コミュニティ・カレッジ
コミュニティ・カレッジ(Community College)は、教育機関の種別のひとつである。国によって定義は様々であり、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、フィリピン、インド、マレーシアなどに存在している。
コミュニティという表現にあるように、その地方の住民、税金を払って住んでいる人たちへの高等教育、生涯教育、継続教育の場として設立された場合が多い。
目次
1 アメリカ合衆国
2 イギリス
3 オーストラリア
4 脚注
5 関連項目
アメリカ合衆国
米国においてコミュニティ・カレッジは、ジュニアカレッジ(junior colleges)、テクニカルカレッジ(technical college)、二年制カレッジ、シティカレッジなどとも呼ばれており、 主に二年制で高等教育または初級第3期の教育(ISCED-4または5)にあたり、 サーティフィケート、ディプロマ、アソシエイトなど卒業証書・証明を付与する公立の教育機関を指す[1]。また並立して、継続教育(continuing education)や成人教育も提供する所が多い。
コミュニティカレッジ卒業後、一部の学生は4年制リベラル・アーツ・カレッジやユニバーシティに編入し、2-3年間学んで学士号を取得する者もいる。
日本における教育制度においては「市民大学講座」と比較される場合があるが、市民大学講座制度があくまで講座であり教育施設ではないのに対し、米国コミュニティ・カレッジは法的に教育施設として位置づけられている。
2年制の高等教育機関である事から、日本においては短期大学に近い制度として紹介されることも多いが、その役目は大きく異なるので実態にあっていない。
教養科目や専門基礎などを学ぶ大学進学準備課程や、4年制大学への編入を前提としたアカデミックコース、4年制大学の1・2年次の進学を予定する予備コース(プレパレーションプログラム)など、4年制大学への準備期間として用いられる事もある。また専門教育や職業訓練(ビジネス、コンピュータ、芸術、福祉)を重視する点においては、日本の専修学校専門課程やカルチャーセンターとの関連も指摘される。
また、教育設備については日本の専門学校、カルチャースクール、市民大学講座の様に建物の一角に設けられた小規模なものもあれば、4年制大学と遜色のない大規模なキャンパスを持つものなど、日本の2年制高等教育に比べて学校ごとの差が非常に大きい。同様に教育内容も学校ごとの差異が大きく、自己責任として海外からの留学生は前もって十分に進学先を検討する必要がある。
イギリス
イギリス(スコットランドを除く)では、コミュニティカレッジは地元の児童青年(11-18歳)以外にも教育を提供している教育機関を指す[2]。教育内容はスポーツだけでなく、全国職業資格(NVQ)の取得、成人向けの読み書きや、ライフスタイル教育なども行う。
16歳で中等教育を卒業した生徒は、多くはシックスフォームカレッジにて一般教育修了上級レベル(Aレベル)を取得する。その後はカレッジ、継続教育、大学などに進学する。
オーストラリア
オーストラリアにおいてはコミュニティカレッジという名前は使われておらず、同様の教育機関は技術・継続教育(Technical and Further Education)、TAFE(テイフ)と呼ばれる。運営は殆どの場合、州・準州レベルにてなされている。
脚注
^ “ISCED MAPPINGS - United States”. UNESCO. 2015年11月2日閲覧。
^ dictionary.cambridge.org
関連項目
- 職業教育
- 第3期の教育
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