カフェ・コレット




カフェ・コレット(伊: caffè corretto)とは、エスプレッソと少量の酒から成る、温かいタイプの酒入りコーヒー飲料である。なお、カフェ・コレットはイタリアの飲み物であるが、イタリア以外ではエスプレッソ・コレット (espresso corretto) などと呼ばれる場合もある。




目次






  • 1 概要


    • 1.1 概説


    • 1.2 レシピの例


      • 1.2.1 作り方


      • 1.2.2 備考




    • 1.3 別称




  • 2 類似の飲み物


  • 3 関連項目


  • 4 注釈


  • 5 出典


  • 6 主な参考文献





概要



概説


カフェ・コレットは、エスプレッソと少量の酒を混ぜて飲まれる、イタリア発祥の飲料である[1]


酒の種類は問われない(飲む人が好きな酒を入れて構わない)[2]


ただし、通常はグラッパが入れられ、時々サンブーカが入れられたり[3]、時にはブランデーが入れられることもある[4]


このようにカフェ・コレットには様々な酒が使われ得るので、イタリアでカフェ・コレットを注文する際は、例えば、「un caffe corretto alla grappa.」(グラッパ入りのカフェ・コレット1杯)、「un caffe corretto alla sambuca.」(サンブーカ入りのカフェ・コレット1杯)、「un caffe corretto al cognac.」(ブランデーのジャンルの1つ、コニャック入りのカフェ・コレット1杯)といったように、あなたが入れて欲しいと望む酒を指定する。


ちなみに、コレット(corretto)とはイタリア語であり、これは英語で言う「correct」と「proper」とで共通する意味に相当する。よって日本語にすると、おおよそ「適切な」とか「正式な」といった意味の語に該当する。



レシピの例


既述の通り、カフェ・コレットに入れられる酒は決まっていない。以下はあくまでレシピの1例である。



  • 深煎りしたコーヒー豆[注釈 1]を使って淹れたエスプレッソ - 100ml

  • 酒(ブランデーやリキュールなど) - 20ml


  • ホイップクリーム - 30ml



作り方


温かいエスプレッソに、好みの酒を加え、最後にホイップクリームを浮かせれば完成。



備考



  • ただし、選択した酒の比重の関係で、コーヒーカップに先に酒を入れておく場合もある。コーヒーよりも酒の比重が軽い場合は、酒を入れてからエスプレッソを注ぐのが基本。逆に、コーヒーよりも酒の比重が重い場合は、エスプレッソを注いでから酒を加えるのが基本。

  • 飲む人の好みによって、それぞれの分量は増減される場合もある。



別称


例えば、上記のレシピで酒にサンブーカを選択した場合、カフェ・サンブーカ(カフェ・サンブカ)と呼ばれることもある[5]


同様に、例えばガリアーノを選択すれば「カフェ・ガリアーノ」と呼ばれたり[6]、グラン・マルニエを選択すれば「カフェ・グラン・マルニエ」と呼ばれたりすることもある[7]



類似の飲み物


カフェ・コレットに似た飲み物としては、次のようなものがある。




  • スペインにはカラヒージョという飲み物がある。


  • ノルウェーやスウェーデンにはKarsk(または、kaffe kask)という飲み物がある。


  • チェコには、スリヴォヴィッツ[注釈 2]を使用したカフェ・コレットのバリエーションが存在し、それはEspresso Noccioloと呼ばれている。



関連項目




  • カクテル - カフェ・コレットはカクテルの範疇に入る飲み物である。


  • 酒入りコーヒー - カフェ・コレットは酒入りコーヒーの範疇に入る飲み物である。



注釈




  1. ^ 「深煎りしたコーヒー豆」は、日本では「イタリアンローストしたコーヒー豆」などとも言われる。また、英語圏においては、「ダークローストしたコーヒー豆」などと言われる。


  2. ^ スリヴォヴィッツとは、チェコ、スロバキアやルーマニアで作られている、スモモを原料とするブランデー。フルーツ・ブランデー(ブドウ以外の原料から作られるブランデー)の1種。



出典




  1. ^ Simonis, Damien; Garwood, Duncan (2004). Italy. "Lonely Planet"(孤独な惑星) p.72 ISBN 978-1-74104-080-7


  2. ^ 柄沢 和雄 『コーヒードリンク246』p.25 柴田書店 1995年8月10日発行 ISBN 4-388-05755-X


  3. ^ Steves, Rick (2006). Rick Steves' Italy 2007. "Avalon Travel" p.40 ISBN 978-1-56691-816-9


  4. ^ Riely, Elizabeth (2003). "The chef's companion: a culinary dictionary." p.49 John Wiley and Sons ISBN 978-0-471-39842-4


  5. ^ 柄沢 和雄 『コーヒードリンク246』p.27 柴田書店 1995年8月10日発行 ISBN 4-388-05755-X


  6. ^ 柄沢 和雄 『コーヒードリンク246』p.18 柴田書店 1995年8月10日発行 ISBN 4-388-05755-X


  7. ^ 柄沢 和雄 『コーヒードリンク246』p.22 柴田書店 1995年8月10日発行 ISBN 4-388-05755-X



主な参考文献


  • 柄沢 和雄 『コーヒードリンク246』 柴田書店 1995年8月10日発行 ISBN 4-388-05755-X




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