サイコビリー




サイコビリー(Psychobilly)とは、1980年代にロカビリーから派生した音楽のジャンル。パンクの影響を受けている。


「サイコビリー」という言葉自体は、1976年にリリースされたジョニー・キャッシュの"One Piece At A Time"で使われたのが初めて。この曲自体はサイコビリーに分類されないが、歌詞の中に"psychobilly Cadillac(サイコビリー・キャデラック)"という部分がある。




目次






  • 1 特徴


  • 2 バンド


  • 3 サウンド


  • 4 ファッション


  • 5 ライブ


  • 6 外部リンク





特徴



バンド


初期の代表的バンドはMeteors、Frenzy、Batmobile、Guana Batz等。
Meteorsはサイコビリーの創始者とされる。またガレージバンドとしても有名なザ・クランプス(The Cramps)を起源とする説もある。




The Meteors



サウンド


ウッドベースでのスラップ奏法を多用した激しい演奏がサイコビリー共通の特徴であり、ほとんどのバンドが同様の形式をとっている(ただし創始者とされるMETEORSは後にエレクトリックベースを使用するようになり、The Crampsはウッドベースを使用していない)。演奏の特性上、ピックアップはノイズやハウリングに強いEMGが良く使われるが、スラップ音も重視されるため別のピックアップマイクで指板裏から直接アタック音を拾うことが多い。しかし好みによってはピエゾタイプのピックアップを使用しているアーティストもいる。


ギターは、特に初期においてはロカビリー同様グレッチなどのセミアコの使用が多かったが、後にメタル色やハードコア色の強いバンドはソリッドギターの使用も増え、その幅は広い。プレイにおいてもギャロップ奏法を駆使したホットリックを弾くギタリストもいれば、ほとんどパワーコードのみの場合もある。


前述の通り現在は音楽的に色々なジャンルの影響を受けた様々なスタイルのサイコビリーバンドが存在し、それらと区別するために80年代末くらいまでの比較的ベーシックなスタイルを「初期サイコ」と呼ぶ傾向もある。



ファッション


ヘアスタイルに関しては、トップを残しサイドを刈り(剃り)上げた「サイコ刈り」「フラットトップ」と呼ばれるスタイルが特徴的。
サイコ刈りの中にも後部と中央部が刈り込まれた蹄鉄型のものや、前頭部のみを残したもの、角状のものなど多種多様である。


また、バンドによっては血のりや特殊メイクを用いた〔ホラーメイク〕をしている場合もある。
服装はロカビリーとパンク双方の影響が強く、エドワードジャケットや鋲の付いたライダースジャケット、MA-1などが定番である。また、80年代という時代背景もありスケーターファッションもGUANA BATZなどにより一部取り入れられた。
靴もラバー・ソール、ドクターマーチン、ゲッタグリップ等を履くスタイルが多く、パンツの裾はブーツインする場合がほとんどである。
こういったスタイルの中において上記のサイコ刈りという髪型をしているものはパンクスに対してサイコスと呼ばれ区別されている。




The Nekromantix



ライブ


サイコビリーのライブには「レッキング(パンチ合戦)」と呼ばれる特有のモッシュが存在し、これは周りの者と殴り合うというものである。
当事者達は笑顔でこれを行っていることがほとんどである。顔に当たったりしてケンカが勃発する可能性もあるが、当事者の中には見えないルールがあるようで、ケンカらしいケンカは不思議と起こらない。



外部リンク


HorrorPunk (Blog)
Baltimore Psychobilly - Internet radio show featuring psychobilly music





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