パスティス
パスティス(Pastis)はフランスのリキュールの一種。
目次
1 歴史
2 特徴・背景
3 パスティスのブランド
4 パスティスを使ったカクテル
5 脚注
6 関連項目
歴史
パスティスは元々、ニガヨモギを加えて作る香草系リキュールアブサンの代替品として生み出された。パスティスの名はSe pastiser(似せる、まがい物の意。パスティーシュと同語源)に由来する[1]。スイスでは1907年に、フランスなどでは1915年にアブサンの製造・流通・販売が禁止されたため、1932年にポール・リカールによりアブサンの製法を改良して「リカール(Ricard)」が作られた[1]。その後ペルノー社など、アブサン製造元であった多くのメーカーで製造されるようになり、現在に至る。
特徴・背景
マルセイユ産のスターアニスと、リコリス、フェンネル等のハーブにより風味付けされている。
アルコール度数(ABV)は40-45度と強く、甘口だが、強烈なアニス風味が特徴。特にフランスのマルセイユで作られ、アルコール度数45度以上かつ、アニスが1リットルあたり2グラム以上含まれるものにはパスティス・ド・マルセイユと表示されることが認められる。
フランスでは特に南部地方を中心に食前酒として愛飲されてきた。
一般に氷や水で割るか、シロップを加える、カクテルに用いるなどして飲む。緑色のアブサンに対しパスティスは琥珀色だが、アブサン同様水で割ると白濁する(ウーゾ効果)。
イギリスの作家ピーター・メイル著のエッセイ『南仏プロヴァンスの12ヶ月』(ISBN 4309202098、日本語版は1993年出版)中で紹介されてから特に有名になった。
パスティスのブランド
リカール(Ricard)
ペルノー(Pernod)
- ペルノーはEU規定ではパスティスではなく「アニス酒」となるが、成分、風味が類似していることからパスティスに分類されることが多い。
サンカンテアン(Pastis 51)
プラド(Prado)
ベルジェ(Berger)
ジャノ(Janot)
カザニス(Casanis)
デュバル(Duval)
パスティスを使ったカクテル
- イエロー・パロット
- ノックアウト
午後の死(ペルノーを使用)
脚注
- ^ ab福西英三『リキュールブック』第8刷 柴田書店 2004年、ISBN 4388058033 pp.46-49.
関連項目
- リキュール
- アブサン
- カクテル
- ウーゾ