総務省
総務省 そうむしょう Ministry of Internal Affairs and Communications | |
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総務省が設置される中央合同庁舎第2号館 | |
役職 | |
大臣 | 石田真敏(内閣府特命担当大臣兼任) |
副大臣 | 鈴木淳司 佐藤ゆかり |
大臣政務官 | 大西英男 國重徹 古賀友一郎 |
事務次官 | 安田充 |
組織 | |
内部部局 | 大臣官房 行政管理局 行政評価局 自治行政局 自治財政局 自治税務局 国際戦略局 情報流通行政局 総合通信基盤局 統計局 政策統括官 |
審議会等 | 地方財政審議会 行政不服審査会 独立行政法人評価制度委員会 国地方係争処理委員会 電気通信紛争処理委員会 電波監理審議会 恩給審査会 政策評価審議会 情報通信審議会 情報通信行政・郵政行政審議会 国立研究開発法人審議会 統計委員会 官民競争入札等監理委員会 情報公開・個人情報保護審査会 |
施設等機関 | 自治大学校 情報通信政策研究所 統計研究研修所 |
特別の機関 | 中央選挙管理会 政治資金適正化委員会 |
地方支分部局 | 管区行政評価局 総合通信局 沖縄行政評価事務所 沖縄総合通信事務所 |
外局 | 公害等調整委員会 消防庁 |
概要 | |
法人番号 | 2000012020001 |
所在地 | 〒100-8926 東京都千代田区霞が関2-1-2中央合同庁舎第2号館 北緯35度40分31秒 東経139度45分04秒 / 北緯35.675366度 東経139.7511182度 / 35.675366; 139.7511182 (MIC)座標: 北緯35度40分31秒 東経139度45分04秒 / 北緯35.675366度 東経139.7511182度 / 35.675366; 139.7511182 (MIC) |
定員 | 4,815人[1] |
年間予算 | 16兆969億1,850万円[2](2018年度) |
設置 | 2001年(平成13年)1月6日 |
前身 | 自治省 郵政省 総務庁 |
ウェブサイト | |
総務省 |
総務省(そうむしょう、英語: Ministry of Internal Affairs and Communications、略称:MIC)は、日本の行政機関の一つである。
「行政の基本的な制度の管理及び運営を通じた行政の総合的かつ効率的な実施の確保、地方自治の本旨の実現及び民主政治の基盤の確立、自立的な地域社会の形成、国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡協調、情報の電磁的方式による適正かつ円滑な流通の確保及び増進、電波の公平かつ能率的な利用の確保及び増進、郵政事業の適正かつ確実な実施の確保、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決、鉱業、採石業又は砂利採取業と一般公益又は各種の産業との調整並びに消防を通じた国民の生命、身体及び財産の保護を図り、並びに他の行政機関の所掌に属しない行政事務及び法律で総務省に属させられた行政事務を遂行すること」を任務とする(総務省設置法第3条)。
目次
1 概要
2 沿革
3 所掌事務
4 組織
4.1 幹部
4.2 内部部局
4.3 審議会等
4.4 施設等機関
4.5 特別の機関
4.6 地方支分部局
4.6.1 管区行政評価局
4.6.2 総合通信局
4.7 外局
5 所管法人
6 財政
7 職員
8 幹部
8.1 歴代事務次官
9 脚注
10 関連項目
11 外部リンク
概要
総務省設置法3条の任務(上記)を達成するため、行政組織、公務員制度、地方行財政[3]、選挙、消防・防災、国民保護、情報通信、郵政行政[3]、統計など、国家の基本的仕組みに関わる諸制度、国民の経済・社会活動を支える基本的システムを所管する。
2001年(平成13年)の中央省庁再編により、自治省、郵政省、総務庁を統合して設置された。総務省という名称は戦後、GHQによって解体・廃止の危機に瀕した内務省が、名称変更で済ませるために考案した、新名称案の一つである[4]。
総務省の設立に関与した元内閣官房副長官の石原信雄は、総務省は組織規模では巨大官庁なので「戦前の内務省を彷彿とさせる」といった見方もでていたことに対して、「戦前の内務省は、ずば抜けた権限を持つマンモス官庁だったが、(中略)なかでも警察力を握っていることがスーパー官庁としての決定的な要素だった」とし、総務省は旧内務省のようなパワー官庁ではないと語っている[5]。
英語表記は、当初「Ministry of Public Management, Home Affairs, Posts and Telecommunications」(公共管理・内務・郵便・遠隔通信省)であったが、2004年(平成16年)9月から、現行の「Ministry of Internal Affairs and Communications」(内務・通信省)に変更された。理由は「長すぎて分かりにくい」との意見があったことや、一つの組織としての一体性を醸成していく必要があったためとされる。また、2005年(平成17年)4月1日から、省の理念のアピール及び職員の一体感を醸成していくことを目的として、シンボルマークを制定するとともに、「実はここにも総務省」というキャッチフレーズを策定した。シンボルマークはヴィヴィッドオレンジで描かれており、四角形が日本の国土を表現しており、そこから飛び出していく球体は総務省の姿を表現しているとされる。
国家行政組織法別表第1では、総務省が各省の筆頭に掲げられており、閣僚名簿においても原則として総務大臣は内閣総理大臣の次に列せられる。
広報誌として『総務省』を月刊で発行している[6]。
総務省は全国の地方公共団体に対して強い影響力を保持しており、平成29年10月1日現在、都道府県庁には部長級以上を44名(うち副知事が10名)、次長等を3名、課長等を59名出向させているほか、市町村には部長級以上を75名(うち副市長が24名)、次長等を8名、課長等を17名出向させている[7]。また、全国の都道府県知事のうち14名が総務省出身である[8]。
沿革
[9][10]
1873年(明治6年)11月10日:内務省が設置される。
1885年(明治18年)12月22日:逓信省(第1次)が設置される。
1943年(昭和18年)11月1日:逓信省(第1次)と鉄道省が廃止されて、運輸通信省が設置される。
1945年(昭和20年)5月19日:運輸通信省が廃止されて、運輸省と逓信院が設置される(逓信院は内閣に設置)。
1946年(昭和21年)10月28日:行政調査部が設置される。
1946年(昭和21年)7月1日:逓信院が廃止されて、逓信省(第2次)が設置される。
1947年(昭和22年)12月31日:内務省が廃止される。
1948年(昭和23年)1月1日:内事局が設置され、旧内務省地方局は、内事局官房自治課となる。旧内務省警保局消防課は、内事局第一局消防課となる。- 1948年(昭和23年)1月7日:内事局官房自治課から地方財政に関する組織と権限が分離され、地方財政委員会(第1期)が設置される。これにより、旧内務省地方局財政課の職員は地方財政委員会に異動。
- 1948年(昭和23年)3月7日:内事局が廃止され、旧内事局官房自治課は、総理庁官房自治課となる。
1948年(昭和23年)3月7日:消防組織法が施行され、国家公安委員会に国家消防庁が設置される。
1948年(昭和23年)7月1日:行政調査部が廃止されて、行政管理庁が設置される。
1949年(昭和24年)6月1日:逓信省(第2次)が廃止されて、郵政省、電気通信省が設置される。地方財政委員会が廃止されて、地方自治庁が設置される。
1952年(昭和27年)8月1日:地方自治庁が廃止されて、自治庁が設置される。電気通信省が廃止されて郵政省に統合される。国家消防庁を改組して、国家公安委員会に国家消防本部が設置される。
1960年(昭和35年)7月1日:自治庁が廃止されて、自治省が設置される。国家消防本部を改組して、自治省の外局として消防庁が設置される。
1972年(昭和47年)7月1日:総理府の外局として公害等調整委員会が設置される(土地調整委員会及び中央公害審査委員会を統廃合)。
1984年(昭和59年)7月1日:行政管理庁を廃止して、総務庁が設置される。
2001年(平成13年)1月6日:中央省庁再編により、自治省、総務庁、郵政省を統廃合して総務省が設置される。総務省の外局として消防庁、公害等調整委員会(総理府から移管)、郵政事業庁が設置される。管区行政監察局は管区行政評価局に改称。
2003年(平成15年)4月1日:郵政事業庁が廃止されて、日本郵政公社が設立される。
2007年(平成19年)10月1日:日本郵政公社が解散して、日本郵政株式会社及び日本郵政グループの4社(郵便局株式会社 郵便事業株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険)に移管・分割される。
2008年(平成20年)4月1日:特別の機関として政治資金適正化委員会が発足。
2012年(平成24年)10月1日:郵政民営化見直し法案に伴い、郵便局株式会社が郵便事業株式会社を統合して日本郵便株式会社が発足。
2017年(平成29年)9月1日:情報通信国際戦略局を改組して国際戦略局を設置し、同局情報通信政策課を情報流通行政局に移管。
所掌事務
上記の総務省設置法3条に示された任務を達成するため、同法4条は計99号の所掌事務を規定している。具体的には以下などに関することがある[11]。
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組織
総務省の内部組織は一般的に、法律の総務省設置法、政令の総務省組織令および省令の総務省組織規則が階層的に規定している。
幹部
総務大臣(国家行政組織法第5条、法律第5条)
総務副大臣(国家行政組織法第16条) - 2名
総務大臣政務官(国家行政組織法第17条) - 3名
総務大臣補佐官(国家行政組織法第17条の2) - 1名(必置ではない)
総務事務次官(国家行政組織法第18条)
総務審議官(法律第7条) - 3名- 総務大臣秘書官
内部部局
大臣官房(政令第2条)
- 秘書課(政令第20条)
- 総務課
- 会計課
- 企画課
- 政策評価広報課
行政管理局
- 企画調整課(政令第36条)
- 行政情報システム企画課
- 行政組織・定員の管理、独立行政法人・特殊法人の新設・改廃の審査、個人情報保護・情報公開の推進などの業務を行う。
行政評価局
- 総務課
- 企画課
- 政策評価課
- 行政相談課
- 政策評価、行政評価・監視、独立行政法人評価、行政相談等を担当。各都道府県に出先機関(管区行政評価局、行政評価事務所など)を持つ。
自治行政局
- 行政課(政令第45条)
- 住民制度課
- 市町村課
- 地域政策課
- 地域自立応援課
- 公務員部(政令第2条第2項)
- 公務員課(政令第45条第2項)
- 福利課
- 選挙部
- 選挙課(政令第45条第3項)
- 管理課
- 政治資金課
- 地方自治制度、地方公務員制度、選挙制度を所掌。
自治財政局
- 財政課(政令第55条)
- 調整課
- 交付税課
- 地方債課
- 公営企業課
- 財務調査課
- 地方交付税制度・地方債制度など、地方自治体の財源の保障・調整を担当する。
自治税務局
- 企画課(政令第62条)
- 都道府県税課
- 市町村税課
- 固定資産税課
- 地方税制の企画・立案を担当。
国際戦略局
- 技術政策課
- 通信規格課
- 宇宙通信政策課
- 国際政策課
- 国際経済課
- 国際協力課
- 旧情報通信政策局・総合通信基盤局国際部を再編。情報通信政策における国際戦略及び企画立案などを所掌。
情報流通行政局
- 総務課(政令第76条)
- 情報通信政策課
- 情報流通振興課
- 情報通信作品振興課
- 地域通信振興課
- 放送政策課
- 放送技術課
- 地上放送課
- 衛星・地域放送課
郵政行政部(政令第2条第2項)
- 企画課(第76条第2項)
- 郵便課
- 貯金保険課
- 信書便事業課
- 旧情報通信政策局・郵政行政局を再編。情報(コンテンツ)の流通や利用及び放送行政に関する企画立案及び実施などを所掌。郵政行政部は日本郵政グループの業務及び組織の適正な運営の確保並びに信書便事業などを所掌。
総合通信基盤局
- 総務課(政令第91条)
- 電気通信事業部(政令第2条第2項)
- 事業政策課(政令第91条第2項)
- 料金サービス課
- データ通信課
- 電気通信技術システム課
- 消費者行政第一課
- 消費者行政第二課
- 電波部
- 電波政策課(政令第91条第3項)
- 基幹・衛星移動通信課
- 移動通信課
- 電波環境課
統計局
- 総務課(政令第110条)
- 統計作成支援課
- 統計利用促進課
- 統計情報システム管理官
- 統計調査部(政令第2条第2項)
- 調査企画課(政令第110条第2項)
- 国勢統計課
- 経済統計課
- 消費統計課
- 統計調査部(政令第2条第2項)
政策統括官(統計基準担当)
政策統括官(恩給担当)- サイバーセキュリティ統括官
審議会等
- 恩給審査会(法律第8条)
地方財政審議会(法律第8条)
行政不服審査会(行政不服審査法第67条第1項、法律第8条第2項)
国地方係争処理委員会(地方自治法第250条の7、法律第8条第2項)
電気通信紛争処理委員会(電気通信事業法第144条、法律第8条第2項)- 統計委員会(統計法第44条、法律第8条第2項)
- 電波監理審議会(電波法第99条の2、法律第8条第2項)
- 独立行政法人評価制度委員会(独立行政法人通則法、法律第12条)
- 国立研究開発法人審議会
- 政策評価審議会(政令第121条)
- 情報通信審議会(政令第121条)
- 情報通信行政・郵政行政審議会(政令第121条)
- 官民競争入札等監理委員会(競争の導入による公共サービスの改革に関する法律第37条)
- 情報公開・個人情報保護審査会(情報公開・個人情報保護審査会設置法)
施設等機関
自治大学校(政令第126条)
情報通信政策研究所(政令第126条)
統計研究研修所(政令第126条)
特別の機関
日本学術会議は2005年4月1日、内閣府に移管した。
中央選挙管理会(政令第22条)
政治資金適正化委員会(政治資金規正法第19条の29、政令第22条第2項)
自治紛争処理委員(地方自治法第251条)
地方支分部局
総務省の地方支分部局には以下の4区分がある。
管区行政評価局(法律第24条)
総合通信局(法律第24条)- 沖縄行政評価事務所(法律第24条第2項)
沖縄総合通信事務所(法律第24条第2項)
管区行政評価局
総務省設置法第24条に基づき設置された地方支分部局の区分である。前身は管区行政監察局。国の行政機関の政策評価、業務実施状況の評価及び監視、独立行政法人、地方公共団体の法定受託事務の実施状況の調査、各行政機関・地方公共団体の業務に関する苦情の申出についてのあっせん、行政相談委員、地方自治及び民主政治の普及徹底、国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡調整など、総務省設置法第4条に列記された所掌事務のうち、第16号から第22号までに掲げる事務を当該管区において所掌する。
- 北海道管区行政評価局(政令第133条)
- 東北管区行政評価局
- 関東管区行政評価局
- 中部管区行政評価局
- 近畿管区行政評価局
- 中国四国管区行政評価局
- 九州管区行政評価局
総合通信局
北海道総合通信局(政令第138条)- 東北総合通信局
- 関東総合通信局
- 信越総合通信局
- 北陸総合通信局
- 東海総合通信局
- 近畿総合通信局
- 中国総合通信局
- 四国総合通信局
- 九州総合通信局
外局
公正取引委員会は2003年(平成15年)4月9日に内閣府の外局へ移行した。
公害等調整委員会(国家行政組織法第3条第2項、法律第30条)
消防庁(国家行政組織法第3条第2項、法律第30条)
所管法人
総務省が主管する独立行政法人は2017年4月1日現在、情報通信研究機構、統計センター、郵便貯金・簡易生命保険管理機構の3法人[12]。統計センターは行政執行法人(旧・特定独立行政法人)であり、職員は国家公務員の一般職の身分を有する。
主管する特殊法人は2018年4月1日現在、日本電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、日本放送協会、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社の6法人である[13]。また文部科学省が主務省の放送大学学園も共管している。
特別の法律により設立される民間法人(特別民間法人)には2018年4月1日現在、日本消防検定協会、危険物保安技術協会、消防団員等公務災害補償等共済基金および日本行政書士会連合会の4法人がある[14]。また、地方公共団体が主体となって業務運営を行う法人(地方共同法人)として地方公務員災害補償基金、地方公共団体金融機構、地方公共団体情報システム機構、地方税共同機構(2019年4月設立予定)の4法人を所管する。所管する地方公務員共済組合には、地方公務員共済組合連合会、全国市町村職員共済組合連合会、地方職員共済組合、東京都職員共済組合、札幌市職員共済組合、横浜市職員共済組合、川崎市職員共済組合、名古屋市職員共済組合、京都市職員共済組合、大阪市職員共済組合、神戸市職員共済組合、広島市職員共済組合、北九州市職員共済組合、福岡市職員共済組合、都道府県議会議員共済会、市議会議員共済会および町村議会議員共済会の17法人がある。公立学校共済組合は、文部科学省が、警察共済組合は、警察庁が所管する。
財政
2018年度(平成30年度)一般会計当初予算における総務省所管予算は16兆969億1850万円である[2]。組織別の内訳は総務本省が16兆642億2831万3千円と全体の約99.8%を占め、以下、管区行政評価局が75億2294万3千円、総合通信局が120億5460万1千円、公害等調整委員会が5億5467万1千円、消防庁が125億5767万2千円となっている。本省予算のうち地方交付税交付金が15兆3605億8110万円、地方特例交付金が1544億円と大半を占める。
総務省は、内閣府および財務省と交付税及び譲与税配付金特別会計を共管する。また、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府、復興庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省及び防衛省所管[15]の東日本大震災復興特別会計を共管する。
職員
一般職の在職者数は2018年7月1日現在、総務省全体で4,639人(うち、女性970人)である[16]。本省(外局以外の部分)および外局別の人数は本省が4,441人(うち、女性951人)、公害等調整委員会34人(うち、女性5人)、消防庁164人(うち、女性14人)となっている。
行政機関職員定員令に定められた総務省の定員は特別職1人を含めて4,815人であり[1]、うち公害等調整委員会の定員は、35人となっている。公害等調整委員会を除く、本省及び各外局の定員は省令の総務省定員規則に定められており、本省4,608人、消防庁172人、合計4,780人(平成30年9月30日までは4,811人)となっている[17]。
総務省の一般職職員は非現業の国家公務員なので、労働基本権のうち争議権と団体協約締結権は国家公務員法により認められていない。団結権は認められており、職員は労働組合として、国公法の規定する「職員団体」を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる(国公法第108条の2第3項)。消防庁の職員も団結権を否認されていない。
2018年3月31日現在、人事院に登録された職員団体の数は単一体3、支部20となっている[18]。組合員数は1,386人、組織率は36.6%。主な労働組合は総務省人事・恩給局職員組合、全行管職員組合(全行管)、全自治職員組合、全情報通信労働組合(全通信)および統計職員労働組合(統計職組)である。人事・恩給局および統計局が旧総理府の系譜を引くことから、人事・恩給局職組と統計職組は内閣府の旧総理府関係組合とともに連合体である総理府労連を形成している。総理府労連、全行管および全通信は国公労連(全労連系)に加盟している。
幹部
一般職の幹部は以下のとおりである[19]。
- 事務次官:安田充
- 総務審議官:若生俊彦
- 総務審議官:鈴木茂樹
- 総務審議官:渡辺 克也
- 大臣官房長:武田 博之
- 行政管理局長:堀江 宏之
- 行政評価局長:讃岐建
- 自治行政局長:北崎 秀一
- 自治財政局長:林﨑 理
- 自治税務局長:内藤尚志
- 国際戦略局長: 吉田 眞人
- 情報流通行政局長:山田真貴子
- 総合通信基盤局長:谷脇 康彦
- 統計局長:千野雅人
- サイバーセキュリティ統括官:竹内 芳明
- 政策統括官(統計基準担当)(恩給担当):三宅俊光
- 公害等調整委員会事務局長:川淵 幹児
- 消防庁長官:黒田 武一郎
歴代事務次官
代 | 氏名 | 出身 | 前職 | 在任期間 | 退任後の役職 |
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1 | 嶋津昭 | 自治省 | 自治省財政局長 | 2001年(平成13年)1月6日- 2002年(平成14年)1月8日 | 全国知事会事務総長 地域総合整備財団理事長 市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)学長、ラグビーワールドカップ2019組織委員会事務総長 |
2 | 金澤薫 | 郵政省 | 総務審議官 | 2002年(平成14年)1月8日- 2003年(平成15年)1月17日 | 日本電信電話代表取締役副社長、同顧問、財団法人日本ITU協会理事長、財団法人国際通信経済研究所理事長 財団法人日本データ通信協会理事長、財団法人郵便貯金振興会理事長、財団法人海外通信・放送コンサルティング協力理事長 |
3 | 西村正紀 | 行政管理庁 | 総務審議官 | 2003年(平成15年)1月17日- 2004年(平成16年)1月6日 | 会計検査院長、城西大学監事 |
4 | 香山充弘 | 自治省 | 総務審議官 | 2004年(平成16年)1月6日- 2005年(平成17年)8月15日 | 学校法人自治医科大学理事長、財団法人自治体国際化協会理事長、一般財団法人地方債協会会長 日本赤十字社理事 |
5 | 林省吾 | 自治省 | 消防庁長官 | 2005年(平成17年)8月15日- 2006年(平成18年)7月21日 | 財団法人地域創造理事長、市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)学長、はごろもフーズ株式会社監査役 |
6 | 松田隆利 | 行政管理庁 | 行政改革推進本部 事務局長 | 2006年(平成18年)7月21日- 2007年(平成19年)7月6日 | 国家公務員制度改革推進本部事務局次長、内閣官房長官補佐官、公害等調整委員会委員 |
7 | 瀧野欣彌 | 自治省 | 総務審議官 | 2007年(平成19年)7月6日- 2009年(平成21年)7月14日 | 内閣官房副長官(事務)、地方公共団体金融機構理事長、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業客員弁護士 |
8 | 鈴木康雄 | 郵政省 | 総務審議官 | 2009年(平成21年)7月14日- 2010年(平成22年)1月15日 | 株式会社損害保険ジャパン顧問、 一般財団法人日本ITU協会理事長 日本郵政取締役兼代表執行役上級副社長、日本郵便取締役 |
9 | 岡本保 | 自治省 | 総務審議官 | 2010年(平成22年)1月15日- 2012年(平成24年)9月11日 | 野村資本市場研究所顧問、一般財団法人自治体国際化協会 (クレア)理事長 |
10 | 小笠原倫明 | 郵政省 | 総務審議官 | 2012年(平成24年)9月11日- 2013年(平成25年)6月28日 | 一般財団法人日本ITU協会理事長、一般社団法人ドローン操縦士協会理事 株式会社大和証券グループ本社取締役、株式会社スカパーJSATホールディングス取締役、住友商事株式会社顧問、株式会社大和総研顧問、損害保険ジャパン日本興亜株式会社顧問、一般社団法人世界貿易センター東京理事、一般社団法人日本ミャンマー協会理事 |
11 | 岡崎浩巳 | 自治省 | 消防庁長官 | 2013年(平成25年)6月28日- 2014年(平成26年)7月22日 | 地方公務員共済組合連合会理事長、一般社団法人地方公務員共済組合協議会理事 セガサミーホールディングス株式会社顧問、株式会社野村総合研究所顧問、日本インバウンド連合会顧問 |
12 | 大石利雄 | 自治省 | 消防庁長官 | 2014年(平成26年)7月22日- 2015年(平成27年)7月31日 | 一般財団法人地方財務協会理事長、学校法人自治医科大学理事長、公益財団法人地域社会振興財団理事長 みずほ総合研究所顧問、金山町政策顧問 |
13 | 桜井俊 | 郵政省 | 総務審議官 | 2015年(平成27年)7月31日- 2016年(平成28年)6月17日 | 一般財団法人全国地域情報化推進協会理事長、地域IoT官民ネット共同代表 三井住友信託銀行株式会社顧問、毎日新聞社毎日ユニバーサル委員会委員 |
14 | 佐藤文俊 | 自治省 | 総務審議官 | 2016年(平成28年)6月17日- 2017年(平成29年)7月11日 | 株式会社野村総合研究所顧問 |
15 | 安田充 | 自治省 | 自治行政局長 | 2017年(平成29年)7月11日- |
脚注
- ^ ab「行政機関職員定員令(昭和44年5月16日政令第121号)」(最終改正:平成30年12月27日政令第349号)
- ^ ab平成30年度一般会計予算 財務省
- ^ ab総務省公式ホームページ 政策 総務省
^ ほかにも新名称案として、「公共省」や「民政省」があった。その後、内務省はGHQによって解体・廃止された。
^ 石原信雄 『官かくあるべし 七人の首相に仕えて』 小学館文庫 p197
^ 総務省広報誌
^ 国と地方公共団体との間の人事交流の実施状況(平成30年2月28日内閣官房内閣人事局)
^ 産経新聞 2015年4月12日
^ 官制沿革表、国立国会図書館。
^ 省庁組織変遷図、国立公文書館。
^ 「総務省設置法(平成11年7月16日法律第91号)」(最終改正:平成30年6月8日号外法律第41号)
^ 「独立行政法人一覧(平成29年4月1日現在) (PDF) 」
^ 「所管府省別特殊法人一覧(平成30年4月1日現在) (PDF) 」
^ 「特別の法律により設立される民間法人一覧(平成30年4月1日現在:34法人) (PDF) 」
^ 国の予算を所管するすべての機関である。なお人事院は予算所管では内閣に属するのでここにはない。
^ 「一般職国家公務員在職状況統計表(平成30年7月1日現在) 」
^ 総務省定員規則(平成13年1月6日総務省令第4号)最終改正:平成30年3月30日総務省令第22号)
^ 平成29年度 年次報告書(公務員白書) 「第1編第3部第6章:職員団体 - 資料6-2;職員団体の登録状況。2018年3月31日現在。
^ 総務省幹部名簿(平成30年8月13日現在) 総務省
関連項目
自治省 - 郵政省:直系前身に相当する中央省庁- 内務省 (日本)
- 地方交付税
連邦通信委員会 - 米国における情報通信の規制機関
Ofcom - 英国における情報通信の規制機関
視聴覚最高評議会 - フランスにおける情報通信の規制機関- 総務
- 個人番号
- 住民基本台帳ネットワークシステム
- 日本の行政機関
- キャリア
外部リンク
- 総務省
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