ポリュボス
ポリュボス(古希: Πόλυβος, Polybos)は、ギリシア神話の人物である。主に、
コリントスの王
シキュオーンの王
のほか数人が知られている。以下に説明する。
目次
1 コリントスの王
2 シキュオーンの王
3 その他のポリュボス
4 脚注
5 参考文献
コリントスの王
このポリュボスは、コリントスの王で、妻はペリボイア[1]、メロペー[2]、メドゥーサともいわれる。オイディプースの養父で、名付け親ともいわれる[3]。後にオイディプースは自分の両親についてデルポイの神託に問い、自分の父を殺し、母と交わると告げられた。そのためポリュボスを自分の父と信じてコリントスに戻らず、テーバイに来てスピンクスを殺し、王となり、その間にポリュボスは死んだとされる[4]。
シキュオーンの王
このポリュボスは、シキュオーンの王で、シキュオーンとゼウクシッペーの娘クトノピュレーとヘルメースの子。リューシアナッサの父。リューシアナッサはアルゴス王タラオスの妻で、アドラーストスの母。アドラーストスはアルゴスを追われてポリュボスのところに身を寄せ、ポリュボスの死後シキュオーンを継承し、アルゴスに帰るまで支配した[5]。
その他のポリュボス
アンテーノールとテアーノーの子の1人。トロイア戦争で戦った[6]。
エジプトのテーバイの人で、アカンドレーの夫。トロイアから帰国するメネラーオスとヘレネーをもてなした[7]。
パイアーケス人の工匠。アルキノオスの子ハリオスとラーオダマースに毬を作った[8]。
ペーネロペーの求婚者の1人で、ザキュントスの出身[9]。オデュッセウスが求婚者を誅殺したとき、エウマイオスに討たれた[10]。- ペーネロペーの求婚者エウリュマコスの父[11]。
脚注
^ アポロドーロス、3巻5・7。ヒュギーヌス、66、67。
^ ソポクレース『オイディプス王』。
^ ヒュギーヌス、66。
^ ソポクレース『オイディプス王』。ヒュギーヌス、67ほか。
^ パウサニアス、2巻6・6。ほかヘロドトス、5巻67。
^ 『イーリアス』11巻。
^ 『オデュッセイア』4巻。
^ 『オデュッセイア』8巻。
^ アポロドーロス、摘要(E)7・30。
^ 『オデュッセイア』22巻。
^ 『オデュッセイア』1巻、2巻ほか。
参考文献
アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)- 『ギリシア悲劇II ―ソポクレス』、ちくま文庫(1986年)
パウサニアス『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年)
ホメロス『オデュッセイア(上・下)』松平千秋訳、岩波文庫(1994年)- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
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