ノルウェー
- ノルウェー王国
Kongeriket Norge(ブークモール)
Kongeriket Noreg(ニーノシュク)
(国旗)
(国章)
- 国の標語:不明
国歌:Ja, vi elsker dette landet(ノルウェー語)
そう, 我らはこの地を愛す
公用語
ノルウェー語 (ブークモールとニーノシュク)、サーミ語[1]
首都
オスロ
最大の都市
オスロ
- 政府
国王
ハーラル5世
首相
エルナ・ソルベルグ
- 面積
総計
386,000[2]km2(66位)
水面積率
6.0%
- 人口
総計(2014年)
5,109,056人(116位)[3]
人口密度
17人/km2
GDP(自国通貨表示)
合計(2008年)
3兆2,990億[4]ノルウェー・クローネ
- GDP (MER)
合計(2017年)
3,988億[4]ドル(29位)
- GDP (PPP)
合計(2017年)
3,812億[4]ドル(48位)
1人あたり
72,058[4]ドル
独立
- 宣言
- 承認
スウェーデン=ノルウェー連合王国より
1905年 6月7日
1905年10月26日
通貨
ノルウェー・クローネ (NOK)
時間帯
UTC +1(DST:+2)
ISO 3166-1
NO / NOR
ccTLD
.no
国際電話番号
47
註1 : 6地区では、さらにサーメ語も公用語。
ノルウェー王国(ノルウェーおうこく、ノルウェー語: Kongeriket Norge/Noreg)、通称ノルウェーは、北ヨーロッパのスカンディナビア半島西岸に位置する立憲君主制国家である。首都は半島南端部に存在するオスロフィヨルドの奥に形成された港湾都市のオスロで、東にスウェーデン、ロシア、フィンランドと国境を接している。
国土は南北に細長く、海岸線は北大西洋の複数の海域、すなわちスカゲラック海峡、北海、ノルウェー海およびバレンツ海に面している。海岸線には、多くのフィヨルドが発達する。この他、ノルウェー本土から約1,000キロメートル (km) 離れた北大西洋上のヤン・マイエン島は固有の領土の一部として領有され、スヴァールバル条約によりバレンツ海のスヴァールバル諸島を領有している。南大西洋にブーベ島を属領として持つ。
ノルディックモデルによる高負担高福祉の福祉国家として知られ[5]、OECDの人生満足度(Life Satisfaction)ではスイスに次いで第2位となった(2014年)[6]。
目次
1 国名
2 地理
3 国民
3.1 公用語
3.2 宗教
4 社会
4.1 保健
4.2 婚姻
4.3 移民制度
5 歴史
6 政治
6.1 政体
6.2 行政
6.3 立法
6.4 憲法
7 軍事
8 地方行政区分
9 経済
10 文化
10.1 スポーツ
10.2 音楽
10.3 世界遺産
10.4 祝祭日
11 著名な出身者
12 脚注
13 参考文献
14 関連項目
15 外部リンク
国名
正式名称はノルウェー語のブークモール (bokmål) では Kongeriket Norge、ニーノシュク (nynorsk) では Kongeriket Noreg、サーミ語ではNorga / Norgga gonagasriika。英語による表記は Kingdom of Norway。通称 Norway。形容詞はNorwegian。日本語による表記はノルウェー王国。通称はノルウェー。ノルウェイとも。古くはノールウヱーと表記された[7]。漢字による表記は諾威で、諾と略される。
地理
スカンディナヴィア半島の西岸に位置し、北極海およびノルウェー海に面し、海岸にはフィヨルドが発達している。国土は北緯57度以上という高緯度地帯に位置しているが、北大西洋海流の分枝である暖流のノルウェー海流の影響により、不凍港であるほど温暖である。この為、バルト海沿岸よりもノルウェー北部は穏やかな気候となっている。また、陸地のほとんどをスカンディナヴィア山脈が占める為、平地は無いに等しい。最高地点はヨーツンハイム山地にあるガルフピッゲンであり、標高は2469メートル (m) 。
面積はスヴァールバル諸島などを含めて約38.5万平方キロメートル (km2)で、日本よりわずかに広い。ただし、資料によってはスヴァールバル諸島を自治領とみなし、国土面積に含めないことがあり、その場合は日本より狭い値となる[8]。
南極大陸のクイーン・モード・ランドおよび南太平洋のペーター1世島の領有を主張しているが、両地は南極条約により領有権が凍結されている。ノルウェーとロシアの間でバレンツ海における領海の境界線の合意が得られていないことにより、当面の間両国によって共管される「グローソネン」(グレーゾーン)と呼ばれる海域があったが、2010年9月15日に両国は境界画定条約に調印した。
酸性雨が降り注ぎ、国連環境計画(UNEP)の1986年調査では、666万ヘクタールのうち26%に当たる171.2万ヘクタールが被害面積であった[9]。
国民
2011年の統計[10]によるとゲルマン系のノルウェー人がほとんどで82.0%を占める。その他、スウェーデン系1.6%、デンマーク系1.0%、他に少数民族のサーミ人約2万人がいる。残りは移民であり、2010年には移民人口は552,000人と全人口の11.4%を占めている[11]。その内訳はポーランド(60,610人)、スウェーデン(34,108人)パキスタン(31,884人)、イラク(27,827人)、ソマリア(27,523人)、ドイツ(24,394人)、ベトナム(20,452人)、デンマーク(19,522人)、イラン(16,957人)、トルコ(16,430人)の順となっている。
公用語
公用語はノルウェー語である。ノルウェー語には、オスロ周辺の方言をもととしてデンマーク語の強い影響を受けたブークモール(書物の言葉)、および、デンマーク色を排しノルウェー各地域の方言をもとに言語の「純化」を行い人工的に作られたニーノシュク(新しいノルウェー語)の2種類がある。どちらも公用語として制定されているが、実際に広く話され理解されている言語の9割近くがブークモールである。また、公式にはニーノシュクの使用人口が1割以上居ることになっているが、実際には彼らは各地のランスモール(土着の言葉)の話者であり、彼らを総称して「ニーノシュク話者」とされているというのが実態に近い。人工言語としてのニーノシュクを用いる話者は少なく、伝統的な共通語・権威語であるブークモールや外国語を使わずに地域をまたがるコミュニケーションを行うのは困難であると言われる。
他にサーミ人がサーメ語を使っている。サーミ語人口は2万人程度である。カラショーク (Kárášjohka-Karasjok) 、カウトケイノ (Guovdageaidnu-Kautokeino) 、ネッセビィ (Unjárga-Nesseby) 、ポルサンゲル (Porsanger) 、ターナ (Deatnu-Tana) 、コーフョルド (Gáivuotna-Kåfjord) といったサーミ人が多く居住する地区では、サーメ語も公用語である。
また、イギリスに地理的にも歴史的にも深い関わりのあるノルウェーでは英語のテレビ番組が放送されていることもあり、(特に大都市圏では)多くの国民が英語に明るい。
宗教
キリスト教プロテスタントのルーテル教会が多数派であり、ノルウェー国教会の所属が78.0%を占めている(2010年現在)。1537年に創設されたノルウェー国教会は長らく国教の地位にあったが、2012年にその座を降りた。その他のプロテスタントやローマ・カトリック等の団体所属は5.4%、キリスト教以外の宗教は2.7%(このうち80.1%がイスラム教)、人生哲学団体に所属する人の割合は1.7%である[12]。
社会
1人当たりのGDPや平均寿命、就学率、成人識字率ともに世界的に高く[13]、「人間開発指数(HDI)」で、世界トップクラスに位置している(2006年度1位)[14]。
また世界で最も男女平等が浸透している国としても知られている。男女の就労率の差はわずか0.6%で[13]、男女間の機会均等、社会参加、利益などでも男女の差がなく、社会的要素の利益が男女の垣根なくいかに自由で平等に行き渡っているかを数値化したGDI、男女間の機会均等と社会参加の程度をあらわすGEMどちらも世界一である[14]。かつて、徴兵は男性だけの義務となっていたが、2014年に女性も対象とする法案が可決したことから、2015年から女性の徴兵を開始した。
なおGDPに占める税収比は40.5%と上位国のひとつであり(2013年)[5]、 付加価値税(VAT)も25.0%と上位国のひとつである(2011年)[15]。
保健
平均寿命は80.8歳(2013年)[13]。主に一般税収を原資としたユニバーサルヘルスケアが達成されている[16]。国民1人当たりの保健支出は、OECD各国において米国に次いで高い[17]。
なおアルコールは国営企業Vinmonopoletによる専売制となっている。
婚姻
ノルウェーでは、婚姻の際には、同姓婚姻と夫婦別姓、複合性のいずれかを選択できる[18]。また、2008年より、同性同士の婚姻(同性結婚)が可能となっている。
移民制度
2013年には移民人口は全人口の14%を占めている[11]。ノルウェー労働党連立左派政権は移民受け入れは安易過ぎるとして2011年にウトヤ島にてノルウェー連続テロ事件で青年部を狙われた。2013年9月9日に行われた総選挙では青年部の生存者を「ウトヤの声」と名付けて候補者として多数擁立した。しかし、進歩党 (ノルウェー)という安易な移民受け入れを批判する政党と保守党を中心とした中道右派連合に敗北して下野した[19][20]。以後はノルウェーでは未だに寛容な受け入れ対策するスウェーデンを「失敗例」だとして言い続けてきた。進歩党のシルヴィ・リストハウグ移民・統合大臣は福祉国家の豊かなノルウェーを目当てに国内にやって来る移民への審査を厳しくしたため、移民制度自体がより厳格なデンマークよりも申請者数が激減した。大臣は「効果的な話し方と政治、厳しい境界線には効果がある。昨年(2016年)、申請者の数が最も激減したのはノルウェー!今後、受け入れた人々の社会統合をより成功させるためにも重要なこと。これからも低い数字を維持するためにも、出来る限りのことをしていかなければならない!」とするなどデンマーク、フィンランドと同様に昨今では安易な移民受け入れに反対する政党が政権へ影響力を持っている[21]。
歴史
考古学上の発見が示すところによると、ノルウェーには約12,000年前には人が住んでいた。彼らはおそらくもっと南の地域、ドイツ北部からやって来て、海岸線に沿ってさらに北上したと考えられている。
9世紀から11世紀までのヴァイキング時代が国家形成の統一運動及び拡大の元となった。1130年から1240年までは王位継承権をめぐる内戦が起こった(ノルウェー内戦)。黒死病などによりノルウェー王家が1387年に途絶えデンマーク配下となり、1450年より条約により従属化され、1536年には正式に独立を失った(デンマーク=ノルウェー)。デンマークがナポレオン1世側に付いた後の1814年にスウェーデンに引き渡された。ノルウェー人はこの時、独立をはかったが、列強の反対により実現できず、スウェーデン王国との同君連合(スウェーデン=ノルウェー)が形成された。スウェーデン王カール13世がノルウェー王に即位した。1818年にカール13世が死去すると、スウェーデン=ノルウェーはベルナドッテ王朝の支配下となった。
1750年頃から第一次世界大戦とロシア革命が起こった1920年まではノルウェー北部とロシアのアルハンゲリスクの間でポモール貿易と呼ばれる海上貿易が盛んに行われた。ノルウェーで捕れる魚とロシアの穀物を取引し、どちらの社会においても重要度が高かった。
20世紀初頭、スウェーデン=ノルウェーの連合を解消しようという運動が高まり、1905年にノルウェー側からデンマークのカール王子に打診があった。その後、国民投票により君主国家を設立、議会は満場一致でカール王子をノルウェー王として選出した。彼は独立したノルウェーでホーコン7世として即位した。スウェーデン政府はこの決定に反発し、一時騒然となったが、オスカル2世と社民党政府の国民への説得により、ノルウェーの独立が認められた。
ノルウェーは第一次世界大戦では中立国だったが、第二次世界大戦ではドイツによる侵略を受け、非同盟政策に疑問を抱くようになり、集団安全保障国家となった。また、1945年7月6日には対日宣戦布告するが、ついに戦火を交える事はなかった。ノルウェーは国際連合設立メンバーであり、また北大西洋条約機構 (NATO)原加盟国として、1949年に北大西洋条約に調印した。ノルウェーでは1972年と1994年の2度欧州連合への加盟に関する投票が行われたが二度とも否決され、現在も欧州自由貿易連合 (EFTA) のメンバーに留まっている。
政治
政体
ノルウェーの政体は議会制度を持つ立憲君主制である。国王の役割は、主に儀式や式典などに限られるが、国の象徴として国民意識の統一に重要な役割を果たしている。
行政
スウェーデン=ノルウェー連合王国時代の1814年の法律で、「国王は、議会または首相を含む内閣を任命する」という重要な執行権が与えられたが、ほとんどの場合は議会が国王の名の下行使している。1884年には議院内閣制が成立し、内閣の発足には議会の承認が必要となった。これにより、国王による任命は事実上形式だけのものとなった。
立法
ノルウェー議会(ストーティング)は一院制で169名の議員から成る。2007年の憲法改正以前には、単一の選挙で選出された議員たちがウーデルスティング(下院127名)とラーグティング(上院42名)に分かれ、憲法改正等を除いては二院制として機能する変則的な体制であった。解散はなく、総選挙は4年に1度行われる。19の県を単位とする比例代表制選挙で150議席が選ばれたのち、19議席が得票率と獲得議席との乖離を調整するために配分される。選挙権はその年に満18歳以上となる者に与えられている。
なお、ノーベル平和賞の受賞者を決定するノルウェー・ノーベル委員会の委員はノルウェー議会によって選出される。
憲法
1814年5月17日にアイツヴォル会議にて調印されたノルウェー憲法は、ノルウェーを絶対君主制から民主的な立憲君主制へと変化させた。アイツヴォル憲法は言論の自由(100条)、法治主義(96、97、99条)などを定めた。主要な憲法改正には次のようなものがある:
- 1814年11月4日 - スウェーデン王と同君連合を形成するために再制定された。
- 1851年 - ユダヤ人の入国禁止条項を撤廃した。
- 1884年 - 議院内閣制が発足し、内閣は議会の過半数の反対があった場合存続できない慣例が確立した。この議会主義の原則は慣例であり、憲法の条項として明記されたものではなかった。
- 1887年 - イエズス会と修道会の禁止が撤廃された。
- 1898年 - 男性の普通選挙権が確立された。
- 1905年 - スウェーデンとの連合が解消された。
- 1913年 - 男女普通選挙権が確立された。
- 1956年 - 宗教の自由が公認された。
- 2004年 - 表現の自由についての新しい条項、旧100条を置き換え。
- 2007年 - 議院内閣制の明記。一院制議会への移行。
- 2009年 - 同性者同士の婚姻法が執行される。同年同性婚者の養子縁組み法も執行される。
- 2012年 - 福音ルーテル派のノルウェー(国)教会が、国教の地位から外された。
軍事
ノルウェー軍は陸軍、海軍、空軍および郷土防衛隊の四軍からなる。沿岸警備隊も海軍の傘下にある。
徴兵制が布かれており、19歳から44歳の国民は1年間兵役を勤める。女性は徴兵の対象から外れていたが、2015年より女性もその対象となった。これにより、ノルウェーは欧州で、また北大西洋条約機構 (NATO) で唯一、女性を徴兵対象とする国となった[22]。ただし、良心的兵役拒否を行う者は、代替役務として社会奉仕活動を選択することが可能である。
地方行政区分
ノルウェーは、18のfylker(単数形:fylke)と呼ばれる県に分かれ、それぞれ番号付けされている。かつて県の地位にあったベルゲンが1973年にホルダラン県に編入されたため、13番は空き番号である。県の下に422のkommuner(単数形:kommune)と呼ばれる基礎自治体がある2層制になっている。首都オスロは県であり基礎自治体でもある。
エストフォル県 (Østfold)
アーケシュフース県 (Akershus)
オスロ (Oslo)
ヘードマルク県 (Hedmark)
オップラン県 (Oppland)
ブスケルー県 (Buskerud)
ヴェストフォル県 (Vestfold)
テレマルク県 (Telemark)
アウスト・アグデル県 (Aust-Agder)
ヴェスト・アグデル県 (Vest-Agder)
ローガラン県 (Rogaland)
ホルダラン県 (Hordaland)
ソグン・オ・フョーラネ県 (Sogn og Fjordane)
ムーレ・オ・ロムスダール県 (Møre og Romsdal)
トロンデラーグ県 (Trøndelag)
ヌールラン県 (Nordland)
トロムス県 (Troms)
フィンマルク県 (Finnmark)
経済
2009年のノルウェーのGDPは3785億ドル(約32兆円)であり[23]、神奈川県とほぼ同じ経済規模である[24]。2016年の名目GDPは3762億ドル(約42兆円)で[25]、大阪府より大きく東京都より小さい経済規模である[26]。人口は大阪府の5分の3弱であり、2015年の一人あたり国民総所得(GNI)は93820ドルで世界第1位となっている[27]。
世界有数の原油輸出国であり、原油はノルウェーの輸出の35%(1999年)を占めていたこともあった。1969年に北海油田が発見されて以降、油田・ガス田の開発が進んだ。北海における石油採掘は国有割合の高い企業(例えばエクイノールでは発行株式の約3分の2を国が保有[28])によって行われており、福祉国家ノルウェーの財政に大きく寄与している。さらに将来の石油・天然ガスの枯渇に備えて、原油売上による収益は原則として(2006年度予算では74%、2571億クローネ)ノルウェー政府年金基金として積み立てられ(2006年1月に従来の石油基金と年金基金が統合改組)、国際的な金融市場に投資されている。国家財政収支は石油以外の歳入だけで均衡するよう、歳出抑制策を実施しているが、なお石油基金からの繰り入れが大きな割合を占めている(2006年度予算では歳入9339億クローネ、うち石油から3483億クローネ、石油以外から5856億クローネ、歳出は6768億クローネ)。
水資源が多く水力発電は電源構成比で95.3%を占める。スマートグリッド構想の焦点である。漁業、林業、鉱業も盛んである。漁業では特にノルウェーサーモン(アトランティックサーモン)や大西洋サバが日本に多く輸出されている。漁業文化が日本と似ており捕鯨推進国の一つである(ノルウェーの捕鯨を参照)。そのほか、牧畜などが行われている。
コンクリート技術も非常に発達しており、新しい材料技術が次から次へと誕生している[要出典]。
世界最大の特殊船舶の製造会社のアケル・ソリューションズ、国際的第三者機関DNV GLグループ、舶用通信機のNERA社、ソナーのSIMRAD社、潜水艇のArgus社、マリンファッションのヘリーハンセンなど、海運に関連する産業が盛んである。ウェブブラウザのVivaldiを作っているVivaldi Technologies社、Operaを作っているオペラ社もノルウェーの企業である。
ノルウェー中央銀行が中央銀行として、金融システムの安定や物価の安定を目指しているほか、別部門のNorges Bank Investment Managementがノルウェー政府年金基金の運用を行っている。
税率が高く[5]、ギネスブックでは「最も税金の高い国」として紹介されたことがある。追加個人税などで所得の100%を超える税金が課税されることがある。
文化
スポーツ
ノルウェーではウィンタースポーツが盛んで、冬季オリンピックではこれまで数多くのメダリストを輩出するなど冬の強豪国となっている。
ノルウェーで開催されたオリンピックは以下の2大会である。
1952年オスロオリンピック
1994年リレハンメルオリンピック
ほかにも、サッカー、陸上競技、ハンドボールなどの人気も高い。
音楽
クラシック音楽に於いてはロマン派音楽の作曲家エドヴァルド・グリーグ、世界的に著名なピアニストのレイフ・オヴェ・アンスネス、チェリストのトルルス・モルク、現代音楽作曲家のアルネ・ノールヘイムなどの音楽家を輩出している。
ポピュラー音楽に於いてはメイヘム、サテリコン、エンペラー、ディム・ボルギルに代表されるブラックメタルや、80年代後半から90年代初頭にかけて世界的ヒット曲を生み出したa-ha、ゴシック/EBM系シーンにおいて世界的成功を収めたAPOPTIGMA BERZERKなどのグループの成功は、近年の重要な輸出産業の一つとなっている。その他、ヤン・ガルバレクに代表されるジャズや、伝統的な民謡の影響を受けたフォーク音楽も非常に盛んで世界的に高い評価を得ており、サーミ人のヨイクの歌い手、マリ・ボイネも知られている。
世界遺産
ノルウェー国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が7件、自然遺産が1件, あわせて8件存在する(2017年の第41回世界遺産委員会終了時点)。
祝祭日
日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
---|---|---|---|
1月1日 | 新年 | Nyttårsdag | |
移動祝日 | シュロの主日 | Palmesøndag | 復活祭の前の日曜日 |
移動祝日 | 聖木曜日 | Skjærtorsdag | 復活祭の前の木曜日 |
移動祝日 | 聖金曜日 | Langfredag | 復活祭の前の金曜日 |
移動祝日 | 復活祭第1日 | Første påskedag | 前日の午後はPåskeaftenと言い、祝日ではないが半休になる |
移動祝日 | イースター・マンデー(復活祭第2日) | Andre påskedag | 復活祭の後の月曜日 |
5月1日 | メーデー | Arbeidernes dag | |
5月17日 | 憲法記念日 | Grunnlovsdagen | |
移動祝日 | 昇天祭 | Kristi Himmelfartsdag | 復活祭の39日後 |
移動祝日 | 聖霊降臨祭第1日 | Første pinsedag | 復活祭の49日後 |
移動祝日 | 聖霊降臨祭第2日 | Andre pinsedag | 聖霊降臨祭の翌日 |
12月25日 | ユール第1日(クリスマス第1日) | Første juledag | 前日の午後はJuleaftenと言い、祝日ではないが半休になる |
12月26日 | ユール第2日(クリスマス第2日、ボクシング・デー) | Andre juledag |
著名な出身者
ニールス・アーベル - 数学者
エドヴァルド・ムンク - 画家
ロアール・アムンセン - 探検家
ヘンリック・イプセン - 劇作家
エドヴァルド・グリーグ - 作曲家
ロルフ・ラヴランド - 作曲家(Secret garden のピアニスト/作曲担当)
ヨースタイン・ゴルデル - 作家
キルステン・フラグスタート - 声楽家
リヴ・ウルマン - 女優
シセル(シセル・シルシェブー) - 歌手
ペター・ソルベルグ - ラリードライバー。WRC2003年世界王者。現在はWRCを離れ、世界ラリークロス選手権に参戦している。
ヘニング・ソルベルグ - ラリードライバー。ペター・ソルベルグの兄。
ロアルド・ダール - 作家 ※両親がノルウェー人。
フリチョフ・ナンセン - 探検家・人道主義者
クルト・ニルセン - 歌手
モートン・ハルケット - 歌手(a-haのボーカル)
アルマウェル・ハンセン - 医学者(ハンセン病の発見者)
ヨアキム・ハンセン - 総合格闘家
ユノラフ・エイネモ - 総合格闘家
ビョルンスティエルネ・ビョルンソン - 詩人
トル・フースホフト - 自転車選手
アルフ・プリョイセン - 児童作家
マグネ・フルホルメン - ミュージシャン、(a-haのキーボーディスト)
トール・ヘイエルダール - 探検家
オーレ・グンナー・スールシャール - 元サッカー選手。マンチェスター・ユナイテッドFC等に所属。
ヨン・アルネ・リーセ - 元サッカー選手。リヴァプールFC、ASローマ、フラムFC等に所属。
フローデ・ヨンセン - サッカー選手。元日本プロサッカーリーグの名古屋グランパスエイト、清水エスパルスに所属。現在は母国オッド・グレンランドに所属。
ビョルン・ダーリ - 元クロスカントリースキー選手。大会通算、金メダル8個獲得とメダル12個獲得は冬季オリンピック最多記録。
ヨハン・オラフ・コス - スピードスケート選手
マリオン・レイヴン - 歌手
ポール・ワークター=サヴォイ - ミュージシャン (a-haのギタリスト)
フルダ・ガルボルグ―作家
レネ・マーリン - ミュージシャン
マグヌス・カールセン - チェス世界チャンピオン(2013~)- ステファン・グロス - ミュージシャン。(APOPTIGMA BERZERKのボーカリスト)
脚注
^ språk i Norge - STORE NORSKE LEKSIKON
^ “ノルウェー王国基礎データ”. 外務省. 2018年11月5日閲覧。
^ Minifacts about Norway 2015, Published: 29 April 2015
Statistics Norway
- ^ abcdIMF Data and Statistics 2018年12月19日閲覧([1])
- ^ abcde Revenue Statistics (Report). OECD. doi:10.1787/19963726.
^ Society at a Glance 2014, OECD, (2014), Chapt.7.1, doi:10.1787/soc_glance-2014-27-en, ISBN 9789264219977
^ 青木節一『国際聯盟年鑑 1929 昭和4年版』(国立国会図書館デジタルコレクション)、朝日新聞社、4頁
^ ノルウェーの面積が資料によっては日本より大きかったり小さかったりするのはなぜですか。 - 東京書籍 教科書・図書教材 よくあるQ&A
^ 石弘之著『地球環境報告』岩波書店《岩波新書(新赤版33)》 1988年 218ページ
^ “Statistics Norway – Persons with immigrant background by immigration category and country background”. Ssb.no (2011年1月1日). 2011年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月23日閲覧。
- ^ ab“Innvandrere fra 216 land”. Statistics Norway (2010年4月29日). 2011年7月25日閲覧。
^ ノルウェーデータ 2012: メディアと文化
- ^ abcOECD 2016, Basic Statisticsof Norway.
- ^ abUNDP(国連開発計画)「人間開発報告書(HDR)」より
^ Consumption Tax Trends 2014 (Report). OECD. (2014). doi:10.1787/ctt-2014-en.
^ “ノルウェーの社会保障制度” (プレスリリース), ノルウェー日本国大使館, (2013年6月), http://www.no.emb-japan.go.jp/Japanese/Nikokukan/nikokukan_files/noruweinoshakaihoshouseido.pdf
^ Health at a Glance 2013 (Report). OECD. (2013-11-21). doi:10.1787/health_glance-2013-en.
^ More brides take on husbands’ names, News in English.no, June 28, 2016
^ 2013年ノルウェー総選挙結果(2013年9月18日 駐日ノルウェー王国大使館)
^ 「ノルウェーで8年ぶり政権交代、右派政党が初の連立入り」
^ 「北欧諸国への難民申請者数が減少、最も激減したのはノルウェー。ポピュリズム効果?」
^ 「ノルウェー王国」『世界年鑑2016』(共同通信社、2016年)439頁。
^ IMF
^ 国民経済計算 Archived 2010年2月10日, at the Wayback Machine.
^ 「ノルウェー」外務省
^ 国民経済計算 Archived 2010年2月10日, at the Wayback Machine.
^ 「1人あたりの国民総所得(GNI)の多い国」外務省
^ “Top 20 shareholders”. StatoilHydro (2010年4月20日). 2010年5月8日閲覧。
参考文献
Economic Survey of Norway 2016, (2016), doi:10.1787/eco_surveys-nor-2016-en, ISBN 9789264249554
関連項目
- ノルウェー関係記事の一覧
- ノルウェー君主一覧
捕鯨問題 - ノルウェーの捕鯨
- ルーン文字
- ノルウェー時間
外部リンク
- 政府
ノルウェー王国政府公式サイト (英語)
ノルウェー王国王室 (ノルウェー語)(英語)
ノルウェー王国首相府 (ノルウェー語)(英語)
在日本国ノルウェー大使館 (日本語)
ノルウェーデータ (日本語)
- 日本政府
日本外務省 - ノルウェー (日本語)
在ノルウェー日本国大使館 (日本語)
- 観光
ノルウェー政府観光局 (英語)
スカンジナビア政府観光局 - ノルウェー (日本語)
- その他
ジェトロ - ノルウェー (日本語)
|
|
|
|
座標: 北緯63度 東経9度 / 北緯63度 東経9度 / 63; 9