フロントチョーク







スタンドでのフロント・チョーク。




グラウンドでのフロント・チョーク。


フロント・チョークFront Choke)は、格闘技における絞め技の一つである。日本名は前方首固め前方首絞め前方裸絞めギロチン・チョークフロント・チョーク・スリーパーフロント・スリーパーとも呼ばれる。


その他にもフロント・ネックロックフロント・フェイスロックフロント・ヘッドロックなど様々な呼称が存在するが本項では同一の技として解説する。




目次






  • 1 概要


    • 1.1 掛け方


    • 1.2 特徴




  • 2 技名称について


  • 3 主な使用者


  • 4 派生技


  • 5 その他


  • 6 脚注


  • 7 関連項目





概要



掛け方


掛け方は正面から前屈みにした相手の頭部を抱え込んで前腕部を頸部(首)に回し、もう片方の腕で相手の片腕の上腕部(肘付近)を抱え込む。


その状態で相手の頭部を抱えた腕を腕を抱えている腕の前腕部を掴み、頸部に回した腕をやや上方へ向けながら首(頚動脈や気管)を絞めあげる(ただし、プロレスにおいては気管を圧迫する攻撃は反則なので頚動脈のみを絞め上げるのが原則となっている)。


スタンド(立っている状態)とグラウンドのいずれの体勢においても極める事が可能であり、絞め技(特にスタンド状態)が認められている格闘技ではポピュラーな技である。


グラウンド状態で掛ける場合は相手の胴へ自分の両足を回して挟み込む「胴締め」を織り込む事が多い。


これは、こうする事によって絞めやすくする事と相手に逃げられにくくする効果を狙ったものである。


相手の着衣を掴む事が許されている格闘技の場合、左(右)手で右(左)上腕部肘付近の代わりに、相手の右(左)肩付近上衣を掴む事で更に脱出は困難になる。


柔道家の木村政彦が得意技としていた。


両手をクラッチして絞めあげるスタイルもあるが体勢の固定が難しくなり逆に極め難くなるという意見がある。



特徴


ヘンゾ・グレイシーが対菊田早苗戦で、この技で勝利しているがヘンゾは左腕を相手の右脇下を差して(通して)両手をクラッチして絞めていた。


この体勢は日本では前述の両手をクラッチして絞めあげるスタイルよりも更に極め難い「使えない」形のフロント・チョークとされていたため、グレイシー柔術独自の奥義ではないかと日本格闘技界を驚かせた。


この技はPRIDE公式サイトでもフロントチョークではなく首固めと表記されていた[1]


その後、ヘンゾと同じブラジル出身のアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラが、この変則のフロント・チョークで快進撃を見せてブラジルではポピュラーな技術であることが判った。


このスタイルはガードポジションに移行しても極め易く、重心のコントロールが容易になるため防御された際の反撃のリスクが軽減されるといわれている。


この技の欠点として脱出を許した場合不利な体勢(一方的にテイクダウンされる無防備な状態で正対するなど)に陥りがちな点や防御され膠着した際の体力の消耗が大きい点などがしばしば挙げられている。


また、相手の顔が見えないので相手の表情から状況を判断できない心理的な欠点もある[2]



技名称について


プロレスにおいて、相手の気管を圧迫する攻撃はチョーク攻撃と呼ばれ、反則となっている。そのため頚動脈を絞め上げる形でこの技を使用するが「フロントチョーク」をという名称だと気管を絞め上げるイメージがあるため、フロント・スリーパー・ホールドなどの名称を使用する場合が多い。


また、フロント・ネックロック、フロント・フェイスロック、フロント・ヘッドロックといった技名称も、いずれもフロント・チョークの別名として使用。


しかし、これらは元来、フロント・チョークに酷似した別の効果を与える技であった。


見た目が酷似しているため、結果としてフロント・チョークの別名として使用されるようになったと考えられる。


これらの名称で使用する例としては秋山準が首(頸動脈)を絞める技(フロント・チョーク)としてフロント・ネックロックの名称で使用。


以下は元来の使用法について紹介する。なお、いずれも首を絞める絞技ではなく、関節技(締め技)に分類される技である。



フロント・ネックロック(フロント・ネックチャンスリー)

フロントチョークと同様の体勢から首を絞めるのではなく、相手の首を曲げることにより、頸椎へのダメージを狙う首関節技である。ネックロックの派生技。チョーク技が禁止されているキャッチ・アズ・キャッチ・キャンの技術として発展。総合格闘技の試合などではフロントチョークを仕掛けたが、結果的にフロント・ネックロックになるケースもある。なお、この技は別名「フロント・ネックチャンスリー」とも呼ぶがフロントチョークをフロント・ネックチャンスリーと呼ばない。

フロント・ヘッドロック

フロントチョークと同様の体勢から頭部に片腕を回して抱え込み、頭蓋骨を締め上げてダメージを与える。スタンディングや中腰できめる場合が多い。ヘッドロックの派生技。

フロント・フェイスロック


フェイスロックの派生技。フロントチョークと同様の体勢から頭部に片腕を回して抱え込み、前腕部を顔面に当てて顔面を締め上げてダメージを与える。フロント・ヘッドロックと同一とする場合もある。上記同様にスタンディングや中腰できめる場合が多い。



主な使用者



  • 藤原喜明

  • 船木誠勝

  • 冨宅飛駈

  • 秋山準

  • 北岡悟

  • 中邑真輔


  • フジタ"Jr"ハヤト - K.I.Dの名称で使用。

  • 太陽ケア

  • アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ

  • アリスター・オーフレイム

  • ジェシアス・カバウカンチ



派生技



ノースサウスチョーク


上四方固めから上下逆方向にフロントチョークを極める場合はノースサウスチョークとも呼ばれる。ポジションによって若干の差が生じるが、多くの場合完成した際の形は柔道の後袈裟固や崩袈裟固に似る。ジェフ・モンソンなどの抑え込みを得意とする選手が多用しており、アメリカ国内ではグラウンドの攻防において普遍的なテクニックである。

首極め腕卍固め

相手の両腕をクラッチした状態で極める変型フロントチョーク。リングスなどで活躍したヴォルク・ハンが使用して日本における知名度が上昇。

ワンハンドチョーク

相手の上に乗って、前腕部を首に押し付けて体重をかける技。総合格闘技路線に転向して間もない時期の安田忠夫が、ジェロム・レ・バンナからギブアップ勝ちを奪った技として知られる。この技をギロチンチョークと呼ぶことがあるが、厳密には誤用である。この技を何と呼ぶのか、格闘技マスコミでも統一されていない。技の構造が単純で防御されやすいこともあり、この技で試合が決するのは稀である。前腕チョークとも呼ばれる。

ネクタイチョーク

ネクタイ型チョーク。

ニンジャチョーク


ラバーガードの体勢から極める変型フロントチョーク。



その他



  • 柔道に首挫という名称があったが現在は削除されている。


  • カール・ゴッチによれば「最も速やかに人を殺す事が出来る技」とされて実戦的な極技の一つとしてフロントチョークを伝授された弟子も多い。孫弟子にあたるハルク・ホーガンはプロレスを小馬鹿にしたアメリカのテレビ司会者を、この手法で絞め落とし後頭部を床で打たせ流血させたこともある。



脚注





  1. ^ PRIDE.2試合結果 PRIDE公式サイト 2014年8月11日閲覧


  2. ^ 『極め方のコツがわかる!総合格闘技入門』147頁。




関連項目



  • プロレス技

  • スリーパーホールド

  • ヘッドロック

  • フロント・ネックチャンスリー




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