タマリンド
タマリンド | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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タマリンド | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG III) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Tamarindus indica L | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
タマリンド、チョウセンモダマ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Tamarind |
タマリンド(英: tamarind、学名:Tamarindus indica)は、マメ科ジャケツイバラ亜科[1]タマリンド属の常緑高木。タマリンド属で唯一の種である。果実が食用になる。別名、チョウセンモダマ。
目次
1 形態、分布
2 品種
3 食用
3.1 調味料として
3.2 デザートとして
3.3 その他
4 その他
5 脚注および参考文献
6 関連項目
7 外部リンク
形態、分布
アフリカの熱帯が原産で、インド、東南アジア、アメリカ州などの亜熱帯および熱帯各地で栽培される。
樹高は20m以上になる常緑高木で、葉は長さ15-20cmの羽状複葉、小葉は10-20片で長楕円形。花は総状花序をなし、5弁で径3cm。黄色に橙色または赤色のすじが入る。
果実は長さ7-15cm、幅2cmほどのやや湾曲した肉厚な円筒形のさやで、黄褐色の最外皮は薄くもろい。1個ないし10個の黒褐色で扁平な卵円形の種子との間隙はペースト状の黒褐色の果肉で満たされる。この果肉は柔らかく酸味があり、食用とされる。
半乾燥地に適応しているが、雨の多いところでも生育する。
品種
酸味が弱く甘味が強い生食に適した品種もある。
食用
100 gあたりの栄養価 | |
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エネルギー | 1,000 kJ (240 kcal) |
炭水化物 | 62.5 g |
糖類 | 57.4 g |
食物繊維 | 5.1 g |
脂肪 | 0.6 g |
飽和脂肪酸 | 0.272 g |
一価不飽和 | 0.181 g |
多価不飽和 | 0.059 g |
タンパク質 | 2.8 g |
トリプトファン | 0.018 g |
リシン | 0.139 g |
メチオニン | 0.014 g |
ビタミン | |
ビタミンA相当量 β-カロテン ルテインと ゼアキサンチン | (0%) 2 μg(0%) 18 μg0 μg |
チアミン (B1) | (37%) 0.428 mg |
リボフラビン (B2) | (13%) 0.152 mg |
ナイアシン (B3) | (13%) 1.938 mg |
パントテン酸 (B5) | (3%) 0.143 mg |
ビタミンB6 | (5%) 0.066 mg |
葉酸 (B9) | (4%) 14 μg |
ビタミンB12 | (0%) 0 μg |
コリン | (2%) 8.6 mg |
ビタミンC | (4%) 3.5 mg |
ビタミンD | (0%) 0 IU |
ビタミンE | (1%) 0.1 mg |
ビタミンK | (3%) 2.8 μg |
ミネラル | |
ナトリウム | (2%) 28 mg |
カリウム | (13%) 628 mg |
カルシウム | (7%) 74 mg |
マグネシウム | (26%) 92 mg |
リン | (16%) 113 mg |
鉄分 | (22%) 2.8 mg |
亜鉛 | (1%) 0.1 mg |
セレン | (2%) 1.3 μg |
他の成分 | |
水分 | 31.4 g |
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%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 出典: USDA栄養データベース(英語) |
料理の酸味料や食品添加物の増粘安定剤として用いられる他、ピクルス、シロップ、清涼飲料水に加工されるなど、利用範囲の非常に広い果実である。その他に甘みと酸味を楽しむために生食、ドライフルーツ、砂糖漬け、塩漬けなどに加工される。香りの主成分はフルフラール、2-アセチルフランなど。
種子の胚乳部分から抽出して得られたものから、食品添加物としての多糖類を主成分とする増粘安定剤のタマリンドガム(タマリンドシードガム)を製造する。
調味料として
酒石酸とクエン酸による強い酸味をもつ黒褐色の果肉が使われる。果肉だけを集めて固めた数百gのブロックか、浸出したエキスの形で売られるのが一般的である。ブロックのものは水に浸して、ペーストのようになったものを調理に用いる。
インド料理では果肉を熱湯に溶かしてチャツネを作る他、サーンバールやラッサムの酸味づけに用いる。インドのマクドナルドでは、マクイムリー(McImli:「イムリー」(इमली)とはヒンディー語でタマリンドの意)というタマリンドソースをつけてもらうことができる。
タイ料理のトムソムやフィリピン料理のシニガンの酸味づけにもタマリンドが欠かせない。イラク中部と南部ではドルマの酸味づけにタマリンドを用いることがある。
ベトナム料理の甘酸っぱいスープカインチュアの酸味づけにもタマリンドを用いる。
デザートとして
ラテンアメリカや東南アジアでは、タマリンドの果肉から清涼飲料水を作る。タマリンドの缶ジュースも市販されている。
東南アジアではジャムやソフトキャンディーに加工したり、砂糖漬け、塩漬けのおやつとしても売られる。ベトナムではクラッシュアイスと煎りピーナツを加えたダー・メ(Đá me:「氷タマリンド」の意)や、さらに練乳を加えたスア・ダー・メ(Sữa đá me:「ミルク氷タマリンド」の意)として飲む。
生食にはスイートタマリンドと呼ばれる種類の果実を樹上で成熟させ水分が20%以下にしたものを収穫して用いる。
その他
フィリピンでは、マラリアに効能があるとして葉をタマリンド茶として用いる。
ジャマイカのお菓子
ベトナムの「スア・ダー・メ」(Sữa đá me:ミルク氷タマリンド)。キエンザン省ハティエン市社にて。
その他
- 果実はサルの好物で、マダガスカルのキツネザルの主要な食物の1つである。
- 材木は家具や道具の材料に用いられる。パルプを金属磨きとして用いる地域がある。
- 属名はアラビア語で「インドのナツメヤシ(デーツ)」を意味する「タマル・ヒンディー」(تمر هندي)に由来する。アラビア語圏でタマリンドが知られるようになったのが、原産地のアフリカから直接持ち込まれたのではなく、果実がナツメヤシ類似の交易品としてインドからもたらされたためと推定される。
脚注および参考文献
^ クロンキスト体系の分類ではジャケツイバラ科
- 『東南アジア市場図鑑』植物篇、弘文堂、2001年。
関連項目
- インド料理
- タマリンドガム
イナゴマメ・キャロブ
外部リンク
タマリンド - 「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)
Tamarind in Crop Index (英語)
California Rare Fruit Growers: Tamarind Fruit Facts (英語)
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