亜リン酸トリメチル












































































亜リン酸トリメチル










識別情報

CAS登録番号

121-45-9 チェック

PubChem

8472

ChemSpider

8159 チェック




特性

化学式
C3H9O3P

モル質量
124.08 g mol−1
外観
無色液体

匂い
独特の刺激臭[1]

密度
1.052

融点

-78 °C, 195 K, -108 °F



沸点

111 °C, 384 K, 232 °F



水への溶解度
反応[1]

蒸気圧
24 mmHg (25°C)[1]
危険性

許容曝露限界
none[1]
関連する物質
関連物質

メチルホスホン酸ジメチル
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

亜リン酸トリメチル  (Trimethyl phosphite)[2]は化学式P(OCH3)3と表される有機リン化合物。P(OMe3)3と略されることもある。無色液体であり、有機金属化学における配位子、有機合成における試薬として用いられる。三角錐形をした中心の3価のリン原子に、3つのメトキシ基が結合した構造である。



合成と反応


市販されているものを購入することも可能だが、三塩化リンから合成することもできる。


Synthesis of Trimethyl phosphite


酸化されてリン酸トリメチルに変化しやすい。


配位子としては、配位子円錐角が小さくトリメチルホスフィンより強いπ受容性を持つ。代表的な錯体として、無色の正四面体型錯体であるNi(P(OMe)3)4(融点108℃)がある[3]。Kläui ligandと呼ばれる三座配位子は亜リン酸トリメチルの誘導体であり、この配位子(とそれに続く金属錯体)が形成されやすいことは亜リン酸トリメチルがミカエリス・アルブーゾフ反応を受けやすいことの証左となっている。


有機合成においては穏和な脱硫黄試薬として、テトラチアフルバレン誘導体などの合成に用いられる[4]



参考文献



  1. ^ abcdeNIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0640


  2. ^ A comprehensive guide to the hazardous properties of chemical substances - Pradyot Patnaik - Google Kitaplar


  3. ^ Ittel, Steven D.; Ittel, S. D.; Cushing, M. A.; Baker, R.; Gilbert, R. J.; Madden, D. P. (1990). “Complexes of Nickel(0)”. Inorganic Syntheses. Inorganic Syntheses 28: 98–104. doi:10.1002/9780470132593.ch25. ISBN 978-0-471-52619-3. 


  4. ^ Jan Larsen and Christine Lenoir (1998). “2,2'-Bi-5,6-Dihydro-1,3-Dithiolo[4,5-b][1,4]dithiinylidene (BEDT-TTF)”. Organic Syntheses. http://www.orgsyn.org/demo.aspx?prep=cv9p0072. ; Collective Volume, 9, pp. 72 .



外部リンク



  • WebBook page for C3H9PO3

  • CDC - NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards




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