2005年ドイツ連邦議会選挙

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党派別獲得選挙区分布図 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2005年ドイツ連邦議会選挙(2005ねんドイツれんぽうぎかいせんきょ)は、ドイツ連邦共和国の下院に当たる連邦議会 (Deutscher Bundestag) の議員を選出するため、2005年9月に行われた選挙である。
目次
1 概要
2 選挙データ
3 選挙結果
4 脚注
5 外部リンク
6 関連項目
概要
2005年7月1日、ドイツ連邦議会において、シュレーダー首相の信任決議案が反対多数で否決されたことを受け、ケーラー大統領が連邦議会を同月21日に解散[1]したことで行われた総選挙である。背景には、5月に行われたノルトライン=ヴェストファーレン州議会選挙で与党の社会民主党がキリスト教民主同盟に敗北して同州における政権の座を失ったことで、州政府の代表者で構成される連邦参議院(上院)において野党が多数派となり、政権運営に支障を来す状況に直面したため、選挙を1年前倒しして行う意向を与党が示したことがある。
選挙データ
首相:ゲアハルト・シュレーダー(ドイツ社会民主党)
与党:ドイツ社会民主党+同盟90/緑の党の連立政権(赤緑連合)
連邦議会の定数:598議席・・・ただし、超過議席のため選挙毎に変動する。
選挙制度:比例代表(小選挙区比例代表併用制、小選挙区299議席)
- 全体の議席は第2投票(政党への投票)の得票に基づいた比例配分で決定されるが、少数政党の乱立を防止するため、①第2投票で有効得票全体の5%以上を得た、②第1投票(選挙区候補者への投票)で3人以上の当選者を出した、いずれかの要件を満たした政党にのみ議席配分が行われる。尚、選挙区議席が比例配分議席を上回った場合は超過議席となる。
選挙権と被選挙権:満18歳以上のドイツ国民
選挙結果
投票日:2005年9月18日
有権者数:61,870,711
投票率:77.7%
投票者数:48,044,134
有効票数:47,194,062
党派 |
候補者投票 |
政党投票 |
議席[4][5] |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
得票数 |
得票率 (%) |
得票 |
得票率 (%) |
全体 議席 |
(選挙区) |
||
キリスト教民主・社会同盟 (CDU/CSU)[6] |
ドイツキリスト教民主同盟 (CDU) |
15,390,950 |
32.6 |
13,136,740 |
27.8 |
180 |
106 |
キリスト教社会同盟 (CSU) |
3,889,990 |
8.2 |
3,494,309 |
7.4 |
46 |
44 |
|
ドイツ社会民主党 (SPD) |
18,129,100 |
38.4 |
16,194,665 |
34.2 |
222 |
145 |
|
自由民主党 (FDP) |
2,208,531 |
4.7 |
4,648,144 |
9.8 |
61 |
0 |
|
左翼党・民主社会党 (Die Linke.PDS) |
3,764,168 |
8.0 |
4,118,194 |
8.7 |
54 |
3 |
|
同盟90/緑の党 (B90/G) |
2,538,913 |
5.4 |
3,838,326 |
8.1 |
51 |
1 |
|
ドイツ国家民主党 (NPD) |
857,777 |
1.8 |
748,568 |
1.6 |
0 |
0 |
|
共和党 (REP) |
38,678 |
0.1 |
266,101 |
0.6 |
0 |
0 |
|
議席合計 |
614 |
299 |
この結果、CDU/CSU・FDP(中道保守連合)、SPD・B90/G(赤緑連合)は共に過半数に届かず、CDU/CSU・FDP・B90/G(ジャマイカ連合[7])、SPD・FDP・B90/G(信号連立[8])などの連立が協議されたがいずれも政策の違いから交渉は失敗した。このため、CDU/CSU が SPD と大連立を組むことで合意し、CDU のアンゲラ・メルケル党首を首相とする大連立政権が11月22日に発足した。CDU/CSU と赤緑連合が共に議席減らしたのに対し、中道自由主義政党の FDP と、左派政党の左翼党が、2大政治勢力に飽き足りない人達の支持を集め、得票・議席を大きく伸ばした。
とくに PDS と SPD 最左派が結成した“労働と社会的公正のための選挙オルタナティブ” (WASG) が合同して発足させた政党連合の左翼党は、シュレーダー政権における社会保障制度改革に伴う社会保障費削減を厳しく批判し、PDS だった前回2002年より2倍以上の得票を獲得、議席数で50議席以上を獲得して緑の党を上回り大きく躍進した。特に旧西独地域において、前回 1% 足らずだった支持率を 4.9% に伸ばし、旧東独地域に限定されていた支持を拡大することに成功した[9](前回は選挙区議席の2議席のみ)。この躍進の結果に関し、同党の筆頭候補であるグレゴール・ギジ氏は「今回の国民の選択は現政権与党も保守野党も退けた」と述べた上で「二大勢力の敗北は(新自由主義改革に)国民がうんざりしていることの表れだ」と強調した[10]。
脚注
^ 連邦議会の解散は、首相信任案が議会において過半数の承認を得ることができなかった時に、首相が大統領に対し、議会の解散を申し入れ、これに基づいて大統領が21日以内に議会解散を決定することができる(基本法68条)、としており、連邦議会の解散には高いハードルが科せられている。n:ケーラー大統領、ドイツ連邦議会を解散
^ “Wahl zum 16.Deutschen Bundestag am 18.September 2005”より引用した。
^ 第二投票で0.5%以上の得票を獲得した政党。
^ 選挙区議席が比例配分議席より上回ることで生じる超過議席は、CDU/CSU が7議席、SPD が9議席の計16議席
^ ドレスデンの第一選挙区において、選挙直前に候補者の一人が死亡したため、同選挙区における選挙が延期され、10月2日に投票が行われた(当選者は CDU の候補)。そのため、全体議席が確定したのは10月2日にずれ込んだ。n:ドレスデン1区の追加投票終わる―ドイツ連邦議会選挙
^ CDU と CSU は「姉妹政党」で、連邦議会では統一会派を組んでいる。CSU は、バイエルン州のみで活動する地域政党で、同州以外では候補者及び政党リストは提出しないので、CDU と競合することはない。
^ 各党のシンボルカラーが中米のジャマイカの国旗と同じ配色(黒・黄・緑)であることから名付けられた。
^ 3党のシンボルカラーが交通信号と同じ赤 (SPD)・黄 (FDP)・緑 (B90/G) であることから名付けられた。
^ “Bundestagswahl 2002 - Zweitstimmen und Sitze in den Bundesländern”と“Bundestagswahl 2005 - Zweitstimmen und Sitze in den Bundesländern”との比較。
^ “独総選挙 二大勢力とも交代 左翼党は54議席に躍進”しんぶん赤旗2005年9月20日付
外部リンク
- Wahlen in Deutschland
関連項目
- ドイツの政治
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