XPBB (航空機)





XPBB シーレンジャー




飛行するXPBB-1 3144号機 (1943年撮影)

飛行するXPBB-1 3144号機
(1943年撮影)






  • 用途:爆撃機、哨戒機


  • 分類:飛行艇(哨戒爆撃機)


  • 製造者:ボーイング社


  • 運用者 アメリカ海軍(予定)


  • 初飛行:1942年7月9日


  • 生産数:1機


  • 退役:1947年(開発中止)


  • 運用状況:未就役






XPBB シーレンジャーBoeing XPBB Sea Ranger )はボーイング社がアメリカ海軍向けに開発した飛行艇。試作のみで量産はなされなかった。


愛称の「シーレンジャー (Sea Ranger)」は、海のレンジャーの意。




目次






  • 1 概要


  • 2 諸元


  • 3 現存する機体


  • 4 関連項目


  • 5 脚注





概要


1939年にアメリカ海軍は長距離洋上哨戒飛行艇の提案を各社に求めた。ボーイングはモデル344を提出し、試作することとなった。試作された機体はXPBB-1と命名され、海軍より試作発注が1940年6月29日に行なわれた。1941年10月には57機の量産発注がなされた。XPBBの「X」「PB」「B」はそれぞれ、試作機、哨戒爆撃機(Patrol Bomber)、製作社名(Boeing)という意味である。


XPBB-1は、レシプロエンジン双発の飛行艇であり、主翼は高翼配置で外翼部に固定式フロートを持つ。尾翼は通常配置。機首・機体後上部、尾部に12.7mm連装機銃を装備し、機体後部側面左右に12.7mm単装機銃を装備する。主翼はB-29向けのものを改設計して用いている。主翼内に爆弾を搭載するほか、主翼下に左右各2発の魚雷を搭載できた。


1942年7月9日に初飛行している。性能自体は良好であり、1943年には海軍へ引き渡された。しかしながら、アメリカ軍はPBBよりもB-29を重視した。ボーイングはPBB量産のためにレントンに海軍向け航空機工場 (現在のボーイング・レントン工場) を新設していたにも関わらず、この工場は陸軍向けに振り替えられ、B-29の生産が行なわれることとなった。このため、PBBは試作機1機製造のみで生産が中止された。飛行試験自体は1945年1月まで続けられたものの1947年にスクラップにされた。



諸元




XPBB-1 三面図


XPBB-1


  • 全長:28.89m

  • 全幅:42.59m

  • 全高:10.42m

  • 翼面積:169.7m2

  • 自重:18,878kg

  • 最大離陸重量:45,968 kg

  • エンジン:ライト R-3350 星型レシプロエンジン(2,300馬力)2基

  • 乗員:10名(正操縦士・福操縦士・航法士・通信士・爆撃手・機銃手5名)

  • 武装:12.7mm連装機銃3基、12.7mm単装機銃2基、爆弾2,000ポンドまたは魚雷4発

  • 最大速度:345km/h

  • 航続距離:10,000km(航続時間最大72時間)

  • 実用上昇限度:6,830m



現存する機体




関連項目







  • PB4Y-1 リベレーター

  • PB4Y-2 プライヴァティア



脚注





Popular posts from this blog

濃尾地震

How to rewrite equation of hyperbola in standard form

No ethernet ip address in my vocore2