旭日章 (警察章)
旭日章(きょくじつしょう)は、昇る朝日と陽射しをかたどった紋章。日本の警察のほか、多くの日本の国家機関のシンボルマークとして用いられる。日章(にっしょう)、旭影(きょくえい)、朝日影(あさひかげ)、桜の代紋ともいう。家紋とする場合には旭光(きょっこう)とも呼ばれている。
目次
1 歴史
2 種類
3 家紋
4 脚注
4.1 注釈
4.2 出典
5 関連項目
6 外部リンク
歴史
日本において、もともとは明治時代初めに陸軍の帽章として用いられた。のちに陸軍は五芒星を用い、旭日章は将校准士官の正装の帽章とされた。
警察の紋章としては、明治8年(1875年)に「円形万筋彫込(えんけいまんすじほりこみ)」と呼ばれる意匠が採用され[1]、明治15年(1882年)には「日章」(陸軍憲兵の徽章と同じく六角形)が採用され、「朝日影」は「日章」の略称として使用されていた。この六角形の「日章」は、第二次世界大戦後に廃止され、昭和23年(1948年)に現在の五角形の「日章」が正章として採用された。警察官の服制に関する規則(昭和31年国家公安委員会規則第4号)等の法令には、「日章」と規定される。「東天に昇る、かげりのない、朝日の清らかな光」を意味するという。
種類
旭日章の光条外周は、警察、国会の衛視、刑務官などは五角形、旧陸軍の憲兵は六角形、旧郵政監察官は十角形など、機関により様々な形がある。また、同じ機関でも部署により異なる意匠を用いることや[注釈 1]、日章の中に文字を入れて区別するもの(入国警備官の「IA」、労働基準監督官の「労」、麻薬取締官、麻薬取締員の「麻」、郵政監察官の「Tマーク」と「監」の組み合わせ、警務官の「警」、警備会社など民間の企業や団体が行う防犯活動の「防」など)、旭日章に他のシンボルマークを配した意匠(警察予備隊の帽章は旭日章に鳩、海上保安庁の帽章は船舶用コンパス下に旭光を配したものである[3])もある。
日本国外では、同様の図案は、アメリカ合衆国・麻薬取締局[注釈 2]のバッジにもある。こちらは「サンバースト(sunburst)」という。
陸軍の礼装(旭日章の制帽)を着用した本庄繁陸軍中将。
八角形の旭日章(警察功労章)。
警察予備隊と保安隊の階級章。警察予備隊の紋章は警察を表す旭日章に平和の象徴である鳩があしらわれていた。
家紋
旭光(きょっこう)は、家紋の日紋の一種。同じ類の「日足(ひあし)」と同じように、中央の「日(太陽)」とする丸の部分から光条を放射線状に出したものであるが、旭光では、大きな光条との間に小さな光条が入り、また、光条の端部は谷方向へ入り込むようにデザインされている。単に旭光という場合には光条外周が8角のものをいう[4]。
脚注
注釈
^ 皇宮警察、警視庁、千葉県警察に礼服用として八角形の帽章を付けた制帽がある。また目白警察署の署紋章(正面玄関に掲げられている)のみ、警視庁管内で唯一、旭日章を桜葉が囲んだ図柄になっているが、学習院大学警備を担当する目白警察署が、近衛師団の帽章(五芒星の周囲を桜葉で囲んだもの)に倣って特別に認められたのだともいわれる[2]。
^ 厳密には日章とマルタ十字の組み合わせである。
出典
^ こどもけいさつ図鑑(兵庫県警察)
^ 警視庁 目白警察署の概要
^ 海上保安庁職員服制(昭和37年運輸省令第31号)
^ 新人物往来社編『索引で自由に探せる 家紋大図鑑』、新人物往来社 1999年
関連項目
旭日章(勲章)- 旭日旗
- 日本の国章
- 日本の国旗
- 菊紋
- 桐紋
- 家紋
- 家紋の一覧