 / 42.050389; -87.675111