ヴェネツィア国際映画祭























ヴェネツィア国際映画祭

リド島における映画祭会場(2010年)
リド島における映画祭会場(2010年)

イベントの種類
映画祭
初回開催
1932年
会場
ヴェネツィア

公式サイト

備考
世界三大映画祭のひとつ。



出席者たちは船で会場に到着する(2010年)


ヴェネツィア国際映画祭(ヴェネツィアこくさいえいがさい、Mostra Internazionale d'Arte Cinematografica)は、イタリアのヴェネツィアで、毎年8月末から9月初旬に開催される映画祭。ベニス国際映画祭ヴェニス国際映画祭ベネチア国際映画祭ヴェネチア国際映画祭などとも表記される。


カンヌ国際映画祭・ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭のひとつで、世界最古の歴史を持つ映画祭である。ただし中断期間があるため、中断なく一貫して行われている映画祭ではエディンバラ国際映画祭が世界最古である。


2006年の映画祭は、国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認の国際映画祭のうち、上映作品数で第41位(115本)、来場者数では第10位(174,000人)であった。




目次






  • 1 歴史


  • 2 公式賞


  • 3 日本に関係した事象


  • 4 外部リンク





歴史


最も歴史の古い国際美術展であるヴェネツィア・ビエンナーレの第18回(1932年8月6日)の際に、映画部門として開始された。国際映画祭としては最初ともいわれる。初回の最優秀賞は観客の投票で決められた。1934年から1942年までは、最高賞が「ムッソリーニ賞」であった。第二次世界大戦のために1940年から1942年は参加作品が激減する。戦後も低迷していた中、1950年代に多くの日本映画を世界に紹介した。


1979年から1982年にカルロ・リッツァーニがディレクターを務めた間に、現在のプログラム構成に繋がるプログラミングが行われ、再度脚光を浴びることとなった。長らくマーケット部門を持たず商業よりも芸術の映画祭として続いてきたが、2002年にマーケットが設けられるなど、商業映画の比重は次第に高まっている。



公式賞




金獅子賞 (Leone d'Oro / Golden Lion)

最高賞 (作品賞)。受賞者には金色の獅子のトロフィーが贈られる。


銀獅子賞 (Leone d'Argento / Silver Lion)

監督賞。受賞者には銀色の獅子のトロフィーが贈られる。


審査員大賞 (Gran Premio della Giuria / Grand Jury Prize)


男優賞、女優賞

正式には男優賞と女優賞をあわせてヴォルピ杯 (Coppa Volpi / Volpi Cup) であり、同名のトロフィーが授与される。映画祭の創設者であるジュゼッペ・ヴォルピの名を冠している。


マルチェロ・マストロヤンニ賞 (Premio Marcello Mastroianni / Marcello Mastroianni Award)

新人俳優に授与される (新人俳優賞)。イタリアの俳優マルチェロ・マストロヤンニを冠している。


脚本賞 (Premio per la Migliore Sceneggiatura / Award for Best Screenplay)


審査員特別賞 (Premio Speciale della Giuria / Special Jury Prize)


ルイジ・デ・ラウレンティス賞 (Il Premio Luigi De Laurentiis / The Luigi De Laurentiis Award)

全長編上映作品の中から初監督の作品を対象に贈られる (新人監督賞)。イタリアのプロデューサーであるルイジ・デ・ラウレンティスを冠している。


クィア獅子賞 (Leone Queer / Queer Lion)

全長編上映作品の中からLGBTやクィアカルチャーを扱っている作品を対象に贈られる。


監督・ばんざい!賞 (Premio Jaeger-LeCoultre Glory to the Filmmaker / Glory to the Filmmaker! award)

現役で、将来に渡って活躍が期待される映画監督を対象に贈られる。北野武監督の『監督・ばんざい!』に因んでいる。


栄誉金獅子賞 (Leone d'oro alla carriera / Golden Lion – Honorary Award)

栄誉賞。映画芸術に特別な貢献をした映画人に贈られる。


他にオリゾンティ部門の上映作品に対する賞、短編部門の賞などがある。



日本に関係した事象


日本映画やでの主な受賞は以下の通りである。




  • 第12回 - 黒澤明監督『羅生門』が 金獅子賞を受賞。


  • 第14回 - 溝口健二監督『雨月物語』が銀獅子賞を受賞。


  • 第15回 - 黒澤明監督『七人の侍』と溝口健二監督『山椒大夫』が銀獅子賞を受賞。


  • 第19回 - 稲垣浩監督『無法松の一生が金獅子賞を受賞。


  • 第22回 - 黒澤明監督『用心棒』で三船敏郎が男優賞を受賞。


  • 第26回 - 黒澤明監督『赤ひげ』で三船敏郎が男優賞を受賞。


  • 第46回 - 熊井啓監督『千利休 本覚坊遺文』が銀獅子賞を受賞。


  • 第52回 - 是枝裕和監督『幻の光』で中堀正夫が撮影賞を受賞。


  • 第54回 - 北野武監督『HANA-BI』が金獅子賞を受賞。


  • 第60回 - 北野武監督『座頭市で北野武が銀獅子賞を受賞。


  • 第68回 - 園子温監督『ヒミズ』で染谷将太と二階堂ふみがマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。


その他、日本映画に関する、受賞。




  • 第6回(1938年)- 田坂具隆監督『五人の斥候兵』がイタリア民衆文化大臣賞を受賞。


  • 第7回(1939年)- 田坂具隆監督『土と兵隊』が日本映画総合賞を受賞。


  • 第12回(1951年)- 黒澤明監督『羅生門』がイタリア批評家賞を受賞。


  • 第13回(1952年)- 溝口健二監督『西鶴一代女』が国際賞を受賞。


  • 第14回(1953年)- 溝口健二監督『雨月物語』がイタリア批評家賞を受賞。


  • 第17回(1956年)- 市川崑監督『ビルマの竪琴』がサン・ジョルジオ賞を受賞。


  • 第23回(1962年)- 小林正樹監督『人間の條件』がサン・ジョルジオ賞・イタリア批評家賞を受賞。


  • 第26回(1965年)- 黒澤明監督『赤ひげ』がサン・ジョルジオ賞・イタリア産業賞・国際カトリック事務局賞を受賞。


  • 第28回(1967年)- 小林正樹監督『上意討ち 拝領妻始末』が国際批評家連盟賞を受賞。


  • 第36回(1979年)- 新藤兼人監督『絞殺』で乙羽信子が女優賞 (Pasinetti Award) を受賞。


  • 第48回(1991年)- 竹中直人監督『無能の人』が国際批評家連盟賞を受賞。


  • 第56回(1999年)- 小泉堯史監督『雨あがる』が緑の獅子賞を受賞。


  • 第59回(2002年)- 塚本晋也監督『六月の蛇』がコントロ・コレンテ部門審査員特別賞を受賞。


  • 第60回(2003年)- 北野武監督『座頭市』が観客賞・オープン2003年賞・デジタルアウォードを受賞。


  • 第61回(2004年)- 宮崎駿監督『ハウルの動く城』が金のオゼッラ賞を受賞。


  • 第64回(2007年)- 北野武監督『監督・ばんざい!』にちなんだ『監督・ばんざい!賞』(Glory to the Filmmaker! award) が創設され、北野監督が第1回受賞者となる。この賞は、存命中の映画監督に贈られる賞として「現役で、将来にわたって活躍が期待される映画監督」という趣旨で創設されたものであり、日本映画のタイトルが賞の名称となったことは、同映画祭史上初である。


  • 第68回(2011年)- 塚本晋也監督『KOTOKO』がオリゾンティ賞(オリゾンティ部門最高賞)を受賞。


また、第54回(1997年)には、塚本晋也が日本人として大島渚以来となる審査委員を務めた。


1982年、50周年記念行事で歴代グランプリ作品中最高の作品「獅子の中の獅子」栄誉金獅子賞 (Career Golden Lion) に黒澤明の『羅生門』が選ばれた。2005年には宮崎駿に、優れた業績を表彰するために栄誉金獅子賞が贈られた。



外部リンク







  • La Biennale di Venezia - sito ufficiale


  • ヴェネツィア国際映画祭 - インターネット・ムービー・データベース






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