トリーア
紋章 | 地図 |
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基本情報 | |
連邦州: | ラインラント=プファルツ州 |
郡: | 郡独立市 |
緯度経度: | 北緯 49度 45分 24秒 東経 06度 38分 29秒 |
面積: | 117.14 km² |
人口: | 110,013人(2017年12月31日現在) |
人口密度: | 939 人/km² |
標高: | 海抜 124 m |
郵便番号: | 54290, 54292, 54293, 54294, 54295, 54296 (旧: 5500) |
市外局番: | 0651 |
ナンバープレート: | TR |
自治体コード: | 07 2 11 000 |
市の構成: | 19 地区 |
市庁舎の住所: | Am Augustinerhof 54290 Trier |
ウェブサイト: | www.trier.de |
E-Mail: | rathaus@trier.de |
行政 | |
上級市長: | クラウス・イェンゼン (Klaus Jensen) (SPD) |
多数派政党: | CDU |
トリーア(ドイツ語: Trier [tʁiːɐ̯] ( 音声ファイル), フランス語: Trèves [tʁɛv])は、ドイツ連邦共和国ラインラント=プファルツ州の都市。人口は約10万人(2005年)。トリアーとも表記される。
かつては舞台ドイツ語式発音に基づいてトリール、トリエルと呼ばれたが、近年では現在の標準ドイツ語の発音に近い「トリーア」が主に用いられる。
目次
1 地勢
2 歴史
3 観光
4 モーゼルワイン
5 スポーツ
6 出身有名人
7 姉妹都市
8 引用
9 外部リンク
地勢
モーゼル川沿いに位置するトリーアは、古代からの交通の要衝地であるとともに、古くからフランス文化の影響を濃厚に受けていることもありドイツワイン発祥の地であり、世界的ブランドとして有名なモーゼルワインの一大生産地である。近隣の都市としては、約95キロ北東にコブレンツ、約40キロ西にルクセンブルクが位置する。フランスのメスにも近い。1995年には大洪水によって大きな被害を受けている。
トリーアの公用語はドイツ語であるが、フランス東中部のロレーヌ地方(アルザス=ロレーヌ)と隣接していることもあり、フランス語を会話する住民も多い。
歴史
その起源はローマ植民市アウグスタ・トレヴェロールム(Augusta Treverorum)にあり、紀元前に建設されたドイツで最も古い都市である。かつてローマ帝国がヨーロッパ進出の拠点とし、「第二のローマ」と云われた。ローマ人は支配の証として、都市の建設と共に地中海文明をこの地に持ち込んだ。
ヒエロニムスはトリーアをケルト語地域として記録している。この地に居住していたトレウェリ族はゲルマン人の一派だったが、のちにケルト化された。
5世紀、フランク族の支配下に置かれたが、フン族の侵入によって一旦破壊された。14世紀、トリーア大司教にルクセンブルク家のバルドゥインが就任して、一族のカール4世の神聖ローマ皇帝即位に貢献した。このためトリーア大司教は金印勅書で定められた選帝侯の一人となり、ドイツ国内で強い勢力を誇った。
観光
トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂、聖母聖堂(ユネスコの世界遺産)
ポルタ・ニグラ(2世紀頃に建てられた黒い城門)。
トリーア大聖堂(Dom, キリストが着たとされるローブが保存されており、数十年に一度公開される)- 聖母聖堂
- 古代ローマ時代の円形劇場
- カイザーテルメン(4世紀に作られた皇帝の大浴場跡) など
カール・マルクスの生家(de:Karl-Marx-Haus)
共産党統治下の中華人民共和国からは、フリードリヒ・エンゲルス出身地のヴッパータールやウラジミール・レーニン出身地のロシア[2]とともに「レッドツーリズム」(紅色旅遊)で旅行者が訪れる。2018年のマルクス生誕200周年には中国政府からマルクス像を寄贈され、除幕式には欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長やドイツ社会民主党のアンドレア・ナーレス党首などが出席した[3]。同年にトリ-ア市観光当局はマルクスの肖像画をあしらった額面0ユーロの紙幣をお土産として発行して即完売した[4]。
モーゼルワイン
ローマ帝国から伝えられたブドウ栽培とワイン醸造の技術は、当初赤ブドウであった。しかしスレートと呼ばれる石の多い痩せた土地のトリーアでは、充分に育たなかった。そこで養分が少なくても育つ白ブドウを植えることにして、トリーアの人々は土にあった白ブドウの品種を選び出す。それが脈々と引き継がれ、現在のモーゼルワインとなっている。
スポーツ
2002年より2009年を除いて、毎年WRCの1戦として、ラリー・ドイチェランドがトリーアで開催されている。
SVアイントラハト・トリーア(SV Eintracht Trier 05)は、トリーアを本拠地とするサッカークラブである。2005年にブンデスリーガ2部からレギオナルリーガへと降格した。- TBBトリーア(TBB Trier)はドイツプロバスケットボールリーグの1部、バスケットボール・ブンデスリーガに所属するチーム。
- トリーア・カーディナルス(Trier Caldinals)はドイツの野球リーグに所属する野球チームである。2000年のドイツマイスター(硬式野球)。ドイツにも野球リーグがあり、ブンデスリーガ1部をトップとし、数多くの下部リーグが存在する。同チームは、ドイツ国内での歴史は浅く、2008年で創設20周年を迎えたばかりである(創設から50年以上のチームが多い)。Erste(硬式野球)、 Mix(男女混合硬式ソフトボール)、Jugend(少年少女硬式野球)からなる。ドイツ人以外の選手も多く、アメリカ人、キューバ人、プエルトルコ人、アフガニスタン人、トリーア大学の学生や球場付近の日本企業で働く日本人も所属している。所属リーグのMVP及びホームラン王(2007)には、Trier Caldinals所属の日本人が獲得している。2009年現在、3人の日本人選手が所属している。
出身有名人
アンブロジウス:司教、聖人
カール・マルクス:経済学者、哲学者、革命家
ドレイファス(Dreifuss)、トレヴェス(Treves)といった古くからのユダヤ人の姓は、この街の出身の家系だといわれる。
姉妹都市
メス、フランス
アスコリ・ピチェーノ、イタリア
グロスター、イギリス
スヘルトーヘンボス、オランダ
プーラ、クロアチア
フォートワース、テキサス州、アメリカ合衆国
ヴァイマル、テューリンゲン州、ドイツ
長岡市、日本
引用
^ Statistisches Landesamt Rheinland-Pfalz – Bevölkerungsstand 2017 - Gemeindeebene
^ “ロシアが歓迎する中国の「赤いツーリズム」”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2016年10月31日). 2018年5月6日閲覧。
^ “中国がドイツに贈った「巨大マルクス像」が大論争を起こしたワケ”. 現代ビジネス (2018年5月11日). 2018年5月11日閲覧。
^ “生誕200年記念「マルクス紙幣」に注文殺到 額面は0”. 朝日新聞 (2018年4月20日). 2018年5月6日閲覧。
外部リンク
- city website
- トリアーのパノラマ
- トリア
- 写真トリアーのページ historische-orte.de