パーセント







「%」:百分率


パーセントpercent、%)は、割合を示す単位で、全体を百として示すものである。百分率ともいう。"ラテン語: per centum"が語源であり、perは「毎に」、centumは「百」を意味する。また、パーセント記号そのものは"イタリア語: per cento"を縮めて書いたものがもとになっている。ドイツ語ではProzentといい、このため古い文献ではプロセントと表記されている。


割合を示す単位には、他に全体を三百六十とする方法(円グラフ、角度、時間など)や、全体を千とするパーミル(千分率、‰)や、万とするパーミリアド(ベーシスポイント、万分率)などがある。




目次






  • 1 用例


  • 2 計算式


  • 3 英語表記


  • 4 スペース


  • 5 出典


  • 6 関連項目


    • 6.1 単位







用例


例えば、ある会社のその年の売上高が、前年の100億円から120億円に増加したとき、「売上高が前年から20%増加」などと表記する。パーセントは100を越えることもあり、「今年の売上高は前年比120%」と表記しても良い。


しかし、「支持率が50%から10%増加して60%になった」などという表現は誤用である。50%から10%の増加であれば、
0.50 + (0.50×0.10) = 0.55 = 55%だからである。正しくは「支持率が50%から10パーセントポイント増加して60%になった」と表記する。なお、「パーセントポイント」は単に「ポイント」と言われることも多く、日本では「パーセントポイント」と言われることは稀である。


なお、パーセントポイントの100分の1はベーシスポイント(bp)と呼ばれ、金融分野で金利スプレッドや利上げ・利下げ幅などの表示にしばしば用いられる(例えば金利が0.1%から0.15%に上がった場合は「5bpの利上げ」のように表現する)。


道路の傾き(勾配)を示す場合にも用いる。水平方向に100m進むと5m上がる(又は下がる)坂道の勾配は5%である。ちなみに、道路ではパーセント(百分率)を用いる(日本の道路標識#警戒標識の「上り急勾配あり (212の3)」など)のに対して、鉄道ではパーミル(千分率、‰)が用いられる(5%の代わりに50‰を用いる)。



計算式


パーセンテージを表したい場合は、以下の様に計算すれば良い。


(現在の数値÷基準となる数値)×100%


英語表記


イギリスでは、イギリス英語: "per cent"と2語で書かれることが多い(しかし、"percentage" や "percentile" は1語である)。一方アメリカ合衆国ではアメリカ英語: "percent"と1語で書かれる。またEU諸国では一般的にイギリス英語の方が好まれる傾向にあるが、英語で書くときには "percent" と1語で表記される。なお、20世紀の初め頃までは、2語で書く場合は"per cent."のように最後にピリオドを付けていた。この表記法は今でも契約書の中などに見られることがある。



スペース


数値とパーセント記号との間にスペースを入れる流儀と入れない流儀がある("100 %" か "100%" か)。Chicago Manual of Style(シカゴ大学出版局)ではスペースなしを奨励している。一方、国際単位系やISOの規格では、角度の度分秒の記号(° ' " )以外の全ての単位記号(℃、%を含めて)の前にスペースを入れると定めている[1]。したがって科学論文でも本来はスペースを入れるのが正式であるが、実情では国際誌においてもスペースを入れない表記が多くみられる。詳細は、パーセント記号#スペースを参照。



出典




  1. ^ 独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター 『国際文書 国際単位系 (SI)』、2006年、第 8 版日本語版、47頁。



関連項目



  • Parts-per表記

  • パーセント記号



単位




  • パーミル(‰、千分率)


  • ベーシスポイント(‱、万分率)


  • ppm(パーツ・パー・ミリオン、百万分率)


  • ppb(パーツ・パー・ビリオン、十億分率)


  • ppt(パーツ・パー・トリリオン、一兆分率)


  • ppq(パーツ・パー・クアッドリリオン、千兆分率)


  • パーセンテージポイント(パーセントで表された2つの値の差)




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