監視カメラ







固定式監視カメラ




全方位式監視カメラ





JRキハ54形気動車の監視カメラ(2007年10月1日)





JR東日本E233系電車7000番台1号車の監視カメラ。痴漢対策を目的としている。


監視カメラ(かんしカメラ)とは、様々な目的で監視を行うためのビデオカメラのこと。主な用途としては、防犯、防災、計測・記録などがある。一般的に防犯目的の場合は防犯カメラ、防災目的の場合は防災カメラとも呼称される。広義にはカメラ単体ではなく、撮影した映像の伝送・処理、記録、表示機能を含むシステム全体を指すことがある。英語では video surveillanceビデオ・サーベイランス などと呼ばれることもあるが、一般的に映像監視システムのことをその映像信号伝送方法である closed-circuit television(閉鎖回路テレビ)の略語を用いて「CCTV」と呼ぶことの方が多い。




目次






  • 1 機能


    • 1.1 映像からの情報抽出


    • 1.2 音声などの付随情報の録音


      • 1.2.1 携帯電話情報の収集


      • 1.2.2 深度情報の収集および利用


      • 1.2.3 温度計測




    • 1.3 威嚇・妨害


    • 1.4 映像の合成


    • 1.5 ライブカメラ




  • 2 主な用途


    • 2.1 防災


    • 2.2 防犯


      • 2.2.1 設置場所


      • 2.2.2 犯罪抑止




    • 2.3 計測・記録


    • 2.4 証拠




  • 3 映像の管理


    • 3.1 画像の保存


    • 3.2 画像のコピー




  • 4 問題点


    • 4.1 情報漏洩


    • 4.2 DDos攻撃


    • 4.3 設置に関する議論


    • 4.4 誤認逮捕・冤罪




  • 5 各国における設置数


  • 6 脚注


  • 7 関連項目


  • 8 外部リンク





機能


CCTV, Closed-circuit Television」は、ケーブルで結ばれたカメラとテレビ間だけの閉じた回路のテレビという意味となる。TVカメラそのものは開いた回路と捉えてよい電波を使って一般に公開する放送用を主なる用途として最初に使われ出した。その後、放送とは用途が異なる監視だけの限定した用途のカメラが出現し、監視として閉じた回路と範囲で使われ、Closed Circuit, CCTV と呼ばれた。しかし、インターネットやLANを介した映像伝送を行うネットワークカメラの登場、普及により、仕様や機能的に本来のCCTVと呼ぶカメラは少なくなりつつある。



映像からの情報抽出


当初は単なる画像の撮影と保管のみを行うものだったが、近年では続々と画像処理システムを組み合わせたものが登場している。たとえば道路に設置し通過する車輌のナンバープレート画像を検出しデータとして抽出する自動車ナンバー自動読取装置(日本では警察の使う「Nシステム」が有名だが、商用もある)、車の映像から車種を特定する「Fシステム」[1]、空港などで旅行者の顔を撮影し犯罪者の顔写真データベースと自動照合をする顔認識システムなどが2016年現在、すでに導入されている。顔認識から性別や年齢を推定して、マーケティングに使用することも既に行われている[2]。さらに行動様式などを解析し異常行動を検出するというソフトウェアも既に開発されている[3][4]ほか、人の震え(振戦等)から心理状態を解析するシステムも開発されている[5]。また、個体識別のために歩行特徴を利用する歩容解析も行われており[6]、犯罪捜査に活用されている[7][8]。また、個人の解析だけでなく、群集の解析も行われており、群衆密度の変化から異変を検知したり[9]、混雑度を予測すること[10]も行われている。滞在時間をヒートマップで表示することも行われている[11]。複数の監視カメラに跨って人物を追跡する技術も開発されている[12][13][14]


2016年6月現在、顔認識による大規模な監視は難しい[15]。米国では約1.2億人の顔認識データベースが整備されている[16]ものの、最上の特定率を誇るGoogleのFaceNetでさえ、大勢の顔の区別には不確実性が伴う[15]。なお、FaceNetのオープンソース実装として、OpenFaceがある。東京都では、特定率を上げるために、2016年4月以降の犯罪者の照合用顔写真の撮影を3Dで行っている[17]



音声などの付随情報の録音


集音マイクを持ち音声の録音が可能な監視カメラが増えている。また、監視カメラにマイクがない場合でも、別に集音マイクを設置することもできる。叫び声やガラスが割れる音などの不審な音声を感知して自動的に通報することが行えるものもある[18]。また、温度、湿度、匂いの記録も行われている[19][20]



携帯電話情報の収集


携帯電話の固有的な情報(MACアドレス)をBluetoothやWi-Fi経由で収集し、記録する装置 (Fake Access Point) を設置することもできる。


iPhoneではiOS8よりMACアドレスのランダマイズを行っており、固有値をバラ撒かないようになっている[21]ものの、デバイスの匿名化が充分ではないため、シーケンスナンバーやタイミング情報を使うことで未だ追跡が可能とされる[22]



深度情報の収集および利用


距離画像 (深度情報)は、実寸法の計測や、映像解析の補助に使うことができ[23]、駐車場やATMの監視カメラなどで使われている[23]。また、虫や動物などによる誤検知を防ぐ目的でも使われている[24]


深度情報の取得には、同期された複数のカメラの映像等から画像処理等によって深度を推定する写真測量法や、近赤外光レーザー等の照射と検出(LIDAR)により深度を算出する深度カメラ(TOF方式カメラ(英語版)、位相差方式レーザースキャナーなど)が存在する。写真測量法では、ステレオカメラを搭載する監視カメラが出始めており、ステレオ映像の3D再構築によって高精度な映像解析が行われている[25][26][27]。また、複数の監視カメラを用いて、複数の映像から深度を推定するシステムも存在する[28]。LIDARでは、監視システムなどに向けて、TOF方式の深度カメラの供給が始まっている[29][30][31]。LiDARは人物が重なって画像で判別しにくい時に有効だとされる[13]



温度計測


サーモグラフィカメラを搭載した監視カメラシステムも存在し[32][33]、出入国管理・企業やイベントなどの感染症対策に使われている[33]



威嚇・妨害


センサーライトで照射したり[34]、音声による警告が可能な監視カメラも存在する[34]


また、駐車場管理に向けて、ゲートバーとの連携に対応する監視カメラシステムも存在し[35]、それによりブラックリストに載った車を通さないようにすることが可能[35]



映像の合成


複数の監視カメラからの映像を合成して、一覧しやすい俯瞰視点で表示する技術が開発されている[36]



ライブカメラ



広域を監視し、テレビ局、インターネットなどで公開できる画像をリアルタイムに撮影している物はライブカメラとも呼ばれている。更に、インターネットのURLを公開せず、ログイン時のユーザー名とパスワードを企業や組織内、また個人や家族内に留めれば、インターネットを介し距離に関係なく遠方の監視も行える。



主な用途




鉄道駅ホームの監視カメラのモニタ



防災


ダム水量監視、道路災害(崩落など)監視、活火山監視、津波監視[37]、鉄道駅ホームの乗降状況確認など。


工場の製造ライン監視、原子力発電所、火力発電所、研究所などで人が入れない場所の異常監視、ダム、河川、火山などの状況の監視・記録に使用されている。かぐやなどをはじめ、人工衛星のような状態が把握しにくいものについても監視カメラが用いられる。



防犯


店舗などの各種施設内や敷地内の監視、街頭、鉄道の駅、空港、学校、個人住宅および踏切の監視サービス。


日本の各都道府県警は、繁華街等の防犯対策の一環として、繁華街、街頭、街路周辺に監視カメラを設置している。警視庁が5地区で運用する監視カメラシステムは「街頭防犯カメラシステム」と呼ばれ、都内の繁華街と呼ばれる地域、人の密集する地域、駐車違反多発地域に設置されている。


鉄道会社においても、テロ対策や各駅の状況の確認を目的に多く設置されている。また、鉄道の車内にも設置されつつある[38][39]。しかし、首都圏の各鉄道会社は監視カメラを運用する規則を公表しておらず、この規則を開示すべきとする声もある[40]


一般の目に触れるものとしては、防犯を主な目的として、商店(小売店)や銀行など金融機関、エレベーター、公的機関の天井など様々な場所に仕掛けられているものがある。目的は、金融・公的機関の場合、侵入者や不審者の監視・記録はもちろん、従業員の背任行為を抑止するためでもある。エレベーターでは乗客の異常行動などを感知し、近くの階に止まるなど、いろいろな用途で使われている。商店の場合、顔認識による常習犯の監視も行われている[41]。ベトナムでは、空港の貨物運搬係による窃盗が多発しているため、運搬係に監視カメラを装着することが検討されている[42]


施設内だけでなく、市街や盛り場の道路などに監視カメラが取り付けられることも増加しつつある。学校の通学路や校門への監視カメラ設置も行われているほか、校内への監視カメラ設置も進んでいる[43][44]。また、カメラの価格降下に伴い、個人で自宅駐車場などに盗難防止、当て逃げ防止目的として安価な監視カメラを設置するケースもある。


監視カメラの映像から必要な情報だけを簡単に検索し抽出できるシステムも開発されている[45]


2016年上半期において、刑法犯の監視カメラによる逮捕は5%に過ぎない[46]。しかし、物証の残りにくい特殊詐欺などの捜査では、防犯カメラの映像が重要となっている[47]



設置場所


防犯用に設置される監視カメラの場合、「監視している」ことによる犯罪抑止効果を求めるケースと、「犯罪が起きたときの証拠確保」を目的とする場合とに分かれる。前者の場合は目立つ場所に設置され、後者の場合には目立たない場所に設置される。プライバシー侵害につながるという批判を回避するために監視カメラを設置していることを「監視カメラ作動中」といった看板などで告知している場合もある。この場合はもっぱら前者の目的を求めることになる。


カメラが破壊されることも考えられるので、複数のカメラを組み合わせて設置することがある。監視カメラ本体が他の監視カメラによって撮影されるようにするものである。また、カモフラージュの方法として、電球のソケットに刺さる監視カメラ内蔵LED電球も存在する[48]。また、ATMや自動販売機などの機械には監視カメラ搭載のものが多い。


人物に設置された監視カメラは、ボディカメラ(英語版)や身体装着監視カメラ (Body-worn CCTV) などと呼び、ドイツやイギリス、アメリカなどの警察で急速に普及している[49][50][51]。また、学校での使用も試みられはじめている[52][53]。懐中電灯に監視カメラを搭載することも行われている[54]


近年はドローンの普及により、監視カメラをドローンに搭載することも行われはじめている[55][56][57]



犯罪抑止


イギリスで2005年7月7日に起きたバス、地下鉄を標的としたロンドン同時爆破事件において、犯人の検挙が迅速に行われたのは、監視カメラの記録に負うところが大きい。しかし、犯人が逮捕や自爆を覚悟した確信犯であるならば、監視カメラによる犯罪抑止効果はあまり無い。


むしろ、非確信犯的な一般犯罪に対する効果が期待されている。日本においても、成田国際空港と関西国際空港に顔認識システム付きの監視カメラが設置されており[58]、また2007年7月1日に東海道・山陽新幹線で営業運転を開始したN700系電車の全乗降口と運転室出入口にも、日本では初めて鉄道車両内に監視カメラを設置するなど、公共交通機関でも防犯を強く意識した監視カメラの設置が進んでいる。



計測・記録




名神高速に設置されているNシステム


交通流量(高速道路など)、スピード違反取締り(自動速度違反取締装置)、ナンバープレートの登録番号の記録(自動車ナンバー自動読取装置、通称「Nシステム」、旅行時間測定システム、通称「Tシステム」)など。


また、イベント参加者 (教会など) の記録に、顔認識システムが使われている[59]



証拠


供述との矛盾をつく証拠にも用いられている[60]



映像の管理



画像の保存


以前は磁気テープに保存されていたが、技術の進歩に伴いハードディスクやフラッシュメモリに保存される例が多くなってきている。画像は連続静止画のMotion JPEGやMotion JPEG 2000、差分圧縮のMPEG4やH.264などの形式で、通常は記憶領域の容量があるかぎり保存される。容量が足りなくなった後は、古い記録から削除して行く方式が一般的なため、記憶装置の容量については必要な保存期間を考慮して選定する。画像の質は磁気テープより良質である。


画質または圧縮率は、連続静止画よりも差分圧縮の方が高い。2016年現在、圧縮率の高いH.264 High Profileを採用する監視カメラが増えており、H.265を採用する監視カメラも登場している[61]


白飛びや黒潰れを防ぐため、オートホワイトバランスに対応していたり、複数露光を合成するハイダイナミックレンジ(HDR)撮影機能を持つ監視カメラも存在する。トーンマッピングする前のRAW画像形式で静止画を保存できる監視カメラも存在する[62]が、RAW動画形式で保存することはあまり行われていない。なお、監視カメラは色再現性があまり重視されておらず、18%グレーカードやカラーチェッカー等は使われていないため、照明や日光などの光の影響を除いた正しい色情報を記録することはできない。ただし、顔認識によって検出した顔に合わせて色補正する監視カメラは存在する。その他、霧・雨などの天候の影響を少なくする霧画像補正(フォグリダクション)に対応した監視カメラや、光の乱反射を除去する偏光フィルター/偏光レンズを搭載した監視カメラ[63]も存在する。


アナログ式監視カメラでは伝送ノイズが多く、インタレース動画であるために、デジタルで保存すると容量が大きくなる。デジタル式監視カメラでは伝送ノイズの影響がなく、プログレッシブ動画であるため、容量が小さくなる。差分圧縮の場合は、CCDノイズの低減や物理的・ソフトウェア的モーションスタビライザや陽炎除去によって、さらに容量を小さくすることができる。また、背景差分や人感センサ等による動体検出によって、常時画像を保存するのではなく、カメラの撮影範囲で動くものを検出した時にだけ、その前数秒から録画を開始することができ、容量を節約することができる。また、エンコードにおいて動画フレームの中の特定エリアだけ画質を上げ、他を下げることのできる監視カメラも存在する。


撮影コマ数は通常1秒間に15コマまたは30コマの動画として設定することが一般的だが、金融機関のATMコーナー等では1秒間に1 - 3コマの撮影で、保存期間を長期化する傾向がある。コマ数を落として記録するVTRは「タイムラプスVTR」[64]と呼ばれる。



画像のコピー


監視カメラの設置者に対して、警察から画像の提供を依頼されることがある。この場合、使用している機種やソフトにもよるが、一般的な動画ソフトが利用できず専用のソフトが必要な場合がある。たいてい画像保存用サーバにメモリカード(CFなど)のインターフェースがあり外部に出力できるようになっている。もちろん再生しながらビデオテープにダビングすることも可能である。



問題点



情報漏洩


2016年1月、ロシアのウェブサイト「insecam」で世界中の監視カメラの映像が誰でも自由に覗き見できることが露呈した。このサイトでは、世界120か国の監視カメラの映像をリアルタイムで配信されており、日本でも6000台(2016年1月22日現在サイト上では5757台)を超えるカメラが対象となっていた。対象となっている監視カメラの設置国は、ロシア、アメリカ、フランス、日本、イラン、クウェート、サンマリノ、モナコなど120か国以上。アメリカの7645台が最高で、日本は6291台で第2位、イタリアが1992台で第3位だった。日本では、精神病院隔離病棟、歯科医院、有名コーヒーチェーン店、コンビニ、携帯電話ショップ、回転寿司店、デパート、マッサージ店、理髪店など業種を問わず広く収集されていた。流出した理由としては、カメラの購入時に初期パスワードのままだったために簡単に見破られているケースが多かった。同サイトでは、監視カメラの製造メーカーまで分かるようになっている[65][66]


2017年から中国の企業はシェアで世界一になってることから安全保障面での懸念が示されており[67][68]、監視カメラの過半数は中国企業の半導体を利用していることも問題視されている[69]



DDos攻撃


2011年3月4日から5日にかけて、大韓民国大統領府青瓦台の公式サイトなどへDDoS攻撃が行われた[70]。攻撃指令の一つが、東京都大田区のコンビニエンスストアから発信されていたことが、警視庁の捜査で分かった。同じように遠隔操作されたコンピュータは、他に70か国750台に及び、そこから韓国内のパソコン約10万台に攻撃指令が出されたという[71]



設置に関する議論




  • 商店街など公共の場への監視カメラの設置を巡っては、肖像権・プライバシーとの関連や、監視されるイメージへの拒否感などから議論になることが多い。

  • 法的規制として、「行政機関等による監視カメラの設置等の適正化に関する法律」案が、第156回国会(議案受理は平成15年7月24日)において衆議院に提出されたが、審議未了で廃案となった。

  • 地方自治体によっては、東京都杉並区のようにカメラの設置に独自の基準を定めている場合がある。しかし、統一的な基準は2016年(平成28年)現在においても存在しない。



誤認逮捕・冤罪


「決定的証拠」となる筈の監視カメラの映像が、誤認逮捕・冤罪事件も引き起こしている。背景について、ある現役警察官は「我々が捜査報告書を100枚作るよりも、防犯カメラの映像1つの方が証拠として断然に強い。防犯カメラを押収したから安心、ちょっと慢心しすぎる」「(防犯カメラの映像を)全部見れば言うことは何もないですが、早回しで見たとしても人の力の限界。
失敗を犯してしまうということは無きにしもあらずだと思います」と証言している[72]


以下は、監視カメラの映像が引き起こした誤認逮捕の例。



  • 2012年 - 深夜のコンビニエンスストアで現金強盗事件が発生。監視カメラが犯行の様子を捉えており、犯人はマスクを着用していた他、自動ドアに触れていた。警察は、この映像及び被害店舗従業員の「目元が似ている」との証言をもとに大阪府泉大津市の男性を逮捕した。また、被害店舗のドアの外側からこの男性の指紋が見つかった。男性は「犯行時刻とほぼ同じ頃、自宅で友人と一緒にいた」と主張し、その時に撮った写真を警察に見せたが取り合ってもらえず、その後起訴された。検察は裁判で専門家に映像の鑑定を依頼し、「(男性と犯人の)類似度が高い」と判定された。しかしその後、弁護士が監視カメラの映像を入手し、事件当日から1週間遡って確認したところ、事件5日前の映像に、男性が指紋が検出された場所を買い物の際に触っている様子が映っており、裁判では「自動ドアの指紋が事件当日についたとは断定できない」という結論が出され、男性は無罪判決を受けた。男性の勾留日数は300日に及んだ[72]

  • 2012年10月11日 - 元中国放送アナウンサーの煙石博が、広島市南区内の銀行の監視カメラの映像をもとに、同年9月24日に同銀行記載台に女性会社員が置き忘れた66,600円入りの封筒を盗んだ疑いで広島県警広島南警察署に逮捕された。煙石はその後起訴され、一審・二審で有罪判決を受けたが、最高裁判所で逆転無罪判決を受けた。

  • 2014年3月 - 山口県のパチンコ店で男性客が台の上に置き忘れた財布を盗まれる事件が発生し、翌日、男性のすぐ後に座った女性が窃盗容疑で逮捕された。監視カメラには女性が着席すると台の上の方を触り、1分後に別の台に移る様子が映っており、警察は女性が財布を盗って立ち去ったと判断した。しかしその後、店の隅にあるゴミ箱から盗まれた財布が見つかり、そこにある監視カメラに別の人物が財布を捨てる様子が映っており、誤認逮捕が発覚。女性は逮捕から7日目の朝に釈放された。また、警察が事件現場の監視カメラを改めて確認すると、女性が離席した1時間20分後に、財布を捨てた人物が財布を盗んでいた[72]

  • 2017年9月 - 埼玉県深谷市のアパートで現金千円などが盗まれ、帰宅した30代女性が怪我を負わされるなどの事件が発生。深谷警察署は監視カメラの映像をもとに30代男性の犯行と断定し、この男性を11月に強盗致傷や強制わいせつなどの容疑で逮捕・20日間勾留したが(男性は容疑を否認し、その後処分保留で釈放)、2018年5月に別の強盗事件で逮捕された20代の男がこの事件への関与を認め、犯人しか知り得ない情報も含まれていたため、深谷署は8月27日に男を再逮捕し、男性に謝罪した[73]



各国における設置数


監視カメラの設置数の増加は各国で進んでいる。イギリス全土に設置されている監視カメラの数は、2014年時点で590万台 (人口11人に1台)に達している[74]。アメリカでも、2016年時点で3000万台 (人口10.8人に一台)以上が設置されているといわれている[75]


アジアにおいても設置数の増加が進んでいる。中国では監視カメラの数が2017年12月時点で1億7000万台 (人口8.1人に1台)で天網と称する世界最大のネットワークを擁している[76]。韓国では2015年12月時点で800万台 (人口6.4人に1台)が設置されていると推測されている[77]


日本では、2016年現在500万台 (人口25.4人に1台)以上が設置されているといわれている[78][79]



脚注


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  79. ^ 防犯カメラ映像丸見え!全国5000か所リアルタイムで流出・・・自宅や店舗内 J-CAST 2016年1月26日




関連項目







  • ビデオカメラ

  • コンビニエンスストア

  • ハードディスクレコーダー


  • OpenCV - 顔認識に対応しているオープンソースライブラリ。

  • 定点観測

  • ドライブレコーダー

  • 番犬



外部リンク



  • 防犯カメラの規制(レファレンス) - 国立国会図書館(行政法務調査室、末井 誠史)







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