マルク (通貨)
マルク(ドイツ語: Mark)は、ドイツなどの通貨。ただし、ドイツではユーロ導入により廃止されており、2017年現在で使われているのはボスニア・ヘルツェゴビナのみ。漢字では馬克。
ドイツ語で刻印を意味するMark(英語ではマーク mark)から。本来は金や銀の質量を量る単位で、ドイツに限らず広く西欧で使われていた。
国によってはマーク (mark)、マルカ (marka)、マルッカ (markka) など、別の呼びかたをするが、ドイツ語のマルクが有名なため、それらもマルクと呼ばれることがある。
目次
1 各国・各時代のマルク
1.1 ドイツ
1.2 その他
2 質量の単位
各国・各時代のマルク
ドイツ
ドイツ国の1873年-1914年の通貨。金マルク。- ドイツ国の1914年-1923年の通貨。パピエルマルク。
- ドイツ国の1923年-1924年の通貨。レンテンマルク。
- ドイツ国の1924年-1948年の通貨。ライヒスマルク。
ドイツ民主共和国(東ドイツ)の1948年-1990年の通貨。東ドイツマルク(オストマルク)。ドイツ統合により廃止。- ドイツ連邦共和国(西ドイツ及び再統一後のドイツ)の1948年-2001年の通貨(1999年以降はユーロが公式通貨)。ドイツマルク。ユーロ導入により廃止。
その他
イングランドとスコットランドの10世紀から17世紀ごろの通貨。古くは100ペンス、ノルマンコンクェスト以降は13シリング4ペンスに相当。マークとも。
デンマークの19世紀初めの補助通貨。1クローネ = 4マルク。
フィンランドの1860年-2001年の通貨(1999年以降はユーロが公式通貨)。マルッカ(マルカ、フィンランド・マルク)。ユーロ導入により廃止。- ドイツ領ニューギニア(現在はパプアニューギニア領)の1884年-1914年の通貨。
ポーランドの1917年-1924年の通貨。ポーランド・マルカ(ポーランド・マルク)。180万マルク = 1ズウォティのレートでズウォティに移行。
エストニアの1919年-1928年の通貨。エストニア・マルク。100マルク = 1クローンのレートでクローンに移行。
ボスニア・ヘルツェゴビナの1995年-現在の通貨。兌換マルク。
質量の単位
中世・近世の西欧では、金・銀の質量の単位としてマルク(マークとも)が使われた。その量は一定しないが、おおよそ8トロイオンス(249グラム)だった。
その後、ドイツでは1/2ポンド(6トロイオンス)とされた。
現在も、北欧諸国などで使われることがある。その量は以下のとおり。
スウェーデン、ノルウェー 210.7グラム
デンマーク 235.3グラム
オーストリア(ウィーン) 280.7グラム