ミステリアスアイランド
ミステリアスアイランド (Mysterious Island) とは、東京ディズニーシー (TDS) にあるテーマポートの一つである。
目次
1 概要
2 施設
2.1 アトラクション
2.2 ショップ
2.3 レストラン
2.4 サービス施設
3 プロメテウス火山
4 トリビア
5 参考文献・情報
6 関連項目
7 外部リンク
概要
- 1873年の南太平洋の火山島。秘密の洞窟を通り水門を抜けると、謎の天才科学者・ネモ船長の秘密研究所が広がっている。ここではネモ船長の開発した地底走行車や小型潜水艦に乗ることができる。直径70mに及ぶ火山湖、ヴァルカンズ・コルドロンには回廊が設けられ、飲食施設などが見学者のために作られた。ネモ船長の潜水艦、ノーチラス号が係留されている。
このテーマポートは、ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万里』に登場する島がモチーフとなっており、テーマポート全体の世界観もジュール・ヴェルヌの作品に基づいている。テーマポート名である「ミステリアスアイランド」とは、同じジュール・ヴェルヌの『神秘の島』にちなんでいる(作品中の島の名前は「リンカーン島」)。園内のシンボル的存在である「プロメテウス火山」はこのエリアに存在しており、「センター・オブ・ジ・アース」はジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を再現しているアトラクションである。このミステリアスアイランドと「ポートディスカバリー」を併せたエリアは、いわゆるレトロフューチャーデザインを取り入れている。特にミステリアスアイランドはジュール・ヴェルヌの世界観を前面に押し出しており、ディズニーランド・パーク(ディズニーランド・パリ)の「ディスカバリーランド」と共通点が多い。
テーマポート内のノーチラス号は、パリのディスカバリーランドの池に係留されているものよりもひと回り小さく、パリ版はウォークスルー型のアトラクションであるのに対し、こちらでは中に入ることはできない。これらノーチラス号のデザインは、1954年公開のディズニー映画『海底二万哩』に登場したものの再現である。
施設
アトラクション
「東京ディズニーシーのアトラクション」も参照
- センター・オブ・ジ・アース
- 海底2万マイル
ショップ
「東京ディズニーシーのショップ」も参照
- ノーチラスギフト
- ノーチラス号の修理工場という設定。屋根の電波探知機により、ネモ船長の飛行機が着陸できる。
レストラン
「東京ディズニーシーのレストラン」も参照
- ヴォルケイニア・レストラン
- プロメテウス火山による地熱を利用した地熱発電所であり、地下の蒸気を利用してゲストに食事を提供しているとされている。
- ノーチラスギャレー
- ノーチラスギフトの地下にあり、ノーチラス号のクルーの炊事室という設定である。
- リフレッシュメント・ステーション
サービス施設
「東京ディズニーシーのサービス施設」も参照
- レストルーム
- 「ノーチラスギフト」横
- 「ヴォルケイニア・レストラン」店内
- 公衆電話
- 「ノーチラスギフト」横
- メールボックス
- 「ノーチラスギフト」横
- 灰皿喫煙場所
- 「海底2万マイル」付近 ※現在はなくなっている
プロメテウス火山
- ミステリアスアイランドにある、東京ディズニーシー内のシンボル的存在(公式のシンボルはディズニーシー・アクアスフィア)である「プロメテウス火山」の高さは、東京ディズニーランドの「シンデレラ城」と同じ51mとなっている。しかし、地盤沈下を考慮して建設されたため、今のところ若干「プロメテウス火山」のほうが高い。将来的には、全く同じ高さになるように計算されている[要出典]。
- プロメテウス火山を「火山」として学術的に見ると、2種類の火山の複合体であり、北部にドーナツ状の火山、南部に時々「噴火」する円錐状の火山がある。そしてこの「噴火」はマグマが噴き出しているわけではなく、実際に噴き出しているのは火であるため、「噴火」ではなく噴き出した火山ガスが燃える火炎現象に近い。北部の火山はサイズと地形から判断して、静岡県伊東市にある一碧湖などと同じ種類の火山であり、直径70mの「火口湖」を持つ。火口内の崖を飾る地層は、マグマと海水が触れあって生じる爆発的噴火の堆積物に似せて作られている。また、各所に人工の噴気や硫黄化合物、間欠泉、溶岩の柱状節理、溶岩トンネルなどがあり、実際の火山の雰囲気を出している。南部の円錐状火山の山頂と山腹の一部からは、ハワイの火山などでよく見られる黒光りした袋状の溶岩流(パホイホイ溶岩)が麓までいく筋も流れ下っている。この溶岩流の造形も、表面の質感や火山ガスの抜けた細かな気泡まで作り込まれている。火口寄りの通路上の防護ネットには、火山弾が引っ掛けられている。以上にあげた造形については、説明書きやガイドブックなどは全くないので、事前に火山のことを勉強しておけば、プロメテウス火山がどのような「歴史」をたどって今の形に成長したかを思い描くことができる。(後述の出典より)
- まず海底で噴火活動が起き、水底火砕岩などが堆積して陸地が形成された。そして地表を流れる溶岩によって楯状火山となり、やがて海面の上昇によって溶岩と海水が触れ合い、マグマ水蒸気爆発を起こしてカルデラを形成。その後、成層火山へ成長して現在の姿になったと考えられる。
- その名はギリシャ神話の火の神、プロメテウスから、外見はイタリア・ナポリにある火山「ヴェスヴィオ山」がモデルとなっている。
トリビア
- 通常はパーク内の従業員の事を「キャスト」と呼ぶが、このテーマポートのみ、キャストはネモ船長の乗組員という設定の為「クルー」と呼ばれる。
- また、クルーは左手を右肩に当てるという独特の敬礼をする。これは両腕で「N」を象り、ネモ船長への敬意を表すものである。クルーを見かけたら左手を右肩に当て「モビリス」と声をかけると同じポーズで「モビリ」と答えてくれる。「モビリス・イン・モビリ」とはラテン語で「変化をもって変化する」という意味である。
- また、海底2万マイルのクルーの制服は、ディズニー映画『海底二万哩』でのノーチラス号のクルーのものとよく似ている。
- ヴォルケイニア・レストランとリフレッシュメント・ステーション間の地面に描かれているNマークは、ネモ船長が試作中のフライングマシーン(アルバトロス号)の着陸地点の目印という設定になっている。リフレッシュメント・ステーション側には着陸の際の降着車輪の跡が残っている。フライングマシーンの模型をセンター・オブ・ジ・アースの待機列の途中で見ることができる(センター・オブ・ジ・アースが長期間運休中に不定期に開催されるガイドツアーにて説明がある)。
- センター・オブ・ジ・アースの入口は、削岩機で穿ったという設定になっている。このため、センター・オブ・ジ・アースの入口付近は、螺旋状のドリルの跡が残されており、円を2つ繋げたような形状の穴になっている(センター・オブ・ジ・アースが長期間運休中に不定期に開催されるガイドツアーにて説明がある)。また、この削岩機は排気ガスの出ないネモニウムというエネルギーで動いているのだという。
- ミステリアスアイランドの一部の場所はちょうど道路があり、パークを訪れたゲストからは見えないように設計されている。例えば「カルデラ・コリドー」(ポートディスカバリーとミステリアスアイランドとの間を結ぶトンネル)の下と、マーメイドラグーンへ向かう道の上には道路がある。
- プロメテウス火山は時々噴火し炎を上げるが、まれにミッキーシェイプの炎を上げる事がある(隠れミッキーのひとつ)。
参考文献・情報
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- 「ディズニーファン」 2005年9月号 - 静岡大学教授の小山真人と秋田大学教授の林信太郎が「火山学者も本物と錯覚する」と評して、プロメテウス火山に見られる地層の分析と解説を特集記事として執筆したものが掲載されている。
- 「知的観光資源としてのテーマパークの活用法 (Theme park as an intellectual resource for tourists) 」 (J159 006) - 小山、林が2006年に発表した論文。
- 「映画・小説・テーマパークで学ぶ地震と火山」 - 小山が『sabo』vol.89 2007年1月(砂防・地すべり技術センターの機関誌)に寄稿した文章。
関連項目
- ディスカバリーランド
- レトロフューチャー
- ジュール・ヴェルヌ
外部リンク
7つのテーマポート - 東京ディズニーシー
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