新潟鐵工所
紀州鉄道キハ600形と同系統の車内銘板 横浜新都市交通1000形と同系統の車内銘板 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | 日本 〒144-0053 東京都大田区蒲田本町1丁目10号地1番 |
設立 | 1910年(分離) |
業種 | 製造業 |
事業内容 | 医薬や産業プラント、石油や石化プラントのタンク、造船、変速機、原動機、新交通システム、鉄道車両、除雪機械、産業用車両製造、流体荷役運搬機器などの製造 |
特記事項:すでに経営破綻し解散済み |
株式会社新潟鐵工所(かぶしきがいしゃにいがたてっこうしょ, NIIGATA ENGINEERING CO., LTD.)は、東京都大田区蒲田本町に本社を置いていた総合重機の中堅メーカー。「新潟鉄工」また新潟県内では単に「鉄工」とも通称され、生産拠点のある新潟県では有力企業の代表格であった。
経営破綻後、主要事業は他社に譲渡され(譲渡先は後述)、2007年夏に清算業務を完了して解散した。
目次
1 沿革
2 事業分野
2.1 原動機カンパニー
2.2 エンジニアリングカンパニー
2.3 機械カンパニー
2.4 造船カンパニー
2.5 構機システムカンパニー
3 製造車両
3.1 電車
3.2 気動車
3.3 客車
3.4 機関車
3.5 貨車
4 事業譲渡先
4.1 プラントエンジニアリング関連事業部門
4.2 造船関連事業部門
4.3 変速機関連事業部門
4.4 原動機関連事業部門
4.5 新交通システム・鉄道車両・除雪機械・産業用車両部門
4.6 機械関連事業
4.7 流体荷役運搬関連事業
5 新潟鐵工所を題材にした著作物
6 その他
7 関連項目
8 脚注
9 外部リンク
沿革
1895年 - 前身となる日本石油付属新潟鉄工所が開設され、日本石油(現・JXTGエネルギー)の関連事業部門として、新潟県新潟市で石油事業関連の機械製造を開始した。
1910年 - 分離・独立して正式発足。初代社長には日本石油創始者の長男・山口達太郎が就任した。
1917年 - 本社を東京に移転した。
1918年 - 国内初のガソリン製造プラントとなる分解蒸留装置を日本石油に納入した。
1919年 - 国内で初となる産業用ディーゼルエンジンを開発。
1928年 - ディーゼル機関用気筒の製造に対し商工省より第四回工業奨励金交付指令出る[1]。
1949年 - 東京証券取引所一部に上場した(証券コード:6011)。エンジンやガスタービン、石油化学プラントの開発等を主力に、総合機械メーカーに成長。出身地である新潟県内に主力工場を展開し、関連会社も含め、造船や鉄道車両、各種産業機械の製造などを行った。
2000年 - 海外エンジニアリング部門の業績が急激に悪化し、資金不足が深刻化。3月期には債務超過に陥り、工場の再編や人員削減、不動産売却などで財務体質の改善を目指した。しかし、その後も事業中断や支払いが滞ったことに加え、アメリカ同時多発テロ事件の影響で受注が大幅に減少。
2001年11月27日 - 更に株価も低迷するなど状況は好転せず、自力再建を断念し、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請、受理され、経営が破綻した。負債総額は約2270億円だった
その後、新潟鉄工の各事業は他社に譲渡された。新潟鉄工は第一勧銀グループに属していたため、譲渡先も第一勧銀系企業(特にIHI)の出資・支援により設立された企業が多い。主なものは事業譲渡先に挙げる。
事業分野
原動機カンパニー
- 関連工場:大形地区原動機工場、ガスタービン工場、太田工場
エンジニアリングカンパニー
- 環境プラント
- 石油石化プラント
- 医薬・産業プラント
- 交通システム
機械カンパニー
- チクサン・ウェルセンター
- 関連工場:長岡工場、大形地区精機工場
造船カンパニー
- 関連工場:新潟造船工場、三崎工場
構機システムカンパニー
- 関連工場:大山工場
製造車両
この記事では現存車両,動態保存車両(5年以内に稼働)のみ記述。全車両は「Category:新潟鐵工所製の鉄道車両」を参照
電車
- 伊豆箱根鉄道7000系電車
- 江ノ島電気鉄道100形電車
- 大阪市交通局100系電車 (新交通)
- 岡山電気軌道9200形電車
- 熊本市交通局9700形電車
- JR西日本681系電車
- 上信電鉄250形電車
- 上信電鉄1000形電車
- 上信電鉄6000形電車
- 西武8500系電車
- 東京臨海新交通7000系電車
- 西鉄600形電車 (軌道)
- 函館市交通局710形電車
- 函館市交通局800形電車
- 広島高速交通6000系電車
- 北越急行HK100形電車
- 横浜新都市交通1000形電車
気動車
- NDC (鉄道車両)
- 会津鉄道AT-400形気動車
- 秋田内陸縦貫鉄道AN2000形気動車
- 秋田内陸縦貫鉄道AN8800形気動車
- 秋田内陸縦貫鉄道AN8900形気動車
- 阿佐海岸鉄道ASA-100形気動車
- 阿佐海岸鉄道ASA-300形気動車
- 井原鉄道IRT355形気動車
- 鹿島臨海鉄道6000形気動車
- 神岡鉄道KM-100形気動車
- 関東鉄道キハ0形気動車
- 関東鉄道キハ2000形気動車
- 関東鉄道キハ2100形気動車
- 関東鉄道キハ2200形気動車
- 関東鉄道キハ2300形気動車
- 関東鉄道キハ310形気動車
- 関東鉄道キハ532形気動車
- 国鉄キハ181系気動車
- 国鉄キハ183系気動車
- 国鉄キハ185系気動車
- 国鉄キハ20系気動車
- 国鉄キハ31形気動車
- 国鉄キハ32形気動車
- 国鉄キハ35系気動車
- 国鉄キハ37形気動車
- 国鉄キハ40系気動車 (2代)
- 国鉄キハ54形気動車
- 国鉄キハ66系気動車
- 三陸鉄道36-100形気動車
- JR九州キハ125形気動車
- JR四国1000形気動車
- JR東海キハ11形気動車
- JR東海キハ85系気動車
- JR西日本キハ120形気動車
- JR西日本キハ126系気動車
- JR西日本キハ187系気動車
- JR東日本キハ100系気動車
- JR東日本キヤE193系気動車
- JR北海道キハ130形気動車
- JR北海道キハ160形気動車
- 島原鉄道キハ2500形気動車
- 島原鉄道キハ2550形気動車
- 高千穂鉄道TR-200形気動車
- 津軽鉄道キハ24000形気動車
- 津軽鉄道津軽21形気動車
- 天竜浜名湖鉄道TH2100形気動車
- 天竜浜名湖鉄道TH2000形気動車
- 土佐くろしお鉄道9640形気動車
- 土佐くろしお鉄道TKT-8000形気動車
- 錦川鉄道NT2000形気動車
- 錦川鉄道NT2100形気動車
- 北海道ちほく高原鉄道CR70形気動車
- 松浦鉄道MR-100形気動車
- 松浦鉄道MR-200形気動車
- 松浦鉄道MR-300形気動車
- 松浦鉄道MR-400形気動車
- 松浦鉄道MR-500形気動車
- 水島臨海鉄道MRT300形気動車
- 南阿蘇鉄道MT-2000A形気動車
- 南阿蘇鉄道MT-2000形気動車
- 南阿蘇鉄道MT-3000形気動車
- 山形鉄道YR-880形気動車
- 雄別鉄道キハ100形気動車
- 雄別鉄道キハ49200Y形気動車
- 由利高原鉄道YR-2000形気動車
- 留萠鉄道キハ1100形気動車
- 留萠鉄道キハ2000形気動車
- 若桜鉄道WT2500形気動車
- 若桜鉄道WT3000形気動車
- 若桜鉄道WT3300形気動車
- 天竜浜名湖鉄道TH9200形気動車
客車
- 国鉄10系客車
- 国鉄12系客車
- 国鉄14系客車
- 国鉄24系客車
- 国鉄50系客車
- 国鉄60系客車
- 国鉄オハ35系客車
- 国鉄スニ41形客車
- 国鉄スハ32系客車
- 国鉄スハ43系客車
- 国鉄スニ40形客車
- JR東日本E26系客車
機関車
- 岩手開発鉄道DD56形ディーゼル機関車
- 津軽鉄道DD350形ディーゼル機関車
貨車
- 国鉄シム1形貨車
- 国鉄タキ1500形貨車
- 国鉄タキ2600形貨車
- 国鉄タキ3000形貨車
- 国鉄タキ4000形貨車
- 国鉄タキ5750形貨車
- 国鉄タキ9800形貨車
- 国鉄タキ9900形貨車
- 国鉄タキ10000形貨車
- 国鉄タキ30000形貨車
- 国鉄タサ2300形貨車
- 国鉄タム500形貨車
- 国鉄ツ2500形貨車
- 国鉄ト20000形貨車
- 国鉄ヨ3500形貨車
- 国鉄レ10000形貨車
事業譲渡先
プラントエンジニアリング関連事業部門
- 日立造船
- 環境関連事業は、下水・排水処理、リサイクル設備などの設計、機器調達、建設を手掛けていたが、日立造船に営業譲渡。
- IHIプラントエンジニアリング
- 医薬・産業プラント関連事業は、IHI(旧石川島播磨重工業)が支援企業となり、同社グループのIHIプラントエンジニアリング(旧石川島プラントエンジニアリング)の一部門として再出発。
- 新興プランテック
- 石油・石化プラントのタンク事業を新興プランテックに営業譲渡。前身会社が元新潟鉄工子会社の新潟工事(新潟地盤のプラント工事会社)を吸収合併し現社名へ社名変更。このため、現在もJX日鉱日石エネルギーが主要株主に名を連ねている。
造船関連事業部門
- 新潟造船
三井造船の出資により、2003年4月1日に事業譲渡される。
変速機関連事業部門
- 日立ニコトランスミッション
- 同部門を行っていたニコカンパニーが改組、日立インダストリイズ(後の日立プラントテクノロジー、2013年に日立製作所へ吸収合併)の出資により、2003年3月20日設立。
原動機関連事業部門
- 新潟原動機
IHI(旧石川島播磨重工業)の出資により、2003年2月3日設立。
新交通システム・鉄道車両・除雪機械・産業用車両部門
- 新潟トランシス
IHI(旧石川島播磨重工業)の出資により、2003年2月3日設立。更に富士重工業(現・SUBARU)の鉄道車両製造部門の事業も承継され、国内のディーゼルカーのシェアの約8割を占める企業となる。
機械関連事業
- ニイガタマシンテクノ
- 工作機械、成形機を製造している。新日本工機株式会社グループの全額出資。
流体荷役運搬関連事業
東京貿易エンジニアリング(旧:ニイガタ・ローディング・システムズ)
- LNGや原油を船からタンクまでつなぐ流体荷役運搬のトップシェアを持つ。国内ではほぼ独占する。東京貿易と日本車輌製造の合弁会社を設立。後に東京貿易の完全子会社となる。
新潟鐵工所を題材にした著作物
- 兄が残した日記 学徒動員・新潟鐵工所での日々(近代文藝社刊) - 1995年。著者・上林眞弓。著者の兄、廣瀬昭悟が学徒動員により新潟鐵工所山ノ下工場で働いていた際につけていた日記を編集したもの。旧制・相川中等学校(新制・新潟県立相川高等学校)3年生の廣瀬昭悟が動員を受け、佐渡から新潟市に渡った1945年4月21日から、敗戦前日の8月14日までの日記が収められている。ISBN 4773345950
その他
- ジャカルタ事務所駐在員・殉職
1987年4月4日、ジャカルタ事務所の所長と社員1名が、出張先のバンダ・アチェからジャカルタに帰る際にガルーダ・インドネシア航空035便墜落事故に遭遇した。当時悪天候だった経由地のメダン・ポロニア国際空港着陸時に、ウインドシアにより機体のバランスを崩して送電線に接触し、滑走路手前の芝生に墜落した。この事故により2人を含む乗員乗客45人中23人が死亡した。
関連項目
- ニイガタテクノウィング
日本ドレッサー(旧:ニイガタメーソンネーラン)
JXTGエネルギー(旧:日本石油)- 日立造船
- IHIプラントエンジニアリング
- 新興プランテック
- 新潟造船
- 日立ニコトランスミッション
- 新潟原動機
- 新潟トランシス
- ニイガタマシンテクノ
東京貿易エンジニアリング(旧:ニイガタ・ローディング・システムズ)
脚注
^ 工業奨励金交付決定す国民新聞 1928.1.12 (昭和3)
外部リンク
- 新潟造船
- 日立ニコトランスミッション
- 新潟原動機
- 新潟トランシス
- ニイガタマシンテクノ
- 東京貿易エンジニアリング(旧ニイガタ・ローディング・システムズ)
- ニイガタテクノウィング
- 日本ドレッサー(旧ニイガタメーソンネーラン)
旧新潟鐵工所 at the Wayback Machine (archived 2003-12-01)
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